
完璧を求める「やる気」が心を追い詰める
毎週水曜日21時から、YouTubeチャンネルで生配信している「おSENTOロックショウ」シーズン2。
この配信では、私が伝えている「インドの伝統医学・アーユルヴェーダ」の理論を用いて、ゲストの本質を分析し、今の状況や自分の能力の活かし方など、そして季節に合わせた心と体の健康の話をしている。
そして配信後に、noteでその振り返りをテキストでまとめているのだ。
今回のゲストは、北海道でトマト栽培をお手伝いしながら、新しいチャレンジを始めつつある、あずちゃん。
10年ほど前、心の病で人生をお休みしていたあずちゃんが、今、心も体も動き出してきた中で、自分の感情やバランスをどう扱っていくか、そんな話をすることになった。
※この記事では、アーユルヴェーダの健康のあり方をベースにお話ししています。そのベースは動画の冒頭で10分程度で説明しているので、アーユルヴェーダをご存じない方は、ぜひ動画の最初を少しだけ見てからお読みください。
風のエネルギーが増大中
あずちゃんのアンケートで一番多かったのは、ダントツに風。
これは、今、とにかく風のエネルギーが多いと言うこと。
そして、子どもの頃も痩せていて、割と活動的。
わーっと頑張ることできるが、その後でぐったり疲れたり、病気になったりしてしまうというあたりも、体力がそこまで強くない風らしい感じがした。
つまり、本質的にも風は多めだが、今はやや増悪気味なのではないか。
その原因として、10年前に働いていた職場がストレス過多だった=風を乱す環境だった、そのことは確実に影響していると考えた。
心を病んだ過去
その職場で結局、あずちゃんは心を病み、人生をお休みすることになったという。
精神や神経に関わることは、風の増悪と大いに関係がある。
心のよりどころのなさ、気持ちの変化の激しさ、不安や緊張、動悸など、風の「動く」「不規則」という性質が悪い意味で出る。
そして、肉体のエネルギーの変化は心の質にも影響を与える。
心が幸せを感じるには、この「純粋性(サットヴァ)」が多ければ多いほど素晴らしい。
でも、肉体のエネルギーの乱れによって、激性や惰性が増えていき、純粋性が減ってしまうと、人は幸せを感じられなくなって悲観的になったり、不安に襲われたりしてしまうのである。
心の病から復活するには心の純粋性を取り戻し(純粋性をもたらす行動や食べ物)、かつ肉体的なエネルギーバランスを整えて、激性や惰性を減らす、増やさないことが大切。
10年前の心の病の残り香は肉体に今も少し残っていて、風が多めの状態が続いており、たまの心の不安定にも影響を与えている気がするのだ。
もう一つの悩みは「頭に熱がこもる」
今の気になることの筆頭が「頭に熱がこもる」ことだと言う、あずちゃん。普段は、保冷剤を頭に巻いたりして冷やしているらしい。
この灼熱感は、火の増悪によって起こっているのだろう。
風ばかりに見えるアンケートだったが、実際は火のエネルギーも増悪してるのかも知れない。
そして、この症状から本質的に火も強いのではと感じていたので、その行動パターンを聞いていくと、まさにビンゴ。
例えば、心の病の原因となった職場でも、ちゃんとやらなきゃ!と周りの非難にも負けず一人奮闘していたというエピソード。
やるならちゃんとやりたい、きっちりやりたい、という火のエネルギーの特徴がうかがえる。
また、学生の頃はと言うと、「目立つタイプではないが、なぜか学級委員や生徒会をまかされた」とのこと。
これは、火の人がリーダーに向いていて、そういうポジションを与えられがちであることが考えられる。
一方で、人に称えられること、名誉ある仕事を任されることに喜びを感じると言うのも火の人にはありがち。
仮説として、あずちゃんは心の病から10年、火のやる気を使うことなくきて、病気の回復と共にやる気が燃え始めてきて、熱が強くなっているのかも知れないなと思う。
また、風と火は心の激性を増やすものでもある。病の時に風が増えたことで火にも影響を与えたはずで、風と同じく過剰になっているのかも。
行動は早いが、そのあとドッと疲れる
これだ!と思うと、勢いよく走りだし、あとからやりすぎてドッと来る…そういう自分を直したい、と言うのも、あずちゃんのリクエスト。
ただ、これはあずちゃんの本質から来る行動パターンだと思う。
行動が早く、思ったら動く!暴走する!
これは、風の勢い、そして火のやる気で発動する。
でも、風は体力が弱いので気持ちは暴走するものの体がついていかず、火のエネルギーで想定する「完璧なゴール」には届かず、がっかりし、自分を責める…そういうことが起こりがち。
この時に、なぜがんばれないのか、なぜやれないのか、と思っても仕方ないのだ。
体力がないものはない。
大事なのは体力がないことではなく、自分の体力レベルと知ること。
理想でゴールを作るのではなく、自分の体力に合わせたゴールを設定してもいいと思う。
その小さいゴールの繰り返しが、大きなゴールへの一歩へつながっているはず。
自分を知るということは、自分の出来ることを知り、その能力にあわせたやり方を採用することだと思う。
とりあえず風を沈静する
現状、風の乱れが多かったのと、心の病にはやはり脳へのアプローチが行われるので、あずちゃんに勧めたのはオイルマッサージ、特にヘッドマッサージが良いと伝えた。
あずちゃんは、私が始めた「アーユルヴェーダと配信を楽しむ会」にも入ってくれていて、アーユルヴェーダの本を読んでくれている。
だからこそ、普段の人よりももう一歩進んだアドバイスをした。
なかなかオイルマッサージまで普通だとやってくれないのだが、自分の体をもっとよくしたい、薬のいらない体になりたいと前向きに頑張っているあずちゃんは、ちゃんと取り組んでくれている。
マチコ先生!(@mck_ayurveda )
— 北海道のあずちゃん📪📚🐶 (@Haru43h) September 10, 2020
昨日は頭皮にオイル直塗りでしたが、今日は湿布バージョン(笑)
気分はナイチンゲールか赤ずきんちゃんです🤣
私のアーユルヴェーダの勉強を理解してもらうべく、ジョージ(夫)🙍♂️にも今オイルマッサージしてあげました。もう眠たいと言っています←羨ましいw pic.twitter.com/vtK812hw9U
これは、オイルをコットンなどに浸して、シップのようにあてておく「ピチュ」と言う手法。
ただ塗るよりもオイルをたくさん塗布できるのでお勧めしたのだが、さっそくやってくれている!すばらしい。
アーユルヴェーダのオイルは、太白ごま油が基本。
余裕があれば、キュアリングと言う加熱処理をするとより良い。(理由は動画で話している)
そして、オイルを塗る意味は、もんだりほぐしたりすることでなく、皮膚から経皮吸収させることなので、たくさん塗って吸わせる、そのあと発汗する(お風呂などに入る)、までがセットである。
やる気がありすぎるのも注意
ただし、前のブロックでお話ししたように、火のエネルギーがある人は何事もちゃんとやる、完璧にやりたいと思いがち。
その思い込みが、気乗りしないことも義務化して自分を苦しめることも多い。
あまりここでがんばりすぎると、また心を痛めることにもなるので、やりすぎない、がんばりすぎない、出来ることだけやる。
あずちゃんには、いつものパターンに陥らないように、自分コントロールを練習する機会として楽しんでやってもらいたいと思っている。
こんな感じのアーユルヴェーダ・カウンセリングはこちら。
そこから、あなたの発信や表現もサポートするパーソナル演出はこちら!
いいなと思ったら応援しよう!
