「死にたい」と思う心の仕組み
私が伝えている「インドの伝統医学・アーユルヴェーダ」の理論を用いて、人間の本質を分析し、今の状況や自分の能力の活かし方など、そして季節に合わせた心と体の健康の話をする、「おSENTOロックショウ」シーズン2。
毎週水曜日21時から、YouTubeチャンネルとFacebookライブで生配信している。
そして配信後に、noteでその振り返りをテキストでまとめているのがこれ。
今回のゲストは、個性心理学を独学で勉強し、現在無料鑑定100名に挑戦中のマモさん。
以前、イベントの打ち上げで席をご一緒したことがあるぐらいで、ちゃんとお話ししたことはなかったけど、SHOWROOMなどで配信したり、愛知で精力的に発信している人、というイメージがあった。
それゆえに、アンケートを返してもらった時、その悩みと言うか困りごとが意外に感じたのである。
そのため、今回は肉体のエネルギーバランスだけではなく、それ以外のところからも分析させてもらおうと思い、いつもと違うパワポを用意。
冒頭の説明では、まず「人間の仕組み」について初めて触れてみた。
私たちは、肉体面と精神(心)、そして魂の3つで出来ていること、
そして、その3つにそれぞれどんな意味があるのか、どうやって良い状態が作られるのか、そういう話をした。
この話は、人間はなぜ生きているのか、ということの答えを導く大事なヒントだと私は考えている。
そんな折、私も大好きな女優さんの訃報が飛び込んできて、本当にいたたまれない気持ちになった。
「死にたい」と思う気持ちの正体や、「生きる意味」について私なりの解釈をお話しているので、ぜひ動画を見てみて欲しい。
※この記事では、アーユルヴェーダの健康のあり方をベースにお話ししています。そのベースは動画の冒頭で10分程度で説明しているので、アーユルヴェーダをご存じない方は、ぜひ動画の最初を少しだけ見てからお読みください。
自分が死ぬイメージを持ってしまう
今回、なぜ「人間は生まれてくるのか、生きているのか」と言う話をしたいと思ったかと言うと、マモさんの困りごとを聞いたからだ。
マモさんは、今、38歳。
この年齢がマモさんにとっては肝だという。
なぜなら、父親を38才で亡くされているから。
そして幼い頃は知らなかったが、20代になって自死だったことを知ったという。
自死と言うことについて若い頃は気に留めないで過ごしていたそうだが、30代になって生活環境の変化と共にその事実が心に引っかかるようになり、今、父親と同じ年齢を迎え、そこを重ね合わせて考えてしまうことがあるらしい。
つまり、「自分も38歳で死ぬんじゃないか。死にたくなるんじゃないか。」そういう思いにとらわれることがあると。
そう思う心とはどういう状態なのか、
今回、アーユルヴェーダ的にそこを深堀してみた。
利がないことはしたくない、と言うタイプ
まず、アンケートを元にいつも通りの肉体的なエネルギーバランスを探っていく。
感覚的に火と水だろうと当たりをつけていたのだが、たまに風っぽい特徴
「好奇心が強いが飽きっぽい」
「気分や行動が変わりやすい」
など、にもチェックが入っているので、探りを入れてみた。
すると、「やってみて糧となるものは続くけど、そうでないものは続かない」という答え。
これは、単に飽きっぽい風の人ではない。
意味のないことや、効率が悪いことを嫌うのは火の人の考え方。合理主義、ここに極まれり、なのが火の人なのだ。
そして、体格や体質面では水の質もやや多め。
体力があり、落ち着いている半面、頑固で固執しやすい一面もある。
心の質に「惰性」が増えてしまうと「無知」になる
だが、今回の「自分の死を考える」というテーマは、肉体のバランスだけでは説明ができない。心の質が重要だ。
心の質には、純粋性、激性、惰性と3種類ある。
肉体が3つのエネルギーの配分やバランスで成り立っているのとは異なり、心の場合は、純粋性があればあるだけ良く、激性や惰性は少なければ少ないほど良いというもの。
「死にたい」と言うような投げやり、あるいは絶望、もしくは思考停止の状態は、惰性からくる気持ちだ。
つまり、惰性(タマス)が多くなりすぎていると考えられる。
それは、肉体的に水が悪化している、と言うこともあるだろう。
ということは、「死にたい」と思わなくなるためには原因となる、惰性や水のエネルギーを減らすための食事や、生活の仕方というものを取り入れることは一つの方法である。
惰性に良くない食べ物については、「タマシックな食べ物、タマシックフード」と検索すれば出てくるので見てもらいたいが、加工食品や冷凍食品、缶詰、作ってから時間のたった食べ物等。
アーユルヴェーダでは調理したての料理にしかエネルギーはないと考えるので、時間がたったものは良くない作用を引き起こすと考えるのだ。
