過食症、拒食症の治し方①:身体の感覚を取り戻す
米国登録栄養士MAYUKOです。
日本では摂食障害がとても多いみられますが、治療できる病院が少なく認知度が低いという残念な現状です
摂食障害、拒食症、過食症、他はふつうにごはんを食べられない、食べものと上手に付き合えない精神病です。病院で診断されなくても食べることに執着してしまう、食べることが怖い、太る事が怖い、カロリーのことばかり考えて生活に支障がでてしまう方にも読んでもらいたいです。拒食症や過食症の治し方を紹介していきます。
始めは軽い気持ちで「痩せたい」とダイエットを始めて気づいたらふつうに食べられなくなっているというケースが多くみられます。
拒食症や過食症の治し方は人それぞれですが、カウンセリングや栄養指導、重いケースは入院も必要な場合もあります。
私が見える日本での大きな問題は摂食障害に繋がる原因と治療の限界にあります。アメリカでは栄養指導や摂食障害の治療としてインテュイティブ・イーティングが注目されていますが、この概念もまだ日本の医療では導入されていません。この記事ではカウンセリング以外での拒食症、過食症の治し方を紹介します。(精神科、心療内科の治療の代わりにはなりませんので病院で診てもらってください)
インテュイティブ・イーティングの3つのポイント
インテュイティブ・イーティング(以下IE)は食べ物と上手に付き合えるようになる食事法であり、大きく3つの工程があります
■ 空腹感、満腹感を頼りに食べる
■ ストレスや感情を理由に食べるのではなく、身体が必要としているから食べる
■ 好きなものを食べることを許可する
この記事では「空腹感と満足感を頼りに食べる方法」を説明します
空腹感、満腹感を頼りに食べる
お腹が空いたときに食べる、お腹がいっぱいになったときに食べ終える
一件当たり前なことに聞こえるかもしれないかもしれませんが、拒食症や過食症にはとても難しいことです。
この理由は、ダイエット等の食事制限からきています。ダイエットとは食欲を無視して「こう食べないと」や「食べてはいけない」と外の情報を頼りに食べることになります。これを繰り返していくうちに、自分の身体は徐々に信頼できないものになります。極端に言うと空腹感は悪いことで、空腹に負けると太るという意識になってしまいます。
本来、空腹感は身体に栄養を取り入れる必要があると教えてくれる大切な信号です。ふつうに食べられるようになるためには、空腹感を取り戻す必要があります。
そして、満腹感は「これで栄養が十分ですよ」という信号です。過食症の人には、厳しい制限の反動でこのブレーキが効かなくなってしまいます。お腹がいっぱいでも食べ続けてしまい、罪悪感に襲われてしまいます。後悔して嘔吐や下剤を使用する方もいます(過食嘔吐)。
では、どうすれば身体感覚を取り戻して拒食症や過食症を治すことができるのでしょうか
① 身体の感覚を取り戻す方法
いきなり空腹感と満腹感を取り戻して頼るのは怖いかもしれません。それはそうですよね。今まで信頼していなかった自分の身体の言うことに従うことは難しいと思います。
まずは、身体とのコミュニケーションを取ることから始めましょう。
身体は健康維持のために脳に沢山の信号を送ってくれます。
例えば
〇 トイレに行きたいときは尿意や便意を感じる
〇 疲れたときは眠くなる、倦怠感、痛みと症状は様々
〇 怖いとき、興奮してるときは心臓がドキドキする
〇 栄養が不十分になるとお腹がグーグー鳴る、力が抜ける(ここも症状が様々)
このような身体の感覚に意識を向けてみてください。
② 空腹感と満腹感を取り戻す方法
お腹が空いた感覚は感じられていますか?
過食症、拒食症ではなくてもダイエットで食事制限をしたり、仕事が忙しくてごはんを食べる暇がない人は空腹感が鈍ってきます。
この感覚は取り戻せます。
今まで規則正しく食事の時間が決まっている場合は、時間で食べるのではなく、体内時計に頼ることを意識します。
目標は、お腹が空いたから食べることです
食べる前に自分に問いかけてみてください
○ 今お腹空いているのか?
○ どのくらいお腹が空いているのか?
○ 何を食べたいのか?
どのくらいお腹が空いているのか認識しにくい方は毎回1-10のスケールを使ってください
1-全くお腹が空いていない
10-倒れそうになる程お腹が空いている
スケールでお腹が空いていると判断して食べるときは、食事に集中してゆっくり食べます。(これはマインドフル・イーティングと言います)
食事に集中するということは、テレビを見ながら、スマホをみながら、漫画を読みながら、仕事をしながらではなくてただただ食べることです。
意識を食事に向けることで、身体とコミュニケーションが取れるのです。
つい食べ過ぎてしまう、お腹がいっぱいでもとめられない等と満腹感に従って食べ終えられない場合は同じ1-10のスケールを使って満腹度を意識してください。
1-まだお腹が空いている
2-お腹がぱんぱんで苦しい
この繰り返しで空腹感と満腹感を取り戻す練習をしていきます。
インテュイティブ・イーティングは長期で練習して、食べもの、身体と上手に付き合っていくためのプロセスであり、この通りにやれば治るというわけでもありません。個人に合わせた治療と精神科や栄養士のカウンセリングで治すことをおすすめします。
カウンセリングにご興味ある方は、まずは無料相談受け付けていますmayuko@mayukookai.comまでお問い合わせください
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