守屋 徹

「守屋カイロプラクティック・オフィス/酒田」院長。  カイロプラクティック、オステオパシーなどさまざまな徒手医学を長いこと学んできました。 ここでは【脳ーからだーこころ】を一体としてみる視点に立ち、その背景にある【からだの機能原理】を探ってみようと思っています。

守屋 徹

「守屋カイロプラクティック・オフィス/酒田」院長。  カイロプラクティック、オステオパシーなどさまざまな徒手医学を長いこと学んできました。 ここでは【脳ーからだーこころ】を一体としてみる視点に立ち、その背景にある【からだの機能原理】を探ってみようと思っています。

最近の記事

三年ぶりの花見に!

桜が咲いた。 コロナ禍で控えていた花見も、三年ぶりに出かけた。 市内にある「東北エプソン社」敷地内に桜ロードがあり、この季節には一般公開される。 桜が満開になったと思ったら、低気圧と大雨で 浮かれた気分に水を差された。 雨上がりに東北エプソン社の桜ロードの道端には、大雨の雨水を湛えていてその雨水に桜並木が映えて、まるで桜のトンネルのようだ。 なんて美しい!! 次の桜並木は赤川沿いの1.5kmにおよぶ河川敷の桜である。 郷土の藤沢周平の小説や映画のロケーションにも使われた桜

    • 「アマテ絵」を待合室に飾った

      メキシコ人の友人が一時帰国した折に、「お土産に....」と頂いたアマテ絵を待合室に飾った。 アマテとはメキシコに伝わる紙で、日本の和紙のようなものだろう。 なんでもイチジク科の樹皮を叩いて潰した紙で古色然とした味わいがある。 このイチジク科の樹木は「聖なる木」ともされて、シャーマンには必需品だとか。 そのアマテ絵には鳥の図柄が描かれている。 とても美しい色彩で、とても存在感がある。 描かれてる鳥は、「ケツァール」というらしい。 キャッチ画像は実際のケツァールの画像。 「世界

      • 「🅼の臨床推理日記」 ❺両肩が痛くて挙げられない

        問い合わせの電話 偏頭痛で来院するクライアントのご婦人から。突然の電話が入った。 うちのお爺さんが、10日も前から「肩が痛い!」、「手に力が入らない!」、「痛くて夜も眠れない!」、「首や背中の方まで痛み出した!」と言ってるんだけど.....、どうしたらいいかと思って、という相談だった。 「思い当たるきっかけもない!」らしい。 「病院に連れて行ってくれ!」というので、一週間前にA病院の整形外科に受診したという。 X-Ray、MRIでは肩関節や頸部には問題ないが、腰部に3か

        • 🅼の臨床推理日記 ❹歩くと肩甲骨の間が痛い!

          1. 問題の始まり 「歩くと肩甲骨の間が痛くなるんです....」、と訴える保育士の女性Cさんがみえた。 Cさんは次のように訴えた。 Cさん 「1か月ほど前に園児を抱いていて左脇腹に痛みが出たんです。保育士という仕事柄、子供たちを抱き上げたりすることが多いいので、からだに負担がかかったのかな..、と思っていました」 🅼 「そうだろうね。無理もかさむよネ。でもそれって日常的なものなんでしょう。同じようなことが度々起こるの?」 Cさん 「あちこち痛んだりすることはよくあるんだ

          🅼の臨床推理日記 ❸失神と言えば....

          ひとくちに「失神」といっても、さまざまな原因がある。 中には命を落としかねない病態が潜んでいたりするので、あなどれない。 こんな患者さんもいた。 スポーツジムで鍛えている偉丈夫な熟年の男性Bさんだった。 訴えは、こんなものだった。 Bさん 「いつもスポーツジムで水泳をして、その後にプールの周囲を歩いているんだけど、その時に意識を失って倒れるだよね」。 意識を失うのは、自覚的にはホンの数秒らしい。 当然、専門医を受診している。 検査の結果などを聴いてみると、総合病院での脳

          🅼の臨床推理日記 ❸失神と言えば....

