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「コーチは答えない!」は何のため? クライアントからの質問への対処法

「中井コーチなら、どうしますか?」

私がクライアントから、よくいただく質問です。
あなたはクライアントにこんな風に聞かれたとき、どんな対応をしていますか?

コーチングのセオリーに100%従うならば、「答えはあなたの中にある」。
つまり、何も教えたり、答えたりしないのが基本ですよね。

けれど、本当にそれでいいのでしょうか……?
一緒に考えていきましょう。


クライアントからの質問に対し、やってはいけないこと

このシチュエーションで、絶対にやってはいけないと思う対応が2つあります。

1つは、「どうでしょうかね」と、はぐらかすこと。

もう1つは、「答えは私の中ではなく、あなたの中にある」と、突っぱねること。

実はこの2つ、よくある例なんです。
でも、あなたがクライアントの立場なら、どう感じますか?

前者のようにはぐらかされたら、なんだか寂しい気持ちになってしまう。
後者のように突っぱねられたら、「確かにそうなんだけど……(正論すぎて何も言えない)」。
そんなふうに感じますよね。

クライアントの質問をはぐらかしたり、突っぱねたりするコーチは、確かにコーチの世界のルールを守っています。
けれど、それを大事にするあまり、目の前にいるクライアントが見えていないのかもしれません。


コーチの答えを活用してもらう!

では、私はどうしているのか、というと……

聞かれたことには、全部答えています!

わからない場合や、答えられない場合も、言葉を濁したりはしません。
「わかりません」とはっきり言うこともあれば、他にわかりそうな人がいる場合はその人に聞いたり、その人を紹介したりすることも。

ただ、自分の考えを伝えっぱなしにすることは絶対にしない。

「私はこう思います」でバサッと終わらせるのではなく、「私はこう思うんですけど、聞いてどう思いましたか?」とクライアントに問いかけたり、お互いに意見を出し合ってディスカッションしたりします。

そうすると、クライアントの思考が広がるんです!
「あれもできるね、これもできるね」「こんなアイデアもありだね」
突破口がどんどん開き、スパークするかのごとく飛躍していく。

私たちコーチは、話を聞く専門家であってもクライアントの課題に対して、クライアント以上に知ることはできません。
だからこそ、いい意味で素人目線や客観的視点で話せるし、新風を吹かせられるのです。

そんな私たちのリソースやアイデアを活用しないのはもったいないですよね。

ましてや、わざと使わないなんて意地悪……。

コーチがクライアントに意見を言わないのは、提供できるはずの価値を自ら奪うも同然のことだと思います。

問いからヒントを見つけよう!

ただ、「○○コーチなら、どうしますか?」という問いが何度も繰り返されるようなら、まず話し合いが必要です。

「なぜ、その答えをコーチから聞きたいと思ったのか」

例えば、質問内容がコーチの専門領域なら、その知見を拝借したいからに違いないですよね。であれば、コーチがおおいに貢献できるチャンス!

そうではなく、コーチに対して依存心が芽生えていたり、抱えている課題に対して恐れや不安が生まれていたりするのなら……?

実は、それも一つのチャンスなんです!

コーチとクライアントが協働関係としてパートナーシップを築くヒントが、その問いに隠されているはずだから。


ここまで読んでくださった方には伝わっていると思います!
あなたにできることは、「質問に答えない」「意見を言わない」なんていう表面的な関わりではないということを。

コーチとしてどう関われるのか、2人でどんな時間を作ることができるのか、クライアントとぜひ話し合ってみてください!

\最後まで読んでいただき、ありがとうございます!/


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