愛される個性

私の母。

女性らしい思考回路は、全く持ち合わせていません（笑）。

この事に危機感を覚えた母方の祖母は、孫である私に、日本の古き良き女性になれる様、教育を施そうとするのですが…。

｢何じゃ、あの婆さんは！｣

｢あんた、あの人（祖母）をよく見てみぃ！｣

｢不幸な人生を送っておるやないか！｣

母が、激しく抵抗します。

大学生になっても、ボサボサの髪で、すっぴんだった私にお金を渡す祖母。

｢美容院に行って、お化粧品を買いなさい！｣

｢本当は、これは、お母さんの仕事なんやけど…｣

母が私に望んだ事は、ただひとつ。

｢メシ食える女になれ！｣

対立する祖母と母を静かに放置する父（笑）。

｢花甘露は、好きにすればよか！｣

結局、祖母からもらったお金は、貯金。

言いたい放題、やりたい放題の母の方が配偶者にも恵まれて、幸せな人生を歩いている不思議。

父が言いました。

｢お母さんは、良かね～！｣

｢女性特有の変な甘えもなくて、サッパリしとっと！｣

｢付き合いやすか～｣

（まあ、母は、オッサンですから…）

光る（？）個性が、類い稀なる良き配偶者を引き寄せるのだろうか？

それとも、父の趣味が変なのか？

夫婦とは、不思議なものなのでした（笑）。