2023年7月の読書・鑑賞ログ
2023年7月に読んだ本や観た作品で、印象的だったものを記録します。
偽りの春(降田 天)
犯人側の目線で物語が描かれるミステリー小説です。
鮎川颯(あゆかわ・そう)さんと、萩野瑛(はぎの・えい)さんによる作家ユニットの作品で、5つの話が1冊に収められています。
神倉駅前交番に勤務する狩野雷太は超切れ者で、目を付けられると逃げられません。
犯人側の視点で、この天才おまわりさんとの心理戦が繰り広げられます。
じわじわと迫って来るドキドキ感が、めちゃくちゃ面白いです。
①少女を誘拐した犯人の話
②結婚詐欺グループのリーダーの話
③元泥棒と園芸家の話
④同居人に嫉妬する女子大生の話
⑤復讐に燃える芸術家の話
5つに分かれた話が、最後の5話目で、大きな伏線を回収するかのような構成です。
漫画「デスノート」や「ハンターハンター」が好きな方は、気に入るかもです。
君と会えたから……(喜多川泰)
2006年に発行された、ベストセラー作家 喜多川さんの人間ドラマ小説です。
主人公のヨウスケが、高校の夏休みにハルカという女性に出会い、恋をしていく物語です。
実家の本屋の店番をしていたヨウスケは、本の予約をしたハルカの連絡先を知り、やがて2人は図書館で会うようになります。
そこで、ハルカが取り組んでいたゲームに勝ったら、デートをしてあげることに。
はたして、ヨウスケくんはデートできるのか?
この本を読んで、学生時代の夏休みってなんだかはかなくてせつない。
そして、あの頃にもし戻れたなら、もっと1日1日を大切に生きたい。
それなら今この日も、後でそう思ってしまわないように、情熱をもって生きたいと、感じさせてくれる内容です。
気になった方は、Amazon primeの「プライムリーディング」で無料となっていますので、ぜひ読んでみてください。
最強ずぼら女子が成功した唯一のダイエット(ちぃ)
男の子2人を育てるワーキングマザーが、1年間で劇的なダイエットに成功した方法です。
ビフォーアフターの写真が、ライザップ並の変化でおどろきます。
さらに写真だけでなく、ダイエット前の苦悩からダイエット中、成功するまでがマンガになっているので、とっても読みやすいです。
著者のやり方として、「最初の半年間は食事制限をほぼ行わず、筋トレを続けることだけを目標」にしています。
はじめの3ヶ月間で体重は500gしか減っていないけど、見た目はかなり変わっている。
「今までどれだけ体重にこだわっていたかに、気付かされた」と言います。
ほんと、体重の変化だけに着目していたのなら、成果が少なくて嫌になってしまいそうです。
そして後半の半年間は食事制限もプラスして、みるみる痩せているのにおどろき。
著者はイギリス在住とのことで、日本食ならともかく、イギリスで食事制限できることが、すごすぎます。
そんな1年間で大変身した「宅トレ内容と、気持ちの持ち方」が、気になった方は読んでみてください。
自分を愛すると夢は叶う(吉本ばなな、奥平亜美衣)
吉本ばななさんと奥平亜美衣さんが「生きること」について対談した内容を、本にまとめたものです。
家族の幸せや、望みの叶え方について、お2人の体験談だけでなく様々なケースが登場します。
けっきょくのところ、夢を叶えられるかどうか、パートナーに対しての魅力の感じ方も、「己の意識しだいで変わるんだな」と感じました。
現実をよく見て、自分がどんな選択をしているからこうなっているのかに、気づくようにしたいです。
巻末には「理想の一日」や「望む人間関係」を実現させるワークもあるので、気になった方は読んでみてください。
心が焦ってしまう人の定時上がりの強化書(やまね)
ついつい「 頑張ればできる」と思い込み、疲れてしまう人におすすめの仕事術の本です。
本書を読んで、「仕事の取り組み方を見直すことで、人生にも気づきが与えられる」と感じました。
理由は、「少しでも不便に感じること」や「本当にいまのやり方でなければならないのか」という視点が得られるからです。
人のエネルギーは有限。
自分も仕事を早く終わらせて、大切だと思うことにこそ時間を使いたい!
そんな願いを叶える方法が、本書では具体例をまじえてたっぷりと紹介されています。
また、定時に上がる上がらないにかかわらず「就業後は、頭がスッキリした状態で帰宅したい」ものです。
仕事を爆速で終えるリストとは?
いったいどんな仕事のやり方なのか、気になった方は、ぜひ読んでみてください。
Kindleアンリミテッド会員の方は、無料で読めます。
ベストパートナーと宇宙一カンタンにつながる方法(堀内恭隆)
男女の違いを頭では分かっているつもりで、毎回つまずいてしまう。
そのような、パートナーとの関係性を解決するためのヒントになる本です。
女性は男性のどんなところに、色気を感じるのか?
なぜか「親に繰り返し言われる言葉」の、原因や解決方法は?
