女性が背負うタイムリミット
「妊娠の確率は8%」
妊活を始めた友人が産婦人科医から言われた言葉だ。
彼女は40代前半で、半年ほど前に良いご縁に恵まれ、その彼との将来を考え始めている。
卵子凍結は数年前に済ませていた。そして今、まさにこの人との間に子どもが欲しいと思える人に出会えたのだ。
だが現実は厳しい。
ある程度勉強していたので、彼女の条件での妊娠は難しいとわかっていたそうだ。
それでも実際に医師から現実を突きつけられた時はショックだったという。
妊娠は男女の共同作業だ。
だが1つ決定的に違うことがあるとすれば、卵子は有限だということだろう。
女性は生まれた時にすでに一生分の卵子を卵巣内に持っているそうで、生まれてからは徐々に減少し、閉経を迎えるころにはほぼゼロになる。男性のように都度新しく作られるわけではない。
私は現在45歳、妊娠・出産を望んだことがない。そんな私でもこのグラフを見て、45歳という年齢では卵子がほぼゼロであることにショックを受けた。
私ですら衝撃を受けるのだから、パートナーとの子どもを真剣に望む30代後半・40代の女性が現実を突きつけられた時のショックは計り知れないものがある。
女性が最も妊娠しやすいのは20歳前後とのこと。
また、不妊治療の際、妊娠成績は卵子を採取した時の年齢に由来するらしい。卵子がどんどん老化するからだと専門家は言う。
こういったデータから、20歳前後で卵子を採取・凍結しておくことは、未来の自分の選択肢を広げると私は考える。
将来がどうなるかは誰にもわからないからだ。
キャリアに猛進していたら気がつけば40代目前なんてこともあるだろうし、30代後半で初めて「この人と子どもが欲しい」と思える人に出会うこともある。
私の友人にも凍結した卵子を使って不妊治療を進める女性が数人いるが、いずれも30代後半、もしくは40歳で卵子凍結に踏み切った。
そういった友人たちの苦悩を見ていると、彼女達が20歳の頃、今のように卵子凍結が身近なものだったらよかったのにと思わずにいられない。
昔に比べて普及してきた卵子凍結だが、まだまだ20代の女性に対する啓蒙と教育が必要だと思う。
また、若く経済的余裕のない女性が卵子凍結をするには、補助金制度の拡充、保険適用など国や自治体の協力も必要だ。
45歳の私が未来のためにできることは、こうしてnoteに書くことくらいなのだが。
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