見出し画像

砂丘と荒野に圧倒されたモンゴル旅行記4(ゴビ砂漠、ホンゴル砂丘、バヤンザグ)

9月16日

 「今日は砂丘に登るよ」と朝一で言われた。「本気か…?」と思った。

砂像をつくるコンテストがあったそう

 ちなみにホンゴル砂丘はモンゴル南部、ゴビ砂漠のなかにある。この一帯は国立公園だそうだが、我々が泊まったようにホテルもあるし、こういうアクティビティもしていいそうだ。

宿泊したホテルと半飼い犬
ホテルは砂丘のすぐそばにある。朝一で砂丘が見える景色

 砂丘の標高はパット見150メートルはある、今までの乏しいとはいえ登山とかヒルクライムの経験的に。だから旅行出発前に登山靴用意したのか…!といまさら合点がいった。

 鳥取砂丘なら登ったことがあるけど、あれはまだ海沿いで砂が水分を含んでるし、ところどころ緑化で植物が根を張り砂を固めていて、まだ登りやすかったんだな、と登り始めてすぐ実感した。

 ここは湿度が低く乾燥しているため、砂がサラサラ過ぎて足が埋まるし足が持っていかれて体ごと滑る。全然進まない。ペッドボトルの水をちょっとしか持ってこなかったことも後悔した。喉の乾きもすごい。命からがら登頂。

 山頂からみると、広大な砂漠が広がっていた。礫砂漠、岩石砂漠じゃない、細かな砂でできた砂漠。なんていうか、さっき麓からみたときは砂丘が横一線に連なって見えていたのに、それは砂漠の端の方の一部分でしかなかった。登頂して砂漠のスケールに圧倒された。
 私達が登ってきた方を見下ろすと、まだ比較的草原といえる感じ。池も点在しているし、よく見るとラクダが歩いていた。

 ここを境目に、砂漠と草原とに別れている。この砂丘から砂漠ではラクダでも生活は無理だろう。なんでこんなに砂漠と草原にくっきり分かれているのか聞いたけど、「わからない」との返事だった。私もなんで鳥取砂丘だけ砂山あるのか知らないものな。モンゴルの地質学者とかにこの件を聞いてみたい。

パノラマでも撮影してみた

 砂丘を登るのはとても大変だったが、降りるのはめちゃくちゃ楽ちんだった。所要時間10分の1。サラッサラの砂山なので、座って手で漕いだらズズズズと滑り降りれる。めちゃくちゃ最高。

 登山は登りより下りのがツライ、特に膝とか足首とか足の裏が破壊されるタイプなので、この砂丘の下山は本当にめちゃくちゃ楽で最高だった。ドイツとフランスの男性2人やDちゃんは、横になってゴロゴロゴロと砂丘を滑落していた。めちゃくちゃ楽しそうだった。

転がり落ちられる
サラッサラの砂

 砂丘登りのあとは、有名な国立公園に行くとのこと。恐竜の骨の発掘で有名で、実際あちこちによく落ちているらしい。見分け方としては、自分の指に唾液をつけたり湿らせて、指に石がくっついたら化石、くっつかなかったらただの石ころ、だそうだ。でももし化石を見つけても持って帰らないでねとも言われた。

名残惜しいが砂丘とお別れ
時々家畜の群れに出会う
タカのようなワシのような鳥が飛んでいた
地平線を見ながらひたすらドライブ

 数時間走って、ようやく到着。ゴビ砂漠の東にあるバヤンザグ。

 大地の広大さに圧倒されるのに、写真だと奥行きが小さくなってしまう…写真から想像されるのの3倍は大きい。渺々たる大地。

 夕日の沈む地平線というものを生まれて初めて見た。大地のスケールがデカすぎる。

 あまりにも広くて奥行きもありすぎて写真だと大きさが分からなくなる。これは崖に座るAちゃんの写真を撮るDちゃんの写真。普通の人間のAちゃんがこんなにちみっこくなってしまう、崖や荒野の圧倒的広大さ。

チョケるフランスの兄ちゃん



 その後、散策や撮影をしていたら夜になってしまっていた。ガイドの兄ちゃんが空いていそうな宿に泊まれるか打診して、空いてたので泊まった。前もって予約とかじゃないんだ。

夜になるとディスコになる車内


 またその晩も宴会をしたのだが、他のゲルに他のお客さんもいたために怒られた。というか3日連続3時間宴会できるの本当に凄すぎる。日本人は内向的でシャイでパーティ嫌いだな確かに、と思った。

 たぶんだけどこの日一口齧ったチーズのような乳製品で、翌々日腹を壊した。先祖代々数千年乳製品食わずに過ごしてた辺境の小さな島の遺伝子と腸内環境と抗体では、出会ったことないバクテリアがいたんだと思う。Dちゃんは逆に、日本に来て初めて生魚食べたらお腹壊したと言っていたので、幼少期獲得したとか親から抗体もらったとかしてないバクテリアとはノーガードで戦うと腹壊す宿命らしい。逆に言うと今の私はモンゴル対応の抗体を1つ手に入れているのでまたモンゴルに行きたい。

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?