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Hostile Designは正しいアイデアか?

Hostile Designって聞いた事がありますか?呼び方は色々あって、Defensive Architecture, Unpleasant Design, Excluding Architectureなど。日本語だと、排除アートと呼ばれているよう。(アートではない…と思ってしまうが)

詳しくはこちら

このWikipediaの説明ですが、英文ページでは、より分かりやすい解説と写真も載っているので良かったら左にある言語ツールで変更してみてください。

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初めに断っておくと、私はデザインを仕事としている訳ではなく、建築家の卵でもない。

じゃあ、なんでこの話をしているのかというと、ただ単にこの話題にとても興味がある。

冷たいベンチ

冷たいベンチ…暑くなってきたこの頃、ナイスな響きと思いましたか?でもそうではないのです。

私がこのベンチと出会ったのは小学生の時。

毎週のように通っていた図書館前の石のベンチ

このベンチ、気付いた頃には、三人掛けの真ん中にが打たれたようなデザインが施され、成人が横になる事が困難になりました。

多くのホームレスの人々も図書館を利用しており、鋲が付いた理由は明らか。

個人的に石やスチール製のベンチが苦手です。座っていて冷たく快適さがない。比較的長時間座る事が前提であるはずの空港でも、こうした冷たいベンチが多いのは何故。

ある駅のエレベーター内で

こんな事もありました。

児童福祉を専攻する学生時代、福祉先進国と呼ばれる北欧に研修旅行中。

とある国で電車を降りて、駅の地下から地上階に移動しようとしていた時の事だった。ガラガラとスーツケースを引きずり、エレベーターに乗り込んだ。そして、エレベーター内でクラシック音楽が流れている事に気付いた。

「ただの駅のエレベーターなのに、おしゃれですね」

と現地に暮らすガイドに話し掛けた。すると彼女は、

「これは、麻薬常用者がここで寝泊まりをしない為なの」と言った。「彼らの耳にはクラシック音楽が、とても耳障りなものに聞こえるらしいから」

同行者は「なるほど~、麻薬だって、こわい~」といった反応を示し、話はそこで終わった。

私はそこで、「音楽を掛けるだけで彼らを排除できるのか」と思った。

Architectureという点では、この例は当てはまらない。ただアイデアとしては同じであるかと思う。

カナダの街角で見られるスケートボーダー達との戦い

私の通う学校では、敷地内へのスケートボーダーの立ち入りは禁止されている。古い学校で、中庭にちょうどいい段差があり、動画制作なんかにもよく利用されているのだ。

スケートボーダー達がやってくると、音で分かるので、職員が「看板にあるように、ここは禁止エリア」と叫ぶ。それでも立ち退かない場合、「警察を呼ぶけど」とアナウンス、そうすると大抵彼らは退散していく。

スケボーのトリックを決める為のちょうどいい段差は、公園なんかの植木を囲んだ段差やベンチや手すり。近年では、こうした段差に金属製の出っ張りを打って、彼らが遊べないようにしている場所も多い。

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NYの駅などで見られる「寄りかかれる突っ張り」

アメリカのNYでは2011年から始まった「CityBench」というプロジェクトを通して、市内に多くのベンチが置かれている。

NYの街に適した、雪が積もりにくく、積もっても水が溜まりにくい表面に無数の穴が開いた公共ベンチが、新しくデザインされ、設置されたよう。

そんな中、こちら。これはひどい。ベンチではなく、Leaning barsと呼ばれるらしい。

こうしたベンチっぽい何かは、他にもある。

お尻の上部か下部の、半分しか座れないような超絶細ながーい長方体のもの、座る面に球体のようにカーブがついており長くは座っていられないようなもの、ソーシャルディスタンシングにはもってこい(?)一人用スツールが数個、距離を置かれて設置されているタイプなど。

優しくないベンチもどきたち。

トロントで話題になったこちら

2018年の3月の終わり、トロント市内の病院前の格子(温かい湯気が出る)の上にトゲトゲが設置。

人の命を助ける側であるはずの病院が、排他的な措置を行っている、と非難されました。

病院は、救急救命の入り口に近く危険、付近に注射器などのゴミが散乱していたから、と発表しましたが

このトゲトゲはすぐに撤去されました。

小鳥は悪者ではない

このHostile Architectureについて調べている際、なんとも懐かしいものに巡り合いました。

それが、こちら。

小鳥付きの車止め、その名も「ピコリーノ」(かわいい)

私の見つけた画像サイトでは、”日本の意地悪デザイン”と紹介されていました。「そう…なのか?」と半信半疑でしたが、

こちらのサイトで、その真相が明らかに

鳥に対する意地悪は存在する

そんなかわいい小鳥の後になんですが、

鳥の糞に対する対策としてあるのが、Bird control spike。駅などの天井縁などに取り付けられている無数のトゲ。

これ、とても身近ですよね。

同じアイデアで、街路樹に取り付けられたのが、このトゲ。

木は本来、鳥たちの住処なはず…

まとめ

以上、これらのデザインにあなたは何を思いますか?あなたのボーダーラインはどこでしたか?

どこまでがあり、でどこまでがなしか。全部あり、全部なし。

排除か住み分けか。

コントロール。

私はこの問題に、いつも悩まされてます。




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