悪しき業界の体質
先月の今頃、体調不良にも関わらず入院しなかった私は、主治医の先生にたいそう叱られてしまいました。
それほどまでにして、私がやり遂げたかったこと。
それは、現在の職場を脱出するための転職活動。
私しかできない締め切り付きの仕事を抱えた上に、面接の予定がギッシリ入っていました。
昨日、診察室に現れた私を見た主治医の先生が言いました。
「何とかなったんですね?」
「こんな成功体験は、望ましくありません!」
またしても、叱られてしまいました…。
今や、職場脱出は、私の悲願です。
昨年退職した私の友人2人は、実務チームのボスから、激しいパワハラを受けていました。
そのうちの1人は、精神科に通う羽目になって、お薬が手放せなくなっていました。
退職後、ボスに損害賠償を請求。
1年間、彼女達の話を聞き続けた私。
「この職場には、ボスお抱えのスパイが居て、下手なことを言うと、密告されるから気を付けるだよ!」
「ボスのイエスマンにならないと、お給料は上げてもらえないんだよ~」
こんな変な職場でも、ある仕事の経験を積むことができました。
このために、何とか我慢して働いてきました。
いざ、転職活動を始めてみると、この経験が決して無駄ではなかったことを実感します。
「近頃、あなたの様な職種経験者を採用するのが難しくなってきたの…」
「応募すら、してくれないのよ!」
面接に現れた代表達が口を揃えて、そう、言います。
もともと、ブラック体質の業界です。
仕事の内容もハードで、向き不向きがハッキリ別れます。
人を育てる環境も、全く整っていません。
絶望して、業界を去る人が後を絶ちません。
劣悪な職場環境を作り上げた先輩達。
自分で自分の首を絞めて来たのです。
職種経験者ばかりを安易に採用しようとするから、「人手不足」とか、訳の分からないことを言い出すのです。
もし、職種未経験で入社を望むとしたら、当初の私の様に、ブラックな職場であることを承知の上で、過酷な環境に身を置いて歯を食いしばるしかありません。
この様にして生き残って来た人達が、果たして、簡単に人に仕事を教えるのか?
甚だ疑問です。
知らず知らずのウチに、性格もキツくなりがちです。
私を採用したいという所が現れました。
今週、体験入社をした上で返事をします。
一緒に働くメンバーは、どんな人達なのか?
面接を通過しても、不安ばかりで、素直に喜べないのでした…。