プロット(ロジック)とストーリー(タイムライン)の違い
結論:ロジックなくして説得できず、ロジックはプロットの出来次第
こんにちは、MBA損保マンことTonyです。本日のテーマは、プロットとストーリー違いを語ります。私は、この似て非なる2つのWordの違いを理解してからプレゼンテーションの手ごたえが劇的に良くなることを実感しました。
それでは、早速違いを解説します。
プロットとは?
プロット (英語: plot) とは、ストーリーの要約である。プロットはストーリー上の重要な出来事をまとめたものであり、重要な出来事とは、後の展開に大きな影響を与える出来事である。すなわち、プロットは出来事の原因と結果を抜き出したものである。ここでいう原因と結果とは、例えば「犬が歩く。棒にあたる。動物病院に運ばれる。治療を受ける。回復する」といったことである
つまり、
✔プロットは因果関係
✔ストーリーは単なる前後関係
ということです。
わかったようなわからないような。。という方向けに、具体例を上げます。
事例1.新規顧客を奪取のチャンス。新規顧客は既存取引先からの密な報告がなくて、不満あり。当社の品質管理やシステムのアピールで、差別化を図りたい。
なんとなく、どこの業界にでもありがちなケースではないでしょうか?
タイムラインで前後関係だけでアピールを図る場合(良くない例)、
「既存取引先はダメですね、当社なら伝統的にお客様を大事にしてきた企業で、多くの企業に満足をいただいています。必ずやご納得いただけるサービス提供をさせていただきますよ」
上記のように伝えて、うまくいく可能性もあるかもしれませんが、下記のような懸念があります。
✖既存取引先の直接的な悪口はかえってマイナス印象を与えかねない
✖過去の実績:伝統的にお客様を大事に~に根拠がない
✖未来の成約:必ずやご納得いただける~に根拠がない、精神論のみ
という訳で、タイムラインでなんとなく、経緯を並べても仮に過去が上手くいっていたとしても将来的に、顧客を満足させられる論理的説明をしていない、ですね。
それでは、お待たせしました、プロット(因果関係をもたせる)を考えてプレゼンを組み立てなおします。
「①〇〇企業様の問題認識を確認させていただきました。②十分な事前協議や中間報告がないまま取引を進めることは、最適なサービス提供ができないばかりか、最終の成果物が望ましいものとならない可能性がありますね。③実は数年前に当社でも同様の問題を抱えておりましたが、お客様の心にまで向き合うサービスを提供しようと、いちはやく△△というシステムを導入しました④システム導入によって、お客様の必要とする情報を分析・解析して、タイムリーな連絡が可能となりました⑤その結果、お客様満足率は◆◆%を常時超えて、お取引継続率も★★%を超えています。⑥〇〇企業様にご納得いただける、高品質でのサービス提供ができます。・・・」
プロットを意識して、トークを見直すと、上記のような感じでしょうか。実際のプレゼンでは、喋る内容よりもパッション(情熱)だったり、配布資料(視える化)の方が重要だったりしますが、今回はとにかく「プロット」です。
トーク例の意図解説
①〇〇企業様の問題認識を確認させていただきました。
→共感から入ると良いと思います。取引先企業の悪口よりも、目の前の顧客が中心です。
②十分な事前協議や中間報告がないまま取引を進めることは、最適なサービス提供ができないばかりか、最終の成果物が望ましいものとならない可能性がありますね。
→共感を続けます。目線を思いっきり顧客目線に合わせます。
③実は数年前に当社でも同様の問題を抱えておりましたが、お客様の心にまで向き合うサービスを提供しようと、いちはやく△△というシステムを導入しました。
→競合他社の抱える課題はたいてい自社の課題でもあるはずです、そこをどう克服したかで差別化を図ります(当社優位を明確にします)
④システム導入によって、お客様の必要とする情報を分析・解析して、タイムリーな連絡が可能となりました
→精神論ではなく、仕組み作りで課題克服を伝える。結果、お客様の取引先企業への問題を自社なら克服できることを明確に伝える。
⑤その結果、お客様満足率は◆◆%を常時超えて、お取引継続率も★★%を超えています。
→数字は強いです。改善幅こそが自社の強みとも言えます。〇〇企業様も満足層に入るはずとの自信を示します。
⑥〇〇企業様にご納得いただける、高品質でのサービス提供ができます。・・
→⑤からのダメ押しですね、⑥は営業トーク感が出過ぎている場合は、言わずに相手からの質問や反応を待った方が得策かもしれません。
最後に
改めての本日のテーマのプロットをまとめます。
プロットはストーリーの設計図のことです。
設計図は、教科書を読むだけでは実践に耐えうるものはいつまでも
書けないと思います。
上達のカギは、設計図を描き続けて、そして組み立て続けることだと思います。プレゼンテーションに置き換えると、トークの構成を練り続けて、トークし続けて、相手方の反応をみて練り直してと、PDCAサイクルをまわしていくしかないと思います。
タイムラインで事実だけ並べていて、つかみが弱いなと思ったら、
プロットを思い出して、AだからB、BだからCだ!!
と相手の心に響く話法を身に着けたいですね。
最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。
Thank you and Best Regards,
Tony@MBA損保マン
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