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砂漠を見たりラクダに乗ったり。2023年モンゴル旅行記3(ゴビ砂漠、ホンゴル砂丘)

3日目 9月15日

 ゲルで起床。外気温は一桁だと思うが全く寒くなくよく眠れた。宿の裏手が丘なので登って散策してみる。めちゃくちゃに見晴らしが良い。何キロ先かもわからんはるか遠くに地平線が見える。

泊まったゲル


 朝ご飯は確かミルクティー(塩味)とおかゆだった。モンゴルのお茶はミルク(何のかは忘れた)と塩がはいっている。お茶というよりスープぽく、寒いときに体がよく温まった。

 宿を出てハイエースに乗り込む。「今日は砂漠を見に行くよ」と言われる。高校の地理で、世界の「砂漠」の大半は「礫砂漠」で石の砂漠がほとんどで、よく映画や写真で見る「砂砂漠」の方が希少だと習ったのを思い出した。このあたりの硬い地面や岩場からすると「礫砂漠」かなと想像した。

 途中までは昨日同様の舗装された高速道路で凹凸のたびに跳ねてはいたが走り心地はまだ快適だった。また、地の果てまで見える地平線に感動した。天高い青い空と広大な大地のコントラストが美しかった。

 途中町に寄って休憩をした。昼ご飯は茹で餃子。美味しかった。

レストラン
商店のアイス
唇が乾燥しすぎてやばいのでリップクリームを買った
ポケモンカード売ってる
半野良の犬が休んでいた
気持ちよさそう
商店
我々のハイエース

 この道路は凹凸がありハイエースがぽんぽん跳ねることはあるがまだ恵まれていた。あとあと本当に道がなくなる。見渡す限りの平野で、車が走った轍のあとが縦横無尽にあるが正式な道はまったくない。またゴビ砂漠に向かうにつれ、だんだん草の量も減ってくる。

轍を進んだり全然なんの目印もない方に進んだり
たまに町がある
徐々に草も減ってきた

 道そのものがないので、このあたりだとGoogleマップがまっったく役に立たない。モンゴル人だろうがガイドと運転手なしでは田舎にはいけない、と言っていた意味を理解した。グーグルカーが入り込めない場所ってあるんだ…と震えた。舗装路とは比べ物にもならないほどボヨンボヨンボヨン縦にも横にも前にも後ろにも揺れながら爆走する。頭や腕や足や肩をどこかにぶつけるのが普通になる。
 ときたま他の車を見かけるが数十数百メートル離れている。このパーソナルスペースの広さでは他の車と事故りようがない。この場所ではスピード違反やシートベルト不着用や煽り運転といったものはないのかもしれない。酒飲んで運転するやつもいるらしい。事故りようがないから。車が自壊する以外の事故はないんだと思う。ていうかここで車壊れたら死ぬじゃん、と怖くなってくる。「車壊れたらどうなる?」と尋ねた。たまにあるらしい。平原で視界はいいし、遠くに遊牧民のゲルが見える場合が多いので、もし車が壊れたらそこまで歩いていって電話を借りるのがいいらしい。すごい。トヨタ車は壊れにくいから大人気なのかもしれない。

砂漠ぽくなってきた

 ほんとになんの道標もないのにたまに曲がったりカーブしたり方向転換するが、何を基準に判断してるのか全くわからない。この日はひたすら揺られていた。
 だんだん朝よりも草が少なくなり、砂利とか石の多い草地になつていた。家畜は降水量や草の豊かなとこから順に、ウシ > ヒツジヤギ > ラクダ になるらしい。あとイヌは人がいる場所には結構どこにでもいる。背は黒くて腹が茶色で毛が長くふさふさしている。このあたりはラクダを飼っている遊牧民がいた。本物のゲルに住んでいる。一家に1ゲルらしい。個室ないのしんどいな、と自分だったらの場合を想像した。

威嚇する番犬。犬はたまに見かけたが、人に吠えているのはこの犬だけだった。職務を全うしている


 ものすごい大量のラクダの群れがいて、引率している人の良さそうなおじいちゃんがオーケーくれたので写真を撮ったりした。ラクダは水をゴクゴクゴクゴクめちゃくちゃ飲むし、そのあと排尿をダーーーーーーーーーと数十秒する。勢い半端ない。

 ラクダ以外には野生のタカを見た。地面に降りている姿も一度だけ見れた。大きい。翼も広いし厚みがあったし、脚や嘴も太かった。戦ったら絶対負ける。実際子ヒツジとかだと普通に拐ってくらしい。

 いっぱい走って夕方近くなったころ、本当に砂漠が見えてきた。砂利とか岩とか草がまじってない、本当の砂の砂丘なのが遠目にもわかった。日があたっているとキラキラしていて美しい。あそこに行くのかな!と思ってからも長かった。

日が当たると輝く砂丘

 走っても走っても到着しない。めちゃくちゃ走って夕方になったころ、昨日のようなゲルがある宿についた。ここは電波があるらしい。すごいぜモンゴル。

宿
トイレ
すぐそばに砂丘がある

 ここの宿は乗ラクダをさせてくれた。ラクダに乗るときは、馬と違って、ラクダが膝を曲げて座っている状態で背中に乗り、そのあとラクダが立ち上がる。前脚から立ち上がるのでそのときめちゃくちゃ前後上下に揺れる。瘤をめっちゃ掴んで落ちないように頑張った。夕焼けでキラキラ黄金に光っている砂丘を見ながら乗るラクダはめちゃくちゃ楽しかった。ラクダは座高は高いが、動作がゆっっくりなので自撮りもしやすい。

 この日もみんなで夕飯を食べたあと、そっから3時間くらい宴会をした。みんなお喋りですげえ。どっから来るのそのエネルギー。やっぱ遊牧民族にとっては情報交換が命っていうし、陰キャは遠い昔に淘汰されたんか?と思った。英語モンゴル語日本語たまにドイツ語が飛び交うが、通訳できる人が通訳してワーワー自分の国のことや自分のことや今まで行った場所のことをおしゃべりするのはやや疲れたが楽しかった。

チンギス・ハン印のウォッカ
お茶もチンギス・ハン


 ホンゴル砂丘はゴビ砂漠の国立公園内にある。このホテルも国立公園内にある。「いいの!?」って聞いたが、「逆に何がダメなの?」みたいな空気だった。モンゴルはなんというか日本に比べていろいろなものの自由度が高い。


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