マカロニえんぴつを365日聞いたらどうなるか(3日目)
私の周りには、ジャニオタが数名存在する。大学の卒業論文で「ジャニーズオタクの生態」をフィールドワークしたことがあるが、文春の記者もびっくりの”おっかけ”スキルを持っていた。
週刊誌に掲載されたあるアイドルの実家の写真。もちろん、場所がわからないように配慮した写真であるが、背景から場所を割り出していた。
他にも「私、時刻表を見るのが好きなんです」と言って、担当アイドルがテレビ局から移動してどの新幹線に乗るのか計算し、同じグリーン車に乗り込むなど、松本清張さながらの推理力も発揮していた。(タクシーに乗り込み高速で一緒に移動するのでもはやマネージャー)
一番、驚いたのは「舐めもの3点セット」なるものを見せてくれたとき。
1つは、アイドルがポイ捨てしたタバコの吸い殻。もう1つは、ペットボトル(入手経路は不明)、もう一つは忘れたが、口周りの何かだった。ポイ捨ては、マナー以上にオタクに回収される可能性があるので気をつけたほうがいい。瞳に写る映像や、アップされた画像情報の解析もお手のもの。オタクになるには、ITリテラシーが高くなければいけないのだと思い知らされる。(アイドルからしたらただの迷惑行為でしかないが)
さて、なんの話だったか。そう、オタク。
私はこういう人に比べると、ぜんぜんライトなので、自分ではオタクだと思っていない。どちらかというと、脳内活動の方がメインだからだ。
私は、好きなドラマを1回見ただけで、脳内再生して歩きながらドラマを見ることができる特殊能力を持っている。
いわば、あるくDVDプレイヤー。今風に言えば歩くNetflix。いや、好きな作品しか再生されないので、アルゴリズムが発達したNetflix以上にNetflixなのかもしれない。
妄言だと一蹴される恐れがあるので、家族にも話したことがないし、履歴書にも書けないが、自分ではSPECの持ち主だと密かに誇りに思っている。
さて、脳内再生が進むとどうなるか。
今度は、夢のなかで自分の理想の映像を見られるようになる。能力は使えば使うほどに進化するのだ。これぞ、人間の神秘。
B1A4が5人から3人になって数年経過したある日。
私は、コンサート会場に居た。ステージの配置、箱の大きさから恐らく横浜アリーナと思しき会場で、センター席の花道付近の席でペンライトを持っている。もちろん、夢である。が、しばらく自分が夢を見ているかわからないほどに、リアルなのだ。
他人の夢ほどどうでもいいものはないことは万も承知だが、進化系特殊能力をお伝えするには、これが一番わかりやすいので、書き進めようと思う。
なんと、今は見ることができない、5人の姿があるではないか。しかも、私の脳が優れているのは、実際にライブを観る時よりも無駄がない。なんと、ジニョンだけを視界に映したソロカメラ状態で鑑賞しているのだ!
「あぁ、こんな日がもう一度来るなんて、夢みたい」(夢だってば)
私の心情はそのままに、映像はステージ上のジニョンと客席の私を映している。
自分の声を副音声にしたライブ鑑賞。
最高に楽しい!
しかも、いつも同行する友人も登場しており、
「ねぇ、見て、ヤバくない?! やばいよね?
ヤバすぎる、ヤバッッ! ぎゃぁ〜〜!」
と、何の情報もないが、ライブ中に100万回くらい口でも心でも叫んでる言葉を発してる。なんてリアル!
夢かな?と思いながら、夢じゃないんだ、とか思ってるのに夢という事実。ライブへの興奮と、ノンレム睡眠中の私の頭は夢遊病者さながらの混乱を見せながら、夢ならではのサプライズが次々と繰り広げられていく。
お手振りサービスまでしてくれ、セットリストは好きな曲だけをひたすら何度も披露するという現実ではあり得ない"夢"の公演。
そして、終盤に差し掛かる頃、夢の中の私はザワつきはじめる。
「どうしよう、この後の握手会、私、何言おう。でも、韓国語しゃべれないから、こんなに好きなのに、この想いの丈を伝えきれない!!!!!」
というもどかしさと、本人に会える嬉しさ、ライブでのファンサによる興奮で半ば疲れ切ってる体のだるさが、寝ている私を包み込む。
そして、目が覚めた。
8時間以上寝ているにも関わらず、起きた時には一回のライブに行ったくらい疲れていた。
夢だったことへのガッカリより、もうこの(さっき見たライブ)は、DVDにもならないし(当たり前だ)、もう一度観たくても見れない。
悲しい!!!!
と寝ぼけた頭で思ってた自分にドン引きした。
そして、「ライブに行かなくてもライブが観られる」体を私は手に入れた。
最近、マカロニえんぴつについても、夢を見るようになった。こうなると、好きが末期症状でかなり深刻な病状だと自覚している。
明日は、マカロニえんぴつの夢について書きたい。
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