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【Binance week 2019、ブロックチェーンと寄付活動の関係性とは?】

1月下旬にシンガポールでは、世界最大の仮想通貨取引所のBinance(バイナンス)により、
大規模なカンファレンスが4日間にわたり開催された。

※バイナンスウィーク 詳細
https://www.binancefair.com/

このカンファレンスでは、ブロックチェーン業界を牽引する70名を超えるゲストスピーカーが世界各地から集まり、ディスカッションが行われた。業界の最先端の動向、注目のトピックについて議論し、ブロックチェーンのエコシステムのさらなる発展を模索した。

今回は、主催企業のBinanceのブロックチェーンチャリティ財団長として登壇なされたHelen Haiさんにインタビューさせていただきました。

●Binanceの方針
池田「Binanceではアフリカへの投資などをされているとお聞きしました。

今後どう展開されていこうと考えられていますか?」

Helenさん
「Binanceでは、経済全体が成長するためにどうすればいいか、ブロックチェーン市場の活性化するように活動を行っております。

今は、新しいインフラが受け入れられやすいアフリカなどへ積極的に活動を広げています。

インフラが未発達な国へ投資することで、新しい経済圏を築いていきたいと考えております。」

●ブロックチェーンと寄付活動
池田
「Binanceでは寄付活動の推進されています。

ブロックチェーンの普及寄付活動には、関係性があるのでしょうか?」

Helenさん
「寄付活動により、ミドル層からボトム層へお金が流れます

私たちは、ボトム層ブロックチェーンのユーザーになることが、ブロックチェーンの普及にとって必要だと考えております。

それこそが、価値の変遷に繋がると考えています。」

※価値の変遷(value transfer)…第四次産業革命の重要ワードの一つ

●第四次産業革命
Helenさん
「私たちは、第四次産業革命の先端を生きている、そういった感覚でおります。」

池田
「第四次産業革命では、どのような変化が生じると考えられていますか?」

Helenさん
「第四次産業革命とは何か考えるために、過去の産業革命を振り返ってみましょう。

18世紀半ばから19世紀に起きた第一次産業革命では、蒸気機関・水力の発明により、工場の機械化が進みました。

そして、1865年から1900年におきた第二次産業革命では、石油と電気により、大量生産が可能となりました。

20世紀半ばから後半の第三次産業革命では、インターネットにより情報の変遷や情報の移動が可能にありました。

第四次産業革命では、価値の変遷が生じると思います。

この中には、AI、ブロックチェーンやIoT、ビックデータの活用が含まれているでしょう。」

第四次産業革命に関する、内閣府の説明
https://www5.cao.go.jp/keizai3/2016/0117nk/n16_2_1.html

●アントレプレナーとして大切なこと
池田
「Binanceがアントレプレナーとして大切だと考えていることはありますか?」

Helenさん「そうですね、ビックピクチャーを描くことは大切だと思います。
あとは、虎の背に乗っかることは実は大切だと考えております。」

池田「虎の背に乗っかるとは、どういうことでしょうか?」

Helenさん
虎(虎のような大きな困難)が目の前に迫っている時を想像してみてください。

あなたが助けを求めようが、背を向けてしまうと食べられてしまいますよね。

ではどうすればいいか。虎に乗っかるしかないのです。

強ければ強い困難ほど自分がその困難(大きな壁、敵、脅威)の上に乗っかってしまえばいいのです。

ただし、うまく虎の背中に乗れなかったら、あなたは虎に食べられてしまいます。

それでも虎の背中にうまく乗っかってしまえれば、虎に食べられることはないし、むしろその虎はあなたのライバルに対する武器になるのです。」

●日本西日本豪雨と寄付活動
池田
「日本の西日本豪雨の際に、Binanceが日本に多額の寄付なされたのは何故ですか?」

Helenさん
「私たちはアントレプレナーとして、業界を育てる事が責任だと思っております。

日本が被災した際、ブロックチェーン業界を今まで支えてきた国が大変な事態になっていると思い、業界全体の危機だと感じました。

Binanceはブロックチェーンに携わる企業として、日本へ積極的に寄付を行う決断をしました。」

池田
「Binanceのためではなく、業界全体を育てようとされているのですね。」

Helenさん
「今は業界全体が冬の時代だから大変です。

それでも、ブロックチェーンコミュニティのみんなで参加して、冬の時代を乗り越えていきたいですね。
世界のどこにいても、私たちはブロックチェーン業界の一員です

国や会社のためにという枠だけではなく、ブロックチェーンコミュニティの一員として、今あなたが世界のどこに住んでいても、同じ目的のために立ち向かっていきましょう。」

〈最後に〉
Binanceが一貫しているのは、自社のためではなく「業界全体を育てる」という姿勢だ。

Googleが「人類の発展のために」と活動している事と似ている。既にBinanceは「自社」という範囲、視点を超えているのかもしれない

それは、業界、人類全体がよくなることで、やがて自社の成長に繋がると考えているからだ。

日本では、ブロックチェーンに対して様々な見解があるが、

例えば日本では、輸出の際に商品の品質を保証するものとしてブロックチェーン技術が用いられ始めた。

また、大手企業とのアライアンスを組み、物流の改善に取り組んでいる海外有名ブランドのCIOが設立したVechainでは、実用面でブロックチェーンの導入が着実に進んで来ていることがうかがえた。

一方で、トロンは、日本では内容が伴っていないのではないかとの声も上がるが、

Githubの状況を見ると確実に開発を進めているのではないかとうかがえた。

圧倒的マーケティング力を駆使して、積極的にアメリカなどでもカンファレンスを行いながら、先に市場を広げていことしているように思われる。

今後勢いだけに留まらず、事業に中身が充実してくるのではないか。

また、発展途上国の未発達な金融システム、インフラへの解決策は根本的に解決することは難しいかったが、ブロックチェーンが突破口になる可能性を秘めていると、個人的にうかがえました。

金融危機、インフレにより通貨の価値が下落した際に、既存の通貨の代わりとなるものは何かと考えると、

もしかしたら、ブロックチェーンが、根本的な解決策の一つとなる未来もあるかもしれません。

誰が10年前に、GAFAのプラットフォーム占有、時価総額ランキングを塗り変えるなどの予測できたのだろうか、

誰が黎明期のAppleを覆す予測などたてられただろうか。

独自のプラットホームを築きあげられる企業、団体は強い。

今後、GAFAのような人の生活に不可欠なプラットフォームを築いていくのは誰か。

きっと、企業の枠を超えた視点から物事をみられる人達なのだろう。


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