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お土産開発手法4 ポーション論

このお土産開発手法は7年ほどお土産の専門家として、役所のプロジェクトに携わり、他のメーカーさんともお土産開発を多数てがけ、日々徹底的にお土産の可能性を考え続けて提供し続けた中から、消費ニーズが変わってもまだあと何年かは使えそうなものをシェアしています。

世の中にお土産と呼ばれる商品を少なくとも150アイテムは出していると思います。ここ10年ほど頭の中は常にお土産でいっぱいでした。お土産を買う規準は何だろうか?贈る人によって大きく変わる。しかし、1つの顕著な傾向がある。お土産の小型化だ。出張に行ったお土産として、大きな箱に個包装の箱菓子を買って帰るビジネスマンもだいぶ減っている。箱菓子の荷動きがここ5年だ大幅に鈍化している。

お歳暮やお中元が贈られることを「迷惑」とすら感じる人が増えている。リモートワークや副業OKなど、組織としての昭和的結束が崩壊している中この傾向はもう止めることはできないだろう。

昔は箱菓子の大きな存在感とサイズが必要だった。「あげた感」「もらった感」しか残らない中途半端な通過儀礼。義理チョコ廃止論の加速化はこの箱菓子需要へ大きく影響していると感じている。

ということで、核家族化、より「個」を重んじる傾向になってきた今、迷惑でない「サイズ」というのはとても重要視される。あげた側、もらった側にとって心地よいサイズ。まったく逆の立場でありながら、この互いにハッピーなポーションというのが、今のお土産トレンドになりつつあります。

5年前に比べ、お土産界はポーションが大きく変化している。当時提唱していたのは手のひら理論。お土産は女性の手のひらに収まる幅、大きさに納めましょう。両方が無理でもどちらかは納めましょうというもの。手のひらの幅ならブリーフケースに紙袋をプラスしても移動に邪魔にはならない。

これをやって大当たりをしたのは福砂屋のキューブカステラです。カステラ2切れがカラフルで小さな箱に入っている。これに追随して、明太子や珍味が軒並みリサイズ。富山の同じパッケージの中に様々な珍味を入れてずらりとラインナップさせた「冨の」シリーズ等も一時期話題になった。個包装でないものは、購入層が高齢化している部分もあるが、食べきりサイズが基本になってきました。ですので、今まではボンカレーみたいな箱で出していた佃煮。現在はビニールの真空で半分サイズにして販売をしています。時代や生活様式の変化に合わせたポーションがあると思います。

来月和菓子業者様向けの講演会を予定しており、ポーションに関しては時間を割いてお話しする予定です。






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