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安倍司著「食品の裏側」/「簡単、安い、便利」にはわけがある。

著者 安倍司さんは、山口大学卒業後食品添加物の専門商社に入社。
タラコ、たくあんなど 添加物の効き目を目の当たりにしこれは魔法の粉だと感動。日本一の添加物屋になるべく、加工食品業者に悪魔の囁き営業を繰り返しバンバン売りまくった結果、「食品添加物の神様」とまで言われた。
しかし末っ子長女の3回目の誕生日に食卓に並んだミートボールをひとくち食べて凍り付いた。自分が開発したミートボールだとすぐにわかり食べてはだめだ!と叫んだ。子供達の大好物だという妻の言葉に、
安倍は驚愕した。(だんだん、プロジェクトX風になって来た?w)

そのミートボールの開発経緯は、
あるメーカーが「端肉」を安く仕入れて来たことから始まった。
「端肉」とは、牛の骨から削り取る肉とも言えない部分。現在ではペットフードに利用されているものだという。そのままではとても食べれたものではないその端肉で何か作れないかという相談に、
安い、卵を産まなくなった鶏である「廃鶏」のミンチを加え、ソフト感を出すために「組織状大豆たんぱく」(人造肉とも言われ、安いハンバーグに必ず使われているもの)を混ぜ、味を出すために「ビーフエキス」「化学調味料」歯触りをよくするために「ラード」「加工でんぷん」さらに「結着剤」「乳化剤」「着色料」「保存料」「PH調整剤」「酸化防止剤」を入れ
ソースもどきのカラメルとケチャップ、増粘多糖類でとろみをつけ完成。20〜30種類の添加物が入っているという。
本来なら産業廃棄物となるクズ肉を、添加物を大量に投入して食品に仕立て上げたのが、このミートボールだった。
このミートボールは大ヒット商品となり、そのメーカーはこの商品だけでビルが建ったという。

ドロドロのクズ肉に添加物をじゃぶじゃぶ投入して作ったミートボールを、我が子が大喜びで食べていたという現実に打ちのめされた著者は
その夜一睡もできなかった。

レンコン会社の社長さん、餃子屋、豆腐屋、アジの干物工場のおばさん(安いものは、添加物の液体にアジを漬けるそうです。)…
皆、自社製品はとても食べられないと言っていたことを次々と思い出し、自分は大きな間違いを犯していたと強い自責の念に襲われ安倍は翌日会社を辞めた。

「白い粉」(添加物)をドサドサ投げ入れて作る加工の現場を見て来た「生き証人」である自分は、添加物の現状を告発する責任がある。
それが自分の使命であり、過去して来たことへのせめてもの罪滅ぼしになるのではないかと思い至った安倍氏は、その後自然食の開発製造、啓蒙活動をずっとされています👏

私はこの本を読んで、
かつて私もミートボールをよく買って子供達に食べさせていた事(特にお弁当に入れていた💦)をまざまざと思い出しました。
そして、ありとあらゆる添加物を知らずに自分も食べていた。
なんと恐ろしいことをしていたのか。そして子供達に対して申し訳ない事をしたという気持ちになりました。

添加物というと、長い難しい名称が浮かびますが、要するに自然界にないもの、なんですね。
私の親世代は、戦後の便利な生活を享受して来た世代であり、便利で安いものに誰もが飛びつき
いい時代になったとその恩恵を享受して来た。
私たちは見事にそれをそのまま受け継いでしまっていたのです。

しかし、本当にこれでいいのだろうか?自然界に存在しない薬品で偽装されたような食品を食べ続けることで、体は悲鳴をあげていないだろうか?

日本は添加物大国と言われており、多くの他の国では禁止されている添加物が認められ大量に使われています。

もちろん、加工食品のお陰で、
疲れている時、時間がない時でも簡単にお腹を満たすことが出来ることで命は守られている面もあると思いますが、毎日摂取する事の弊害を思うと、あまり頻繁に体に入れるのは避けたほうが良いのではないかと私は思います。

とにかく簡単に食べられる「加工食品」を避けること。
私は、材料表示を確認することなしに加工食品を買う事はなくなりましたが、しかし一括表示という悪行が認められているため、本当に何が入っているのか消費者は知る事すらできません。

便利な法律、一括表示とは↓


同じ目的のために使われるのであれば一括で表示していいよと食品衛生法で定められている。その方がわかりやすいという大義名分のもと。
例えば食品の変質、変色を防ぐ「ph調整剤」はひとつの物質名ではなく「クエン酸ナトリウム」「酢酸ナトリウム」「フマル酸ナトリウム」「ポリリン酸ナトリウム」などの集合体。
この、添加物を少なく見せかけることのできる一括表示は、添加物を大量に使っている加工食品業者にとってたいへん都合がいい。
「アミノ酸等」も同様。本当は、グルタミン酸ナトリウム(化学調味料)以外に「DLアラニン」「グリシン」「核酸」なども入っている。

確かに、さっと食べられるし安い加工食品は、忙しい現代人にとってもお店にとっても「恩恵」である事は確かであり、確かに誰も法は犯していない。
しかし、真っ当な情報公開がされずに一流メーカーがそんな変なものを売るはずがないという思い込みで買ってしまう人がほとんど。

消費者は被害者か?
安くて便利だからと何の問題意識も持たずに買う消費者にも責任はあると著者は言います。

消費者が、安い、簡単、便利、に惑わされその結果企業を支えてしまっている。皆が危険性に気付き商品を買わなければ企業は作ることはできなくなります。

眠気を取るためにカフェイン飲料を飲む。手っ取り早く健康になりたいからサプリメントを飲む。すぐに食べられる加工食品をしょっちゅう食べる(たまにはいいと思いますが)
そういった便利な欲望の満たし方をしていると、後でしっぺ返しを受ける可能性があるという事をよくよく考えて食べ物を口にすることでしか、本当の健康を手に入れることはできないと、今私は思っています。

世界で減り続けているガンが、日本だけ増えている。
喫煙者が減っているのに肺ガンが増えているのは、食生活が大きな原因です。

私がよく動画を見ている吉野敏明さんによれば、食べてすぐ死ぬ訳ではないけれど、添加物は体に少しずつ蓄積し30年かけて病気が発症するとおっしゃっています。

私が今まで摂ってきてしまったという事実は変えられないけれど、せめて今後健やかな老後を過ごすため、
なるべく添加物を避け、作れるものは自分で作る生活を続けたいと思っています。

↑夫が麻雀大会で入賞してもらって来たポンパドゥルのケーキの食品表示。
夫は平気で食べてましたが
私はどうしても食べることができなかった💦


ポーションミルク、マーガリン、チョコ、マヨネーズは添加物の塊であるということを安倍氏が実演されてます。↓

私たちは、見える油には気をつけていても、形を変えた油には気付かず実は大量に摂っているということ。
安いスイーツに入っているホイップクリームやラクトアイスは植物油脂と添加物で出来ていて、その添加物に発がん物質が含まれている事を
私たちは知らなくてはいけないと思います。

長文を最後までお読み頂き
ありがとうございました❤︎

参考動画↓

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