【詩】セピア色の想い出
想い出のカケラが
ポロポロと剥がれおちる
頭の中で都合よく塗り替えられた
当たり障りのない想い出たちは
分厚い壁となって
私の前にたちはだかる
そこに投げつけた無垢な感情は
乾いた壁に少しだけキズをつくる
小さなキズが亀裂となって
「こんな想い出なんか要らない!」
と言ってるみたいに剥がれはじめる
そのカケラたちは私の涙
心を鮮やかに
色付けしていく絵の具のように
私の中に広がっていく
忘れたいと思っていた
悲しみの過去も
セピア色の懐かしい想い出に
変わっていった
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