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ヨルシカ 月と猫のダンス2024〜雪国〜
雪国
ヨルシカといえば夏を思い浮かべるほど、夏が出てくる作品が多い印象のなか、この曲はまったく違う。
始まった瞬間、聴く人を雪景の中に連れて行く。
スクリーンに映る空のグラデーションが綺麗で、寒い日ほど鮮やかな長野の空を思い出す。
音と音との間が、雪の中を一人歩いているような孤独感と静けさを引き立てる。
シンとした雪の中、冷たく乾ききった関係が、suisさんの歌声にのせると、不思議と潤った空気で満たされる。
サビ
冬の身を切るような寒さと、身体の中に生まれる熱が、同時にこの場所にある。
そんな強く芯のある歌声が響く。
寂しさは、誰かを思っている時に生まれる感情
そして誰かを思っていた自分に生まれる感情
会場には満員に人がいるのに、冬の夕空の下、一人でいるような瞬間だった。
最後まで丁寧に、丁寧に表現するsuisさんの歌声を特に堪能できた曲だった。
ヨルシカは喪失を美しく表現する。
そこには亡くしたものと、今あるものの温度が同時に存在する。
その儚さ、確かな音の美しさに、惹きつけられてならない。