引き寄せと認知行動療法
引き寄せのブームがきてだいぶ時間が経過している。
本屋に行けば自己啓発の棚の近くには、引き寄せスピリチュアルと言われる類コーナーががっつりできている。
スピリチュアルは好かない、意味がわからないと思いつつも何かあるたび神社にお参りに行くような時期があった。占いも信じやすくて気持ちが落ち込むことがあると月額制の占いサイトに登録するような女、それが私。
そしてその度にある種の自己嫌悪に苛まれていた。
「こんなの信じてバカじゃない」「どうせあたらないじゃん」
そう思いながらいいことには期待をして、その期待通りにいかないことにへこむ女、それが私。
こうやって書いてみると中学生の頃から中身が全然変わっていない。
ただ認知行動療法を少し勉強した際に、引き寄せの法則へ視点が少し変わった。
認知行動療法とは思考や認知に焦点をあてた心理療法の一つだ。ざっくり言えば自分にネガティブな出来事が起きた、ときに自分がそのときに心の中でどんなことを考えていたか(思考)、どうしてそのような考え方をするのか(認知)を知り自身の思考の癖に対してアプローチをしていくものだ。
このアプローチをしていくことで自分の受け取り方の癖を知ることができ、ストレスコーピングにつながっていく。
そして、してこの自分と向き合うための方法が昨今の引き寄せの内容と見事に合致していることが多い。ただ引き寄せと言われるとどうにもひねくれた私は自分の成功体験をどうにか点つなぎしているだけじゃないかと考えてしまう。
しかし、認知行動療法の内容と照らし合わせていくとこれが不思議とマッチングしていく。
自身と向き合い心のゆとりや余裕、自分との付き合い方がわかると人生への満足度が上がっていく。その中で、何か出来事が起きた時の受け取り方も変化していく。
それが引き寄せといったら引き寄せにもなるのだろう。
「なんで異動なんてしなきゃ行けないの!」から「新しいことにチャレンジする機会が来たんだ!」に受け取り方が変化しているのだ。
認知の変容の練習として引き寄せの法則とはある意味理にかなった方法かもしれない。