とつとつと。-8「生き物のかたち」
生き物のかたち
あなたに会った日の夜は
あなたが隣に寄り添ってくれているように眠れる
あなたの腕の中で
わたしはできるだけ自由で大きな考え事をする
あなたと出会ったわたしの人生の意味
今すべきこと、これからの未来
あなたはわたしに言う
わたしは自由なんだ、と。
わたしは自由にしていいのだ、と。
わたしはあなたの腕の中で
「本質」ということについて考える
いつも抽象的な概念を考える
具体的な対象を目の前にしながら
抽象的な思考にスイッチが入る
あぁ気が遠くなる
ひとつひとつの生き物のかたちを確かめるように
あなたの手のひらは信念に向かって動き出す
私は幼い頃から、どこかぼんやりしているとよく言われていました。
目の前で人が話していても、途中で思考回路のスイッチが入ると、空想や妄想の世界へ一人で旅立っていました。
今でこそ、そんなことは少なくなりましたが、抽象的な概念について考え出すと、気づかず時間が経っていることはよくあります。
本質って何なんだろう?と考え出すと、キリがありません。
そんな答えのない問いについて考えるとき、実は私は安心しきっているのかもしれません。
そばにいる人や、周りの環境が危機的状況であれば、さすがにそんなことを考えてはいられません。
ということは、私は今ものすごく幸せなのかも。
一人の世界に旅立ってしまっているときは、そういう風に考えるようになりました。
そして、「幸せ」って何だろう?とまたあっちの世界に帰っていってしまうのですが…。
大人になって抽象的な概念について考える機会が減っていたので、今のお家時間は私にとっては貴重な時間でもあるのです。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
今後も不定期ですが、書き溜めた詩を発信していきます。
今日もあなたにとって素敵な一日になりますように。