読んだ感想として、男女の考え方の違いから、自分の思い込みや繰り返してしまう思考のクセに気づくきっかけになりました。
本当の願い「本命」は「手に入らない・叶わない」と、どこか感じている方におすすめです。
ちなみに本書は、Kindleアンリミテッド会員の方は、無料で読めます。
「1日30分」を続けなさい!(古市幸雄)
より集中できる勉強習慣を身に付ける方法が書かれた本です。
以前読んですごく良かったので、再び読み返しました。
たとえば、英語を勉強して留学したい人が、永遠に留学できない理由。
それは「あと2年間英語を勉強すれば、留学できるのではないかな?」と思っていることです。
本書では、「〜したら、〜する」という計画の立て方こそが、勉強が進まず目標達成できない理由だと指摘しています。
ではどうすれば良いのかを、わかりやすく解説されている本です。
他にも、小手先のテクニックではなく、土台となる心構えについて、根本的に勉強習慣を見直すきっかけになるのでおすすめです。
ちなみに、この本はKindleアンリミテッド会員の方は、無料で読めますよ。
10ヶ月で30キロ痩せた5つの法則(マモリレオン)
食事制限のみで30キロものダイエットに成功した著者本人の体験談です。
どうやって、食事を抑えられるのか?そのやり方が紹介されています。
「甘い物を食べてはいけない」や「決めた量以上食べてはいけない」というダイエット目標の立て方は、実はまちがっていると、本書では記されています。
なぜかというと、「~してはいけない」という否定のルールだからです。
なので、肯定するルールで、自分を認めながら食事量を適切な量に戻すことが大切です。
すでに夏は到来していますが、季節を問わず、かっこよい体型になれたらなと、僕は思います。
自分を認めながら食事制限でダイエットしていく、その詳しいやり方が気になった方は、ぜひ読んでみてください。
「10ヶ月で30キロ痩せた5つの法則」は、Kindleアンリミテッド会員なら、無料で読めますよ。
疲労回復 最強の教科書(久賀谷 亮)
体の回復方法ではなく、脳の疲労回復に特化して解説されています。
仕事のことを考えて、いっぱいになってしまった脳に、ほどよいスペースを作る方法がたくさん紹介されています。
印象に残ったのは、「より個人的で物差しがないものに投資する」ことです。
そうでなければ、周りの物差しに幸せを求めてしまうからです。
著者は、SNSの「いいねがもっと欲しい」と思うその気持ちこそが、あなたを絶対的な幸せから遠のかせている、とも言っています。
自分の物差しを磨いていきたいものです。
詳しい内容が気になった方は、Kindleアンリミテッド対象となっているので、会員の方は無料で読めますよ。
(映画)怪物
2023年6月公開の映画で、ホラー映画ではなく人間ドラマを描いた作品です。
監督:是枝裕和さん、脚本:坂元裕二さん
あなたは何を事実と感じるでしょうか?
人は同じ世界に生きているけど、まったく違う世界を見ている。
そして、つらぬき通したい愛や本音に考えさせられます。
TVドラマ「木更津キャッツアイ」や、ミステリー小説「傲慢と善良」が好きな方におすすめしたい映画です。
(映画)Coda コーダ あいのうた
日本では2022年1月に公開された、アメリカ・フランス・カナダ合同制作の映画で、人間ドラマを描いた作品です。
フランス映画『エール!』のリメイク版で、監督はシアン・ヘダーです。
耳が不自由な家族の中、1人だけ耳が聞こえる女子高生が主人公です。
主人公は家族の仕事を通訳係で手伝い、学校では合唱部に入ります。
家族のことも心配で、私がいないとほっとけない。
かといって、大学に入って自分のやりたいこともやってみたい。
そんな葛藤を抱えながら、主人公はどんな道へ進むのでしょうか。
この映画を見て、声に出して話せない家族が、話せる僕ら以上に本音でぶつかってくることに、ハッとするものを感じました。
「家族ってうっとうしいな」と感じている人に、おすすめの映画です。
(映画)余命10年
2022年3月に公開された映画で、原作は小坂流加の小説です。
難病で、20歳のときに余命10年を宣告されてしまう茉莉(小松菜奈)が主人公です。
闘病生活を続けて5年後、小学校の同窓会で和人(坂口健太郎)と再会します。
余命があるので、もう恋はしないと決めていた主人公だが恋におち、2人は付き合うことに。
はたして主人公は病気のことを打ち明けるのでしょうか?
そして、余命が近づく中、2人はどうなっていくのか。
この映画を見ると、自分も宣告されていないだけで、実はあと数年しか生きられないのかもしれない。
それなら、どう生きようか考えさせられます。
映画『君の膵臓をたべたい』やTVドラマ『ごめん、愛してる』が好きな人におすすめです。
(映画)青春ブタ野郎はゆめみる少女の夢を見ない
アニメ「青春ブタ野郎」シリーズは、鴨志田一さんの小説をアニメ化したものです。
原作の1巻「バニーガール先輩の夢を見ない」は、2018年にTVアニメ化されました。
続きとなる原作の6巻と7巻を、映画版にしたのが「ゆめみる少女の夢を見ない」です。
主人公の高校生、梓川咲太(あずさがわさくた)は桜島麻衣(さくらじままい)と付き合っています。
しかし、初恋相手である牧之原翔子(まきのはらしょうこ)が、主人公を突然訪れてきます。
しかもなぜか、その初恋相手は「大人」と「中学生」の姿をした2人いるのです。
この現象はいったいなんなのか?
そして、現在の彼女との関係はどうなるのか、といったストーリーです。
僕は1巻〜6巻までのTVアニメ版を見ていなかったので、登場人物を覚えるのと、話の展開に付いていくのが必死。
感動シーンも、過去のいきさつを知ったうえで、もっと味わいたかったなと思いました。
という訳で、いきなり映画ではなく、アニメから先に見ることをおすすめします。
量子力学や、アニメ『STEINS;GATE』(シュタインズ・ゲート)が好きな方は、ハマりそうです。
以上、最後までご覧いただき、ありがとうございます。
「同じ作品を見たよ」などあれば、ぜひ感想を教えて下さい。