          🅼の臨床推理日記 ❷待合室の事件

          車で30分くらいの地域からみえる婦人。何か不調が起こると、その都度来院するクライアントAさんである。 いつも予約の時間より早めにみえるのだが、この日は予約時間を過ぎてもおみえにならなかった。 もしかして時間を勘違いしたのかな...? もう次の予約の方がいらしていたので、その方を優先して治療しようとした矢先に、おみえになった。 Aさん 「スミマセン....、出かけるときに気分が悪くなって....」 🅼 「気分が悪くなったって....、どうしたの?」 Aさん 「胃がむかむかして

          🅼の臨床推理日記 ❷待合室の事件

          🅼の臨床推理日記 ❶ことはじめ

          🅼が、徒手治療家として臨床にたずさわってから数十年になる。 ふりかえれば、さまざまな症状を訴える患者さんを診ながら、ひとりの治療家としても多くの気づきを得て来たように思う。 それぞれの患者さんの訴えを聴き、その原因を探る。この一連のプロトコルを通じて、問題点に推論を組み立てながら解決に導く。その様は、さしずめ犯人捜しの推理学にも似ているだろう。 体に悪さをしている犯人捜しである。ならば治療家は「臨床探偵」のように推理能力を働かせる必要があるのだろう。 推理と言えば、若い頃

          🅼の臨床推理日記 ❶ことはじめ

          「学校に行きたくない😿」

           小五女子の○○ちゃん、学校でいじめにあったらしい。 「学校に行きたくない😿」と言い出したので、保護者と教員の連携でケアにあたった。  どうにか、気持ちも落ち着いたようだが、ママさんが心配して治療につれてみえた。  こうした患者さんに、当院では「迷走神経複合体」の神経学的トーンをチェックして調整している。  さて、○○ちゃんは迷走神経背側核と腹側核が、いずれも両側で緊張していた。  こうした現象は、ポージェス博士の理論にもあるように「不動化」、あるいは「行動の抑制」が起こ

          「学校に行きたくない😿」

          不安や恐怖心を煽る言葉の罪

          1.「この腰はもう治らないナ!」、医師の心ないひと言  2か月以上前に腰を痛めたという老婦人。 楽しみは自家菜園で野菜を育てること。それが春先に腰痛に見舞われた。 からだも九の字になり、腰が伸びなくなった。夜も横向きに丸まってねている。とにかく痛いので腰を伸ばして寝ることも出来ない。  早速、整形外科医に診てもらった。  その整形外科医は「この腰はもう治らないな!」と言い、鎮痛薬と湿布を処方されたらしい。  この老婦人は、「もう治らない」の一言で、すっかり落ち込んでしまった。

          不安や恐怖心を煽る言葉の罪

          「ひづめの音が聞こえたらシマウマではなく馬を捜せ...」

          女性検死官・スカーペッタを主人公にしたミスレテリー小説のシリーズ第4作は、「真犯人」(講談社文庫、1993)である。作者はパトリシア・コーンウェル。翻訳者の相原真理子さんの翻訳力にも引っ張られて、とても面白く一気に読んだ推理小説である。 猟奇的な殺人事件があり、検死局のモルグでDr.スカ―ペックが検死を行っている場面がある。彼女がいつもと違った部位を捜していると、助手が訝ってスカーペッタに尋ねるのだ。「いつもはそういったところを調べていらっしゃらないでしょう?」 するとス

          「ひづめの音が聞こえたらシマウマではなく馬を捜せ...」

          治療家のつれづれ想

          ❶ 爆笑のジェネレーション・ギャップ 今朝の読売新聞(2021.225)のコラム「編集手帳」で、独文学者・中野京子さんの投稿記事「冗談ではなく本当の話」を紹介していた。 昔話「桃太郎」の冒頭の一節から、「おじいさんは山へ柴(しば)かりに......」が、今の若者には通じにくくなっていると書いているのである。 「柴かり」と言えば、背負子に薪用の柴を背負ったおじいさんのイメージ。ところが今の若者は、山のゴルフ場の芝をかることを連想しているらしい。 そう言えば、私にもこんな爆笑経

          治療家のつれづれ想

          note 事始め

          徒手治療家としての活動を通して、長年にわたり人のからだの機能原理を模索してきました。 治療家の仕事も、結構クリエイティブなものだとは思います。 ところが、それはなかなか作品として残ることはない。 ひとりの治療家として、人のからだをどう捉えているか。 何を問題視して、そこをどうかばうように変えたいと思っているのか。 そんな治療家の思考のプロセスから、からだの機能原理を探ってみたいと思っています。 治療家の思考の見える化、とでも言えるでしょうか。 その他にも好きなことなど、