そして、もう一つ。
惰性、タマシックな心にならないようにする方法として、私としては純粋性を高めることを勧めたい。
純粋性を高める食べ物と言うのは、「サトヴィックフード」と言われるが、要は純粋で加工してない新鮮な食べ物である。
また、普段からアーユルヴェーダやヨーガに馴染みのない人が、日常で純粋性を高めるには、もっと小さいことでもいいと思う。
例えば、幸せを感じること。
火の人は、いつも思考が止まらず、考えて考えて効率と合理性を重視して無駄なく動こうとする。
火の人らしく高い目標に向かって、理想を持ってるがゆえだ。
だが、この理想を追うばかりに夢中になると、そこにたどり着けるまでは幸せにならない、という設定に陥りやすいのだ。結果を重んじる火の人だからこそ、結果が出るまでは不十分と考えてしまう。
それは貪欲で目標達成に向かうメンタルとしては褒められるのだろうが、心のガソリンはどんどん減っていく。
純粋性(サットヴァ)が不足状態になると言うこと。
ガソリンギレのメンタルのまま、思考だけで突破しようとすれば、無理がかかるのは当たり前。
そして何より、今ここで幸せを感じられない人は、いくら理想を叶えても幸せは感じられないはず。
だから今も、理想や目標に向かっている今も、ちゃんと幸せであることを感じ、喜びを感じる時間を過ごすべきである。
アーユルヴェーダの智慧は、幸せな人生を送るためのものと私は考えている。
肉体にも精神にも、良い栄養が必要なのだ。
何かをしても、何もしなくても、幸せを感じることはいつでもどこでもできる。自分なりの幸せを見つけ、感じることを訓練して純粋性を高める一つの方法としてほしい。
「死にたい」のではなく「生きる意味を感じない」
私的に、マモさんの「死を考える」と言うのは、「死にたい」ではなく「生きている意味を感じない」なのだと思った。
火の人は思考しすぎるがために、「生きてることに意味を感じない」という発想を持つことはあると思う。
少なくとも私にはずっとある。(割と火多めの人なので)
意味のないこと、結果が出ないことを嫌う火の思想を持っていると、人生と言う時間を無駄に使っていると感じてしまう。
そして、そんなとき心に惰性が多いと「生きる意味がない」=「死んでもいい」という発想だ。
私もかつてはそういう生き方をしていた時期もあったが、実際、目標を達成し、何かを実現したとしても、一瞬の喜びがあるだけで思ったような幸福が手に入ったわけではなかった。
やってもやっても、どれだけ努力して何かを手に入れても、まだ足りない、まだやれてない、そういう達成感の自転車操業に陥っていた。
そんな私は、アーユルヴェーダやヨーガ、あるいはインドの哲学的な思想をかじり、人間はなぜ生まれてくるのか、おぼろげながらそのエッジをとらえた時にすごく楽になったのだ。
さらに今、一周して思うのは、何かを達成しようと努力したり、目標に向かって頑張るのは素晴らしいが、それと幸せを感じる事は別問題だということ。
言ってしまえば「生きてることに意味を作らなくてもいい」。
火の人は無駄を嫌うため、生きてることに何か意味や定義をつけたいのだと思う。
でも、それが分からず、自分の理想や目標にも届かず、不完全燃焼となった時、なんのために生きてるのだろうと考える。
そこで、知って欲しいのが「人間の仕組み」と言うわけ。
私たちの魂(真我・アートマン)の素晴らしさに気づき、あるがままで良いと受け入れ、今ここにある幸せを享受する。
そのうえで、自己の向上のために人生の時間を使う。
向上心は素晴らしい原動力になるが、自分自身の在り方(ベース)がしっかりしてないと、うまく働かない。
もし、生きる意味をつけるのだとすれば、それは「幸せを感じるため」だと私は思う。
そのためには、幸せとは何かをちゃんと知る学ぶ必要もあるよね。
※配信動画の最後には、さらに詳しい解説アリ!
肉体と精神、魂はどうやって影響し合って働くのか、
もう数千年も前から語られている思想なのに私たちは何一つその知恵をしることなく、こんなに発展した世の中で心を見失い迷子になる。
アーユルヴェーダが自分の肉体や精神について知る知識であり、私がこれを皆に知ってもらいたいというのは、最初に自分ありき、と思うから。
この学問や哲学としての人間の仕組みを知ることで、客観的に自分を見るツールにもなり、感情や思考に飲み込まれなくなるのもポイント。
人間の価値は、相対的なものではなく主体的なもの。
自分の価値は自分で決めるんだよ。
アーユルヴェーディック・カウンセリングはこちらから
これをベースにしたパーソナル演出もぜひ!
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