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「人的資本経営」スコアアップで株価あがる?〜有価証券報告書における人的資本の投資対効果に関する開示レーティング公表
人的資本経営、よく聞くけど、やるとどんないいことがあるの?
そんな疑問に、「業績や株価が上がるから」と答える会社が、もしかしたら増えていくかもしれません。
今回の調査で、人的資本投資に力を入れ続けている企業は、株価も上昇していることかわかりました。
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調査は、「人的資本理論の実証化研究会」によるもの。
人の能力は測定や定量化が難しいとされてきましたが、この研究会は、人的資本を「能力」と捉え、企業価値向上にどのようにつながるのかを定量データを用いて検証しようとしています。
今回は、日経225銘柄のうち3月期決算の企業の人的資本投資への評価などをもとに、2024年3月期有価証券報告書における「人的資本の投資対効果」、人的資本投資と企業価値(株価)との関連性を分析し、レポートにまとめています。
人的資本開示は、そもそも昨年度、2023年3月期の有価証券報告書からはじまり、今年で2年目です。
したがって、2年目となれば、時系列での人的資本と企業価値の関係性も見え始めることになります。
結果のグラフはこちら。
スコアが2年間で上昇した45社は株価があがり、スコアが変化なしや下降した139社は、TOPIXと変わらない動きとなりました。
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とはいえ、業績がよいから人的資本に投資できる、という逆の見方はできますし、平均の罠も影響しているかもしれません。
そもそも、企業価値があがったことを確認するための基準が株価で妥当なのか、非上場の会社はどうやって価値をはかるのか、という問題もあります。
ですが、そうしたことは、こうした専門家による人の能力の定量化チャレンジが積み重なって、明らかになっていくもの。
どんな定量化がされていくか、これからも注目していきたいところです。