【201/1096】あなたは悪くない、について
201日目。200が過ぎて、また新しい1だ。1というのは清々しい！またここから積み上げるわけだから。
昨日、「あなたには力がある」という記事を書いた。
その中に、「あなたは悪くない」という記述をしたので、これについてもう少し書きたい。
自分を客観的に批判する力は、自分の変容に必要なのであるが、自己を否定することは何の役にも立たない。
にもかかわらず、自分へのダメ出しがとまらない。
なにをやってもダメを出されていると、人間は学習性無力感となる。
学習性無力感とは、
やる前から諦める。
やっても仕方ないからやらない。
やることそのものにやる気がでない。
ほんの少し努力すれば結果が出る可能性があったとしてもやらなくなる。
その可能性すら持てなくなる。
みたいなことだ。
学習性無力感（がくしゅうせいむりょくかん、英: Learned helplessness[1]）とは、長期にわたってストレスの回避困難な環境に置かれた人や動物は、その状況から逃れようとする努力すら行わなくなるという現象である。
最初は、なんらかのストレス環境に置かれ、それを回避できずにそうなったのであるが、その環境から抜け出した後も、自分自身への否定が続いていて回復しきれない。
たとえば、いじめに遭った過去があったとする。
その環境からは脱した後も、自分自身を許せず、責め続ける。その自分を否定し続ける。
社会や大人は、「いじめられた方にも問題がある」「〇〇だからいじめられたんだ」「いじめる方も悪いけど、いじめられるほうも悪い」というメッセージを出していて、それを受け取ってしまう。
（もちろん、そうでないメッセージを出している人もいるが、こちらの声のほうが大きいのが現状だ）
自分の行為そのものを許せなかったりして、強い罪悪感を持ってしまう。
私も、過去にいじめられたことがある。当時の先生に相談したら、
「あなたの態度が悪いんじゃないか？あなたがもう少し思いやりを持ってみたら？」などと言われて、その後何も言えなくなってしまい、いじめられるのは私のせいなんだ、と思って自分を責めた。
しかし、自分なりに行動を変えてみたり、話し方を変えてみたり努力しても、いじめがなくなることはなく、何をやってもダメなんだと努力することすらしなくなっていった。
その後、そのことでカウンセリングを受けたり、ピアサポートグループ（自助グループ）で話をしたりして、聴いてくれる人、語り合える人に出会い、「その子どもの時の私は、何も悪くない」ということを何度も言ってもらった。
そう言われると、「もっと私が毅然とできていたら、いじめられなかったんじゃないか？」「『やめて』とはっきり言えていれば・・・」と思い、やはり自分にも責任があると思えてならなかった。
しかし、セラピーを受けて、
自分の中の内なる子どもに会いに行って、その責任を一身に背負ってきた小さなぼろぼろの子に会ったとき、
「ごめんなさい」
と涙を流して謝った。
わたしが間違っていた、と。
こんなに小さな子に全部背負わせて、それを責め続けていたのが自分だったと気づいたからだ。
ゆるしが起きた瞬間だった。
「あなたは悪くない」は、もちろん、支援者や理解してくれる周りの人たちから、幾たびも言ってもらう必要がある。
しかしそれは、自分が悪いと責め続けている人が、「そうではなかったのか？」と確認するきっかけに過ぎない。
どんなに他人から「あなたは悪くない」と言われても、それは今のあなたに言ってもらっているのであって、あなたの中で一身にその責めを負っている子どもには届かない。
もっとも大切なことは、自分が自分に、本気で
「あなたは悪くない」と言ってあげることだ。
2歳や、3歳や、5歳や8歳や、10歳、15歳、まだ幼く、小さかった自分には、抵抗することが恐怖だったのだ。
自分で自分の無実がわかっているとき、
自分が自分に本気で
「あなたは悪くなかった」と
言ってあげたことがありますか？
私の大好きな映画に「グッド・ウィル・ハンティング」がある。
ロビン・ウィリアムズ演じる心理士と、マット・デイモン演じる子どもの頃に心に傷を負った天才青年のカウンセリング場面で、何度も泣いてしまう。
こんなふうに、自分に関わってあげるのです。
私の個人セッションでは、そのガイドをしてます。
「真実を語るためには二人必要だ。
それを語る人と、聴く人と」
このようなセッションをしていきたいと思ってます。
では、またね。
■告知です■
★4月のオープンクラスです。内なる自分に気づく力が身に付きますよ。
一息入れる時～引き出す深呼吸
2022年4月29日（金・祝）9:00‐10:30 オンライン
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