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ChatGPTが提示する日本の適正人口はいくつ? AIと共に環境、社会、経済視点で考察してみた
現在、様々な要因によって深刻な食糧危機問題が世界で叫ばれています(後述)。
それに対し、日本の食料自給率は低く、これは定員を超えた船に乗っているような感じです。これは大変危険な状態とも言えます。こうした要素を政府は考えているのでしょうか。どうも、経済一辺倒になっているのではないのか?そこが心配です。
ということで、今回はChatGPTと日本の適正人口を考えてみました。
ここで使用しているのはGPT4(有料版)なので、有料版を使っていない人にとっては、お役に立つことができる記事かもしれません。
世界的な食料危機問題
現在、世界は、様々な要因から深刻な食糧危機問題に直面しています。
記事をChatGPTにまとめてもらいます。
この記事は、2023年の食料危機が2022年と比べてどのように変化し、悪化する可能性があるかについて説明しています。以下に主要なポイントをまとめます。
1. 供給の圧迫
2. ウクライナ戦争の影響
3. 肥料価格の高騰
4. 気候変動
5. ローカルマーケットの変動
6. パンデミックと供給チェーンの混乱
以上のような要因により、2023年の食料危機は2022年と比べて異なる形で、そしておそらくより悪化する形で進行する可能性があると指摘されています。
自然社会から日本の人口を考える
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日本が近代化する前、その人口のピークは江戸時代で、約3000万人でした。
ご存知のように、江戸時代は鎖国政策を取っており、理論的には完全自給自足が可能だったと想定されます。
しかし、その時代の生活は今日のものとは大きく異なります。大都市ではなく、主に農村社会で、生活の中心は農業や漁業、手工業にありました。全国の大半の人々が直接食料を生産していたため、3000万人という人口は自然との密接な関係の中で支えられていました。
現在の日本の人口は約1億2千万人ですが、その多くが都市に住んでおり、食料は大部分が輸入または大規模な農場から供給されています。このような生活様式は、近代化や産業化の結果であり、大量のエネルギー消費や環境負荷を伴っています。
ただし、3000万人と言っても、江戸時代に飢饉などもあったので、自然社会において、この人口を多すぎる可能性があります。
実は、ある条件下では、ChatGPTは3000万人でも多いと言っています(後述)。
食料自給率から人口を算出
ChatGPTに食料自給率から、現在の日本の人口を割り出すことを考えてもらいました。これは、仮に世界的に飢饉が起こった場合に、維持が可能となる最低人口の想定です(最悪の想定をしています)。
その場合の人口は4400万人です(つまり、自給自足で国民の生命が維持できる人数です)。
もし、そのような危機的状況となれば、政府も緊急に自給率をあげると思うため、この人数よりは上になると思われますが、最悪の事態を想定した数字を一応、あげておきたいと思います。
現在の日本の食料自給率(カロリーベース)は約37%(2021年時点のデータ)です。これは全ての食料のうち、37%が国内で生産されていることを示しています。残りの63%は海外からの輸入に依存しています。
あくまで仮定の計算となりますが、もし日本が食料面で完全に自給自足をすると仮定した場合、その自給率から逆算して、現在の日本の人口(約1億2千万人)の37%が自給自足が可能な「適正人口」になります。これを計算すると約4,400万人となります。
しかし、江戸時代はとてもエコな社会として知られています。全てのものが循環する社会でした(例えば、糞尿を肥とするなど)。そうすると、環境に負荷がかかり難いわけです。しかし、現代はどうしても環境に負荷がかかってしまいます。そこで、ChatGPTは環境を配慮すると、3000万人以下が望ましい、という回答も出しています。
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ですから、日本の人口を維持するためには、環境問題も考慮しないといけない、ということになります。
環境的視点からの適正人口:環境負荷を最小限に抑えつつ、自然と共生するための適正な人口を考えると、おそらく江戸時代のピークの3000万人以下となるでしょう。このレベルでは、日本の自然環境を保全し、農地や水源を持続可能な方法で利用することが可能と考えられます。
ただし、現実問題、これがどこまで理想通りできるかです。あるところでは、人間は環境に負荷をかけながら生きる存在であることを受容しつつ、科学技術でこれを乗り越えることも必要かもしれません。
経済から人口を考える
日本は現在、1億2000万人という人口を抱えていますが、その中で労働年齢層(15-64歳)が占める割合は約5割程度となっています。この数字は、経済の健全性を維持するうえで重要な役割を果たします。労働年齢層は生産活動を行い、税金を支払う一方で、非労働年齢層(児童や高齢者)の社会保障費用を負担します。
しかし、少子高齢化が進むと労働年齢層の比率が低下し、労働力の減少とともに経済全体の生産性が低下する可能性があります。一方で、社会保障費用は増加し続け、財政の健全性に影響を及ぼす可能性があります。
