週末お遍路さん(40):愛媛の名物「鯛めし」と気になりすぎるおじさんたち
見所満載のお寺が続いた2日目。本日のお宿は、太田屋旅館さん。太田屋旅館さん、なんとお遍路さんだと夕食に鯛めしを出して下さるらしい。
お宿で愛媛の名物、鯛めしをいただけるなんてありがたい(宇和島の近くだから)!!
お宿に到着したら、「ほかの宿泊者の人たちが18:00には帰ってくるから、それまでにお風呂済ませてもらえると助かる」とのこと。ということで、ここでも、恒例のLINEで情報共有しながらのお風呂スタート!
限界までロスタイムを削減してお部屋に戻りがてら、すれちがった若女将に「すいません、ドライヤーってお風呂場にあるだけですよね…?」と声を掛ける。
「あ!そうよね!ドライヤーいるわよね!ほかにもあったかしら…?」
「あ、なかったら大丈夫なんです!もしあれば、なんで!」
「あるんだけど、どこにしまったかしら~」
と、お宿の廊下を歩きながら話していると、窓辺のソファ席でくつろいでいたおじさまがジョイン。
「ドライヤー、ふとん部屋にあるよ」
「あ、ふとん部屋?そんなところにあった?」
「あったよ。(全員で布団部屋に移動)ほらここ」
「ホントだ。じゃぁお部屋でこれ使って~。使い終わったら部屋に置いといていいから!」
旦那さんなのかな?と思いつつ、無事にドライヤーをお借りし、これで夕食までに髪も乾かせるし、準備万端!
「ご飯できましたよ~」の一声で「鯛めし鯛めし♪」と、いそいそと食堂に降りていくと、鯛のお刺身に煮つけ、酢の物、茶碗蒸しと、豪華なおかずがずらり。
いやん、これに鯛めしまで出していただけるとは!贅沢すぎる!!!
「鯛めしもすぐにお持ちしますからね~」と、若女将にお世話していただき、3人で写真撮ったりわいきゃいしていると、お隣のテーブルにおじさま×3+お兄さん×1の男性4人が登場。ちなみにお隣のテーブルのおかずは、フライ定食(行儀悪いけどチラ見した。大きなアジフライがおいしそうだった)。
「どうも~」とご挨拶して、おじさまたちは早速お食事開始。
「●●ちゃーん、マヨネーズ切れてるよ~」
「あ、ホント?新しいの出すからちょっと待ってて」
若女将とも仲良し。
いやまて!
さっきドライヤーの場所教えてくれたおじさんも混じってるぞ!!
おじさん、宿泊者だったんか!!!!!
なんで宿泊者のおじさんがドライヤーの格納場所を知っていたのかなど、謎は深まるばかりですが、運んでいただいた鯛めしに謎は全て吹っ飛び、おかわりしつつぺろりと完食。
満腹になってお部屋に戻る途中、またしても窓辺でくつろぎ中のドライヤーのおじさんに遭遇したので、ここぞとばかりに「常連さんなんですか?」と聞いてみた。
「ここに住んでるようなもんだよ。2カ月くらいかな~」と、ジョッキでお酒を飲みつつ、笑いながら教えてくれたおじさん。
3人で部屋に戻ってから、「近くで工事してて、長期滞在してるんだろうね」「お宿の人の名前も知ってたし」「ドライヤーの場所も知ってて、一緒に探してくれたよ」と、おじさんたちの立ち位置をネタにくつろぎタイム。
ちなみにおじさんたち、翌朝の日曜日も私たちお遍路さんと同じ時間に起きて、出勤されていきました(前日まで雨で働けなかったから休日出勤じゃないかと推測)。
てゆーか、私たちより早く出かけてた。働き者!
今回の週末お遍路さんも、最終日となる3日目。今日は53番円明寺さんから59番国分寺さんまで。各々で準備をして、私たちも行こうか、と車に乗り込み、もちろん話題はお宿のおじさんたち。
「共用の冷蔵庫あったじゃん。ジョッキ冷やされてたよ」
「あ、冷蔵庫に食べかけのおつまみもあったね」
「洗濯機置き場の物干しに干してあったTシャツとか、おじさんたちのだったんだね~」
「若手のお兄ちゃん、あんまり会話に参加してなかったけど仲良くやれてるかな」
「お兄ちゃん、夜、自販機でビール買いだめしてたよ」
「2カ月くらいここに泊まってるとか、お金貯まりそうだよね。お金使うところないし」
「四国っていま高速作ってるらしいから、その工事なのかなぁ?」
などなど、大きなお世話ですが、気になりすぎるおじさんたちの日常妄想トークが止まらない止まらない。
遍路宿っていろんなお客さんがいるんだなぁ。