天国への近道
「永遠の命とは、唯一のまことの神でいますあなたと、また、あなたがつかわされたイエス・キリストとを知ることであります。」ヨハネの福音書17章3
【イエスのたとえ話】
1 その日、イエスは家を出て、海べにすわっておられた。2 ところが、大ぜいの群衆がみもとに集まったので、イエスは舟に乗ってすわられ、群衆はみな岸に立っていた。
【種のまかれた地面のたとえ】
3 イエスは譬で多くの事を語り、こう言われた、「見よ、種まきが種をまきに出て行った。4 まいているうちに、道ばたに落ちた種があった。すると、鳥がきて食べてしまった。5 ほかの種は土の薄い石地に落ちた。そこは土が深くないので、すぐ芽を出したが、6 日が上ると焼けて、根がないために枯れてしまった。7 ほかの種はいばらの地に落ちた。すると、いばらが伸びて、ふさいでしまった。8 ほかの種は良い地に落ちて実を結び、あるものは百倍、あるものは六十倍、あるものは三十倍にもなった。9 耳のある者は聞くがよい」。マタイ13:1-9、マルコ4:1-9、ルカ8:4-8
【たとえで話す目的】
10 それから、弟子たちがイエスに近寄ってきて言った、「なぜ、彼らに譬でお話しになるのですか」。11そこでイエスは答えて言われた、「あなたがたには、天国の奥義を知ることが許されているが、彼らには許されていない。12 おおよそ、持っている人は与えられて、いよいよ豊かになるが、持っていない人は、持っているものまでも取り上げられるであろう。13 だから、彼らには譬で語るのである。それは彼らが、見ても見ず、聞いても聞かず、また悟らないからである。14 こうしてイザヤの言った預言が、彼らの上に成就したのである。『あなたがたは聞くには聞くが、決して悟らない。見るには見るが、決して認めない。15 この民の心は鈍くなり、その耳は聞えにくく、その目は閉じている。それは、彼らが目で見ず、耳で聞かず、心で悟らず、悔い改めていやされることがないためである』。16 しかし、あなたがたの目は見ており、耳は聞いているから、さいわいである。17 あなたがたによく言っておく。多くの預言者や義人は、あなたがたの見ていることを見ようと熱心に願ったが、見ることができず、またあなたがたの聞いていることを聞こうとしたが、聞けなかったのである。マタイ13:10-17、マルコ4:10-12、ルカ8:9-10
【種がまかれた地面のたとえの説明】
18 そこで、種まきの譬を聞きなさい。19 だれでも御国の言を聞いて悟らないならば、悪い者がきて、その人の心にまかれたものを奪いとって行く。道ばたにまかれたものというのは、そういう人のことである。20 石地にまかれたものというのは、御言を聞くと、すぐに喜んで受ける人のことである。21 その中に根がないので、しばらく続くだけであって、御言のために困難や迫害が起ってくると、すぐつまずいてしまう。22 また、いばらの中にまかれたものとは、御言を聞くが、世の心づかいと富の惑わしとが御言をふさぐので、実を結ばなくなる人のことである。23 また、良い地にまかれたものとは、御言を聞いて悟る人のことであって、そういう人が実を結び、百倍、あるいは六十倍、あるいは三十倍にもなるのである」。マタイ13:18-23、マルコ4:13-20、ルカ8:11-15
【毒麦《どくむぎ》のたとえ】
24 また、ほかの譬を彼らに示して言われた、「天国は、良い種を自分の畑にまいておいた人のようなものである。25 人々が眠っている間に敵がきて、麦の中に毒麦をまいて立ち去った。26 芽がはえ出て実を結ぶと、同時に毒麦もあらわれてきた。27 僕たちがきて、家の主人に言った、『ご主人様、畑におまきになったのは、良い種ではありませんでしたか。どうして毒麦がはえてきたのですか』。28 主人は言った、『それは敵のしわざだ』。すると僕たちが言った『では行って、それを抜き集めましょうか』。29 彼は言った、『いや、毒麦を集めようとして、麦も一緒に抜くかも知れない。30 収穫まで、両方とも育つままにしておけ。収穫の時になったら、刈る者に、まず毒麦を集めて束にして焼き、麦の方は集めて倉に入れてくれ、と言いつけよう』」。マタイ13:24-30
【からし種のたとえ】
31 また、ほかの譬を彼らに示して言われた、「天国は、一粒のからし種のようなものである。ある人がそれをとって畑にまくと、32 それはどんな種よりも小さいが、成長すると、野菜の中でいちばん大きくなり、空の鳥がきて、その枝に宿るほどの木になる」。マタイ13:31-32、マルコ4:30-32、ルカ13:18-19
【パン種のたとえ】
またほかの譬を彼らに語られた、「天国は、パン種のようなものである。女がそれを取って三斗の粉の中に混ぜると、全体がふくらんでくる」。
マタイ13:33、ルカ13:20-21
【たとえを使って話す】
34 イエスはこれらのことをすべて、譬で群衆に語られた。譬によらないでは何事も彼らに語られなかった。「わたしは口を開いて譬を語り、世の初めから隠されていることを語り出そう」。35 これは預言者によって言われたことが、成就するためである、「わたしは口を開いて譬を語り、世の初めから隠されていることを語り出そう」。
マタイ13:34-35、マルコ4:33-34
記事を見てくれてありがとうございます。少しずつですが、聖書の神を投稿していきたいと思っています。今後とも長いお付き合いになるかとは思いますが、どうぞよろしくお願いいたします。
※記事に使用している聖句は、日本聖書協会発行の口語訳聖書。
新約1954年版、旧約1955年版は2005年に著作権保護期間が終了している。