vol.1213~ 徒歩で日本縦断旅_『また来る日まで』
【また来る日まで】
朝、荷造りを済ませ、4ヶ月近く過ごした部屋に最後の掃除機をかけた。窓の向こうに無人島の見える部屋で過ごすなんて、この先の人生で二度と経験することは無いだろうな。そんな事を考えながらリュックを背負うと、その重みは思っていたより身体が覚えていて、再スタートに追いついていないのは僕の気持ちの方だという事に気がついた。お店に残った仲間とハグを交わし、同僚が運転する車の助手席に乗り込んだ。「好きな音楽を流していいよ」と言われたので、迷わずスキマスイッチで検索。すでに頭の中に流れるイントロの曲名を、あえて検索せず画面を指でなぞってリストから探し出した。1stアルバム”夏雲ノイズ”の一曲目に収録された『ふれて未来を』は、天気の良い日に聴きたくなる楽曲のひとつ。心踊るようなメロディと共に、目の前を流れていく景色は、なんだかすでに懐かしく、なんだか妙に切ない。ただそんな気持ちも、フェリーに乗り込み、しけの影響による揺れに耐え忍ぶ間には消えて無くなっていた。稚内フェリーターミナルに到着したのは16時過ぎ、そこから歩いて宿にチェックイン。ここから道内で数日過ごしたあと、いよいよ本土へ上陸。歩き旅の再開はすぐそこだ。
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