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アメリカンスピリットの歴史④アメリカ人を変えた禁酒法とベトナム


【狂騒の#17】アメリカンスピリットの歴史④アメリカ人を変えた禁酒法とベトナム
世界で初めて民主主義を実践し、自由の国を作り、イギリスから独立した人々。そんな理想に燃えるアメリカ人が、変わるきっかけが現代にありました。
禁酒法はアメリカ人から、遵法精神と政治への参加意識を奪い、ベトナム戦争はいつ果てるともない大義亡き戦いの中で生じた国家権力への幻滅が、カウンターカルチャーとしてアメリカに波及しました。
アルコールの密輸に暗躍したギャングのボス、アル・カポネは今考えてみれば、内なる民衆の想いに応えて悪名を背負いつつ密造酒を売りまくった、党というより義賊ではないか?

禁酒時代、支配的な地位を確立したギャングのボス、アル・カポネ


そして、ビートルズのジョン・レノンは「僕たちはキリストより有名だ」とも「キリストなんか信じない」とか、敬虔なプロテスタントであるアメリカの保守層を刺激しまくった。だが彼の影響力が、ベトナム戦争の反戦を訴える「ラブ&ピース」の叫びが、その後のリベラル思想の大きな源になったことは間違いないと思います。
というわけで、60-70年代、アメリカ人の精神【アメリカンスピリット】は大きく変化しました。
自由を欲し、イギリスから独立したアメリカ人の理想は150年後、皮肉にもアメリカに出稼ぎにきたイギリス人アーティストによって砕け散ったのです。

ジョン・レノン

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