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いつも通りの奇跡【妄想のカケラ】

『いつも通りの奇跡』

17時30分
地域放送の音楽が流れ、一日の終わりを告げた木曜日。

いつも通りの夕暮れに
いつものほうじ茶をいれて
久しぶりの雨の日の音を聴いていると
久しぶりに使った乾燥機の終了ブザーが鳴った。

何でもない日だけど、「何でもない」が、実は、ほぼ奇跡だなんて、ずいぶん、大人になってから知りました。
でも、いまだに実感がないから、何でもないこと(幸せ)を、つい、「何もない(つまらない)ことですのよ」と卑下したように言ってしまいます。

だけど、それはちょっとした社交辞令の一つだったり、場面によってはその方が円滑だと残念ながら思っているのできっとやめられない。

奇跡をもう一度なんて叫ばなくても
実は奇跡はそのへんにごろごろしていて
ひとはそれに気づかないだけなんだよ
…というような、子供の頃、読んだ物語を思い出したけれど「そうは言ってもねえ〜」と思いながら冷めかけたほうじ茶をまたすする。

猫舌なので…。

お題:奇跡をもう一度

書く習慣アプリのお題「奇跡をもう一度」から #エッセイのようなもの

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