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【799/1096】人の話が聞けない
「人の話が聞けない」という悩む人がいる。
私もかつてそうだった。
あの頃は、「聞く」と「聴く」の違いもわからなかったし。
とにかく人の話を聞いていなかったのである。
人と話して、必要な情報を得るということはしていたけど、聞けてはいなかった。
まったく人の話を聞かない人と話をして、すごく新鮮な気持ちになった。
最近あまりなかったんだなと思う。
その人は、人の話を聞かないと決めているわけではなく、聞くことができないし、聞くというのがどういう状態かもわからなくなっているんだな、という感じだった。
だから、その人は、人の話が聞けないと悩んでいるわけではなく、どちらかというと、自分の話を聞いてもらえないという内容のことを話していた。
聞けないとはどんな感じかと言うと、
私に何か質問をする。
その質問に、私が答え始めると、「ああ、○○が××だもんね」と話をかぶせて笑っている。
そして次の質問をする。
また答え始めると最後まで話す前に、自分が話し始める。
にこにこしていて嬉しそうだが、まったく会話が成立していない。
でも、成立していないことをまったく気にしていない。
ちなみに、内容は世間話程度のことなので、別に成立しなくても困らないのだが、たぶん、ずっとこういう感じで話をしているのかもなあと思った。
話している間中、息が上がりっぱなしで、苦しそうなのだが、ずっとニコニコして、自分の話に笑っていた。
苦しいことに気づかないのは、もうかなり長いことこの状態を続けているからだろうなと思う。
私は、相手の話に、ほとんどうなづくだけで、あとは呼吸してそこにいた。
そうすると、本当に不思議だなと思うけど、相手がだんだん上がっていた息が落ちてきて、話すトーンも変わった。
本能的には、楽な方に人間はつながりたがる。
自律神経のポリヴェーガル理論によると、腹側迷走神経群の安心で「つながり」を持つほう。
その状態になると、人の話が聞ける。
質問して、その質問の答えを聞き終わるまで待てる。
会話が成り立つ。
人の話が聞けないのは、自分の息が上がっているからかもしれないという視点があるといい。
息があがっていたら、絶対に人の話は聞いてない。
なにせ、自分の息があがってるのだから、自分のことでせいいっぱいだ。
けっこう当たり前のことである。
息が落ち着いてから話しても大丈夫。
だいたい人は待ってくれる。
そして、息が落ち着けば、人の話は聞ける。
話して、聞いて、交流したほうが、楽しい。
会話ができてよかったなと思った。
では、また。
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