恋愛ソングにはその時代の価値観が現れていると思う。
流行りの恋愛ソングをぼーっと聴いていて思うことがある。
近年、
クズな男が良い。
クズだと分かっているけどやめられない。
誠実で一生懸命な愛より、ぞんざいにされてるくらいが良い。
みたいな女子、多くないだろうか??
そんな価値観の変化は、流行りの恋愛ソングに現れていると思うのである。
ドライフラワー/優里 2022年
恐らく別れた元彼のことを書いた女性目線の歌詞だと推測される。
元恋人は「泣かされる」存在であり、「私ばかり」
が口癖で、"私"は「都合がいい」存在だった。
それでも「全部全部嫌いじゃな」く、「無視できずにまた返事」してしまう。
別の人の彼女になったよ/wacci 2018年
これも同じような雰囲気。
元彼は「キスや態度だけで終わらせる」人で、口喧嘩ばかりしていた。
今の彼は、「本当に尊敬できる人」で、「好きだ」という言葉をくれる。
それなのに、元彼に未練タラタラで、
最終的には「早く彼女作んないと私が連絡するのも時間の問題だぞ」で終わる。
しかし、思い返してみればわたしが小学生や中学生の時は、こんな歌詞流行らなかった。
君に届け/flumpool 2010年
告白/FUNKY MONKEY BABIES 2009年
そう、こういうの!!!こういうのだ。
「好き」という言葉をストレートに伝える。
「来年も再来年も今以上に君が好き」
「やっぱ大好きしか出てこない」
こんな言葉を聴いて過ごした小学生時代は、
「恋愛って素敵なものなんだな❤️」
と、たぶん、思っていた。
等身大のラブソング/Aqua Timez 2009年
こんなのも流行っていた。
「俺の女になれ」期
→「大好きだ大好きだ」期
→「都合良い女だけど好き」期
この変化はなぜだ?
人と人との結びつきが弱くなってしまったのだろうか。
わたしが小学生の頃、
携帯電話はあったけど、スマホはなかった。
そして携帯電話は、本当にただの「携帯」する「電話」に過ぎなかった。
つまり昔は今より、多分人生で出会う人の数が少なかった。
だから「俺にはお前しかいねぇ」と思える確率も高かったんだと思う。
今はどうか。
知り合ったらとりあえずLINEとかインスタを交換する。その後実際に関わるかは置いといて、繋がっている人の数は比にならないくらい多い。
あるいはSNS、マッチングアプリ等でも簡単に人と繋がれたり、繋がりを断つことができたりする。
だから「都合のいいカス」の母数も多いし、「俺にはお前がいなくても他がいる」となってしまうのだろうか。
また、結婚することが当たり前でもなくなってきたし、女性が自立しているのも当たり前になりつつある。
そんな中で、
「誠実で一生懸命な愛」を必要としない女性が増え、
昔よりも「結婚」を最終ゴールとせず、
いわば娯楽のような形で恋愛を楽しむ、そんな価値観がある気がする。
でも一度好きになってしまったものは好きだから、
仕事や自分の生活と両立させるのにちょうど良さそうなクズに、まんまとハマってしまう。
そんな考察をした。
何も調べていない。ただのわたしの憶測である。
でも、流行りの恋愛ソングというのはなかなかにその時代を反映してて、よくよく聴いてみるとけっこうおもしろい。
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