日本の『結ぶ文化』は慶事にも有事にも役立つ優れ技
先週末、私は助産師なのに“着付け師”をしておりました(笑)。
元々着物が好きなのと
「助産院でご縁のあったお子様の将来の慶事(お祝い事)に着物着付けで一緒にお祝いさせてもらえたらな~」
という思いから着付けを習いまして…
一応『山野流着装道 奥傳講師』の資格を持っております(笑)。
そこで今回、黒留袖を着付ける機会を頂きました。
黒留袖とは日本の成人女性の正装です。
黒地に紋が入っていて裾一杯に豪華な模様がある着物。
結婚式の参列や勲章などを授与される時に来る着物ね。
因みに、未婚女性の正装は振袖です。
成人式の時などに着る袖の長い着物。
今回は、ご縁のあったお子様のご結婚の慶事…
にはまだ早くて、親戚の結婚式参列だとか(笑)。
実は留袖の着付けは難しいの(汗!)
着物が二重に縫い付けてあって重いから裾が落ちてきやすいし…。
下に縫い付けてある白い着物の襟(比翼)も綺麗に重なって見えるようにしないといけないし…。
これは“お祝い事が重なりますように”という意味だから重要ポイント。
そして、なにより留袖は“紋”を綺麗に見せないといけない!
“紋はご先祖様の顔”と言われています。
ご先祖様は丁寧に扱わないと罰が当たりますからね(汗!)。
久しぶりの留袖着付けなので少し練習してみました。
着物一つ着るのにいろんな紐の結び方があるもんだと改めて気付かされます。
腰紐は緩まないようしっかり結びます。
かつ、結び目を平らにし表地に響かないように“藤結び”。
よくあるのが蝶結び。
仮紐で帯や着物をを固定する場面があるのですが、固定力がありかつ後でほどきやすいのが“片花結び”。
蝶結びの輪っかが片方だけになっている結び方ね。
すると…平らだった帯や着物が
紐で結んだだけで、こうなるわけで…
日本文化って凄い!
この帯や着物は実母様譲りのお品だとか。
お二人には身長差が6~7センチあるそうですが…
幅も丈も10センチ差以内なら大概何とかなるのが着物の包容力。
そこで先日の育児サロンの『我が子を守る防災スキル』
で体験してもらったのが晒の腹帯と風呂敷を結ぶこと。
晒は綿100%で出来ているので吸湿性と通気性があり滑らないから抱っこ紐、おんぶ紐としても最適です。
風呂敷も綿の方が滑らず使い勝手は良いでしょう。
晒のおんぶはこんな感じ。
抱っこはこんな感じ。
どちらも親子が密着してて安心感があります。
この練習時、赤ちゃんはご機嫌さんでいたかと思ったらすぐ寝ちゃいました。
有事だけでなく普段使いにもおすすめかも。
風呂敷は結んでバックにしたり
ブランケットや“おひな巻き”のおくるみにもなります。
この風呂敷は風呂敷文化を広めたいと言っている私のお友達が防災用に作ったもの。
風呂敷の色んな使い方がプリントされています。
*風呂敷文化の伝承はこちらのサイト👇
*防災ふろしきの詳細はこちらのサイト👇
晒も風呂敷も使わないときはコンパクトになるので防災グッズとしても普段の持ち歩きにも最適ですね。
日本人はこうやって布や帯や紐を自由自在に扱ってきた民族。
この“結ぶ文化”は慶事にも有事にも通用するのですからすごいと思いませんか?
私達、日本人に流れる"結ぶ文化"のDNE…
思い出してみませんか?
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