日記 スイカができない
スイカができない。とっくに収穫も終わったこんな時期にスイカの不作に頭を悩ませているのは私くらいかもしれない。あ、もちろんスイカゲームの話です。
なかなかスイカが作れない私をよそに隣で妻がどんどんスイカを栽培していく。うらやましい。青く見えるぜ。隣の芝生ではなく、畑が。私がやるのとなにがそんなに違うんだろう。
妻がスイカゲームをやっているところを観察してみると、わかったことがあった。妻はさくらんぼとかイチゴとかの小さい果物を両端に積んで、大きく育てていく果物を中央に置くようにしていたのだ。
そうすることによって果物が進化して大きくなるタイミングで両端の小さい果物もコロコロと下に落ちていきながら勝手に空間の隙間を埋めてくれるし、連鎖的に進化したりする。妻はそのコントロールが絶妙なのだった。
なにも考えずにただ同じ果物を見つけてはくっつけている私のやり方は行き当たりばったりすぎるんだろう。不要な時にさくらんぼなんかが来ると「こんな小さくて使えないやつなんかいらないよ」と適当にそのへんに放り投げていた。
でも、私がさくらんぼをないがしろにしたせいで後々それが邪魔になり、大事な場面で大きな果物がくっついてくれなくなっていたのだ。大きな果物のことばかり大事にして、さくらんぼのことを下に見て馬鹿にしていたんだな。私ったら。
となると、さくらんぼを馬鹿にする私こそが小さくて使えないやつ……。そうだ…私は……私こそが、小さくて使えないやつだったんだ!
さくらんぼは 私だ!!
私がさくらんぼだったんだ…。むしろ、チェリーと呼んでください、私を。
などと変な悟りをしそうになった。危ないぜ。
夜。7歳長女が「バナナの謎はまだ謎なのだぞ」という早口言葉を教えてくれた。なかなか難しいのでみなさんもよかったら言ってみてください。私はこれを練習していたら眠れずに寝不足です。今日もがんばっていきましょう。