ザリガニの鳴くところ/オリビア・ニューマン、ディーリア・オーエンズ(原作)
原作を先に拝読していた映画
「ザリガニの鳴くところ」
鑑賞しました🎥(2024,2,19 観了)
原作を拝読した際にミステリーでもあり、社会への問題提起でもあり、湿地で力強く生きる主人公の成長期でもあり、ラブストーリーでもあり、たくさんの楽しみ方のできる物語だと感じました。
そして、何より情景描写が素晴らしかった。
そんな原作の雰囲気は映画でも忠実に再現されていたように思います。
むしろ映像化されたことで、より湿地というものがどんな雰囲気なのかが伝わりました。
そしてどんな場で1人で生きていたかということがわかったので主人公の抱えていたであろう孤独感が強まりました。
こんな場に幼い頃に置いてけぼりにされた主人公の孤独感は、私の想像を遥かに超えるものでしょう。
ただ主人公は湿地を味方につけていた。自然も生物も。湿地と共に生きるしかなかったとも言えるかもしれません。
45年以上生きてきて、私も何度となく孤独感を抱いたことはあります。
しかし、置いてけぼりにされる孤独感というものはまだ味わったことがありません。ただ今のままでいくならば、いずれ私も置いてけぼりの孤独感を味わうことになるでしょう。
そのことについて考えるとただただ恐怖でしかありません。主人公のように1人で生きてくすべを見つけなければとは思うのだけれど、自分に何ができるのか検討もつきません。
まだ起きてもない未来を妄想して恐怖に取り憑かれても仕方のないことだとは分かっているのですけどね。その時になったらなるようにしかならないのでしょうし。
私はやはりこの作品からは孤独と向き合うことを突きつけられているように感じてしまいます。きちんと考えねば。
原作も映画も素晴らしい作品でした。
主人公を演じたデイジー・エドガー=ジョーンズもイメージ通りでした。
何度も観返したい、再読したい一作です。
プロフィールと他の記事はこちらからご覧になれます。
他愛ない雑談はこちらから🤗