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【477/1096】いちばん人気のあるセッション
産業カウンセラーの資格を取り、その他さまざまな認定や資格を取って、2017年にフリーのカウンセラー&セラピストになった。
神経系セラピーやトラウマ治療のセラピー、ソマティックな手法などカウンセラーになってからも学びを続けて、様々な手法を使って、クライアントの助けになることを提供している。
私のセッションを受けていただいた方に、一番人気のものが、インクワイアリー(inquiry)というセッションだ。
これはメニューに載せてなくて、裏メニューになっているのであるが、実のところ、一番人気と言うか、一番感謝されているセッションである。
インクワイアリーは、自分に問うセッションで、私はその場にいてただ聴いている。
聴いているだけ(聴いている間、頷くこともしない)のセッションなのだが、これがものすごくその人自身の力を取り戻していくのに役立つ。
実際には私は何もしていないわけではなくて、何もしていないように見える。
言語的には何もしないけれど、非言語的な特殊なコミュニケーションを使って聴いている。
すると、本当にその場にいて聴くと言うことが、どんなにパワフルなことか実感する。
私はただそこにいて、今のその人の存在を感じながら聴いている。
クライアントは、自分の中に湧いてくるものを口にして出す。
まとまっていなくてもいいし、とっちらかっていてもいいし、独り言みたいでもいいし、ここで言ってはいけないことはなにひとつない。
そうやって45分(か60分)、今、湧いていたものを出していく。
そうすると、「その人自身の中にある答えが見つかる」のである。
今まで受けてくださった方の言葉を借りればこういうことが起きる。
・仕事で悩んでいたことの道筋が見えてきた。どの方向に進めばいいかわかった。
・夫婦関係で、私がこうしたいということがはっきりわかった。相手に求めたいこともわかった。これをもとに話せそう。
・ぐるぐる止まらなかった思考が、すごく整理されておさまった。静かになった。
・子どものことで悩んでいたけど、これは私の問題だったことに気づいた。
・考えすぎて頭が疲れていたけど、なんかスッとした。
・自分が何に悩んでいるのかもよくわかっていなかったけど、ああ、こういうことを思っていたんだと気づいた。
・できないことばかりに目が向いていた。こんなに自分を責めていたんだとようやくわかった。そうじゃない自分もいることに気づいた。
・いつもは邪魔が入るのに、邪魔されずに自分の奥深くに潜っていけた。
・誰にも話せなかったことがようやく出せた。すっきりした。
・こうやって人とくらべていたのか、と自分のしていたことがわかった。
・自分がやってなかったことがはっきりわかって、次になにをやればいいか明確になった。
セッションを受けに来るということは、何かしら今自分が悩んでいる、または解決したい、困っていることなどがあるから「受けよう」と思うはずであるが、その何に困っているのか?が明確にならない人などは、このセッションを受けると「ここが困っているんだ」と自分で見つけることができるということもある。
「うまく話さなくちゃ」と内心で思っている人は、カウンセラーに合わせて話をしようとしてしまい、自分が話したいことがわからなくなったりする。
そうでなくても、簡単に人に話せないような内容の話をするときには人は緊張するものだ。
でも、このセッションだと、何をどう話しても本当に自由だし、相手(つまり私)にわかってもらおうとしなくてよいので、ただ湧いてくるままに話せばよいということが気を楽にする。
たまに「何も湧いてこなかったらどうしたらいいんですか?」と心配される方がいるが、湧いてこなかったら無理に話さなくてよい。
話さない時間を過ごして、しばらくして出てくることもよくある。
世の中にあるすべてのカウンセリングやセラピーは、「答えはその人自身が持っている」ということが前提である。
カウンセラーは決めつけない、アドバイスしない。
聴いてもらうだけで解決するのは、その人自身の力が引き出されるから。
つまり、その人自身で解決しているということだ。
では、自分が答えを知ってるなら、自分一人でできるのでは?と思うだろうが、これがなかなかうまくいかない。
自分の思考のジャッジの声、自分以外の外側の声、その他に惑わされてうまくたどり着けないことが多々ある。
その時に、ジャッジせず、ただそのままを見守ってくれている存在がいると、惑わされずにそこに向かっていけるのだと思う。
私のするインクワイアリー(自分に問う)で私がすることは、ただ相手の存在を感じながら、この場に余計なものが混じりこまないように、自分をできるだけ透明にして、そこにいるということである。
場をホールドする側(つまり、私ね。)に濁りがあると、話す人の無意識のジャッジが働いてしまうので、その場にそれが混ざらないように。
ここは、提供する側の技術力である。
そうすると、その人そのものから、湧き出てくるもので、どんどんと進んでいく。
自分との対話がうまくできない方にはすごく喜ばれている。
2年継続してセッションを受けて卒業したクライアントさんが、「あのセッションが一番よかったです」と言ってくれたり、しばらく経ってから、「またあの、聴いてもらうだけのやつやりたいです」と言ってきてくださる方もいた。
いままで、16歳から65歳までの方が受けてくださっていて、みなセッション終了後に「これ、すごくよかった」と言ってくださった。
体感的には、このセッションは、毎週続けて定期的にしばらく受けてもらうのが一番プロセスが進むなと感じている。
もちろん、その人によって違うけれども。
しばらくぶりにふらっと立ち寄って、またしばらくしたらくるというように使う方もいるので。
インクワイアリーで、目を合わせて話すというのをやった方がいて、45分間、ほぼずっと泣いていた。話はほとんどできなかった。
でも、その方からはものすごく感謝された。
「この感覚は、どこにいっても得られませんでした」とおっしゃっていて、自分の安心を見つけたのだなと思った。
ずっと対面だけでやっていたのだが、2年前からオンラインでもやっていて、オンラインでも遜色ないクオリティは出せるようになってきたかなと思っている。
対面でしかできないこともあるのだが(目を合わせて話すのは対面のみ)オンラインでもほとんど変わらずに受けられるので、遠方の方も対応できるようになった。
去年、呼吸・整体で、存在のコミュニケーションというのを学んでから、このセッションのクオリティはあがったなと自分で思っていて、私は話さないけれども、相手の存在との間の交流の密度があがってきたのかなと思っている。
そういう意味では、常に自分の技術を磨き続けているし、ここは本当に面白いところでもある。
私はただそばにいて、聴いている。
それが私の仕事である。
では、またね。
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