愛し合うもの同士が結ばれない国
ロミオとジュリエットでしょうか。
いいえ、LGBTsの話です。
私は同性結婚が認められているカナダに住んでいます。2003年からの閣議を経て、2005年に合法化されました。
意外と最近の話なんですね、私はなんとなく、もっと昔からだったと思っていました。
近年では、アジアで初めて台湾が合法化。皆さまの記憶に新しいと思います。個人的に大好きな台湾、とても誇らしいです。
さて、今回なんでこの話題?とお思いでしょうか?
6月はPride Monthなんです!Pride(プライド)はShame(羞恥)の反対言葉。LGBTsの方々の生き方、コミュニティを肯定、讃え、誇りに思う月間だそう。
詳しくはこちらをどうぞ。
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この月間、私の住むトロントを始め、世界中でパレードやイベントが行われています。今年のトロント市内パレードはコロナの影響で残念ながら中止。夏の始まりを告げる華やかなイベントでもあるので寂しいです。
6月、例年トロントの町中はレインボーカラーの6色が輝き、企業、小売業店、市立図書館、市庁、地下鉄、バス、どこでも旗やポスター、サインなどを掲げ、プライド月間をお祝いします。今年も街中はカラフルなんでしょうか。依然、緊急事態宣言下におかれているため、外出する事がなく分かりません。
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この話題を取り上げた二点目の理由は、Twitterにて日本のとあるニュースを知ったから。
ちなみに、ここ北米でも反対する人々はいます。その殆どが、宗教的理由。同性愛、バイセクシャルをsin(宗教上の罪、罰当たり)などと考えるが故です。
conversion therapy という悪しき儀式のようなものが社会問題としてあります。カナダの現首相は国として禁止する立場を示していますが。
宗教的な理由が、大きな足かせになってるのではないであろう日本において(いまだに沢山の人々が無知、無関心なことが大きな要因の一つだろうと思いますが)LGTBsの方々の権利がないがしろにされているのを見ると、申し訳なく、悲しく、憤りを覚えます。
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同性のカップルが手を繋いで、腕を組んで、キスをするのが日常的に見られるカナダ、トロントで暮らしている今。
とはいえ、私も初めは慣れないでいました。地下鉄なんかで彼らが仲睦まじくしているのを横目で見て「おお」と思っていたのは事実です。日本では映画やドラマなんかでしか、なかなか見られない光景かと思います。
カナダで暮らす中、私のLGTBsへの理解や学びが深まっている事を日々実感。その出来事を、ここにシェアしたいと思います。
同性カップルの子どものベビーシッター
約二年半前、私はベビーシッターとしての働き先を探していました。ベビーシッター、というよりフルタイムのナニーとしての仕事です。乳幼児の保育園保育料が爆高なこちらでは、ナニーの需要が高かったりします。
ある時、とある求人サイトで見つけたご夫婦と、メッセージを取り合っていて、「では、〇月〇日、家でお会いしましょう」と面接の約束。
私は「奥様とお話が出来るのも楽しみにしております」と返信しました。
面接当日、ドアベルを鳴らすと、メールでやり取りをしていたご主人がお出迎え。「やあ、よく来てくれたね」と明るく出迎えてくれました。
リビングでもう一人が明るく出迎えてくれました。先ほどの男性が「こちらが私の夫の○○です」とご紹介。
そして私はすぐ、「やっちまった…」と興ざめ。彼らは男性同士のカップルだったのです。私は何の迷いもなく、彼らを異性同士の夫婦だと決めつけていました。
面接は滞りなく終わり、帰宅してから当時のルームメイトに相談。
面接してくれたことへのthank you mailとともに、勘違いして不快な気持ちにさせてしまった事をお詫びしました。
私は普段、「パートナー」もしくは「恋人」という言葉を選んで使ってきましたが、頭の底でカップルは異性同士であるべき、とマインドセットがあったのです。
この件を機に、私の中で「LGBTsの方々の生活は、わたしの生活と共ににあるもの」という認識に変わっていきました。
お母さんとママ
カナダの保育園で働いていると、家族の形はそれぞれ、という教育をとても身近に感じることがあります。
子どものお迎えに訪れるカップルが同性カップルだったり、保育園の壁に同性カップル、親と肌の色が異なる子どもの家族写真が、子どもの目の届く所に貼り付けてあったりします。
本棚に置いてある絵本も「わたしのお母さんとママ」といったような、LGBTsフレンドリーなテーマの作品だったりします。
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次回は第二弾として、私の好きな、おすすめの映画で知るLGBTs、をお送りしたいと思っています!
ちなみに…以前ご紹介したこちらの二作品も今回のテーマにあうものです。良かったら、ご覧ください。
最後までお読みいただきありがとうございました!Happy Pride!!!