この観点からすると、現状維持が望ましいのですが、様々な要因から、この現状維持が困難であると考えられます(理由はまた別稿で述べます)。
ChatGPTも現状維持かもしくは、現状の80%ほどを提案しています。経済を考慮しつつ、人口減少する現実を受け止めた場合、現在の80%である9600万人が現実的な目標数値になると考えられます。
しかし、P.ドラッカー が言っているように、人口の増減の理由は、はっきりとわからないようです(一応、現状の理由は、子育てにお金がかかる、経済的問題なのですが、厳密には様々な要因が絡みますので「わからない」が解答になります)。
様々な観点から人口を考える
ChatGPTに様々な観点(食料自給率、環境、経済etc…)から聞いてみることにしました。それを以下にまとめます。
1.食料自給率に基づく適正人口:約4800万人
2.環境負荷に基づく適正人口:約6000万-7200万人
3.経済の持続可能性に基づく適正人口:約9600万人
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以下の提案は、食料自給率、環境問題、経済の観点から総合的に考えたもので、それぞれの要素を厳密に量化することは非常に難しいため、ここでは大まかな指標を用いています。具体的な数値を導き出すためにはより詳細な調査と分析が必要です。
1. 食料自給率に基づく適正人口: 日本の食料自給率は約40%(カロリーベース)で、この数値は食料を自給自足できる人口を表していると考えることができます。従って、この観点から見ると、現在の人口の約40%が適正人口と言えるかもしれません。これは大まかに言えば約4800万人となります。
2. 環境負荷に基づく適正人口: 日本のエコロジカル・フットプリントは高く、持続可能なレベルを大きく上回っています。エコロジカル・フットプリントを減らし、地球の生物生産可能領域とバランスを取るためには、人口を減らす必要があります。具体的な数値はさまざまな要素の評価と調整が必要ですが、一般的には現在の人口の50-60%程度、つまり約6000万-7200万人と考えられます。
3. 経済の持続可能性に基づく適正人口: 高齢化社会における労働力人口の減少といった課題を考慮に入れると、現在の人口を維持するかやや減少させるのが適切かもしれません。例えば、労働力人口を現状の80%程度に保つとすると、適正人口は約9600万人となるかもしれません。
これらの提案は、様々な視点からの大まかな推定に過ぎません。具体的な数値を得るためには、これらの要素をより詳細に分析し、それぞれの要素が人口にどのように影響するかを調査する必要があります。
AIが出した適正人口は?
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以上のように、日本の人口を考えた場合、様々な要素が関係します。そこで、その複数の要素を考慮した上で出したAIの答えは、約7000万人と言うものです。
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これには条件があり、
「AIが理想的に関与した場合」
です。その内容は以下です。
AIが理想的に関与した場合、人口問題に対する戦略立案や意思決定の過程が大きく改善することが期待できます。
1. 予測モデルの強化: AIは大量のデータを高速に処理できるため、人口動態やその影響をより正確に予測することが可能になります。食料自給率、環境負荷、経済の持続可能性などの要素についてのデータを組み合わせることで、適正人口を予測するモデルを構築できます。
2. 政策策定の最適化: AIはデータ駆動の意思決定をサポートします。複雑な問題を解決するための最適な政策やアクションを提案することが可能です。例えば、人口削減が必要とされる場合、どの年齢層や地域に焦点を当てるべきか、どのような社会的、経済的措置を講じるべきかなどを提案することができます。
3. 意識改革の推進: AIは情報の拡散や意識改革の推進にも利用される可能性があります。適正人口やその必要性に関する認識を広めるために、人々の関心を引き、理解を深めるための情報を提供することができます。
4. 継続的な監視と評価: 人口問題は長期的な視点が必要な問題であり、AIはその監視と評価を行うことができます。政策の効果や社会的影響をリアルタイムで分析し、必要に応じて戦略を調整することが可能です。
これらの活動を通じて、AIは適正人口の維持や達成に向けた効果的な策を導き出し、またその実施を支えることができます。しかし、AIがどれだけ高度な予測や分析を行えるとしても、最終的な意思決定は人間が担うべきです。AIの提供する情報や提案は、人間の判断と価値観によって評価・検討されるべきです。
今回は世界的な食料危機から、日本の人口を考えてみました。
私の危惧は、世界の食糧危機がかなり深刻なのではないか、そして政府がそれをあまり考慮せず、経済第一主義で舵をとっているのではないか、ということです。
しかし、それに対し、AIの進歩もありますし、今後はロボティクスも出てくるでしょう。そうした未来の技術にも期待を込めて描きました。特に、農業の分野でそうした技術が活かされ、食料自給率は格段に向上するのではないかと期待しています。そして、それが日本の豊かな自然環境を維持しつつ、という持続可能な進歩を期待しています。
高次元の少子化対策シリーズも、よかったらご覧ください
それでは、また。