【日常雑記】高齢者の暮らしでのドアチェーンの難しさ、これからどうする?
今回の記事は、病院で書いています。
99歳でひとり暮らしをしている伯母の顔を見に行ったことからの流れです。
今日はドアチェーンの役割をはじめて知り、その難しさも知りました。
これまで気づきもしなかったことでした。
私みたいにのんびりしている人でなければ、とうに気づいているリスクかもしれません。
ですがまだ身の回りに高齢者の方がおらず、これから経験する方もいるかもしれませんので、書き記しておきます。
1.ドアチェーンとは
東建コーポレーションのWebサイトには、こうあります。
「扉の開放角度を制限させる物であり、ドアチェーンの長さまでしか開けることができないようにするのが目的」
とあり、なぜそのようなことが必要かというと、やはり一定の防犯のためとなります。
ですが、この記事にある通り、あくまで「一定の」であることの認識が必要です。
現に、今回、ひとり暮らしの伯母のところに行ったところ、消防隊の方がスムーズにチェーンを外されて、驚きました。
私はつい内鍵にドアチェーンは鬼に金棒くらいの気持ちでいたのですが、そうとも言えないようです。
その前提をもとに、ドアチェーンの有無を検討する必要があります。
2.高齢者のひとり暮らしのドアチェーン
今朝、99歳でひとり暮らしの伯母のところに、久々に差し入れをもって顔を見にいきました。
高齢ですが、要介護1で、ひとり暮らしを望んでしている、しっかり者の伯母です。
訪ねたら、インターホンも電話も反応がなく、最初は外出しているのかと思いました。
ところが、数時間待って訪ねても反応がないため、やむなく預かっているスペアキーで玄関を開けました。
ドアは開きましたが、そこで立ち塞がったのが、ドアチェーンです。
隙間から声をかけると、奥の方から返事はありました。
ですが、出てこられる状況ではないようで、30分以上声の応答のみが続きました。
結果、伯母は玄関近くまでは来てくれたのですが、歩けなかったようで、少しずつ腰でいざるように移動しているようです。
ドアチェーンにさえぎられているので、中の状況もつかめません。
移動も満足に出来なければ、食べることも、トイレも行けない状況なので、まずは東京消防庁救急相談センターに電話して相談した結果、消防隊と救急隊がきてくれました。
ドアチェーンを開けるのが消防隊の役割とのこと。
道具を用いてあっという間に外れるのを見て、驚きました。
伯母は衰弱していて、そのまま救急隊に運ばれ、様子見で入院することになりました。
ここで学んだことはふたつ。
・ドアチェーンは、一定の技術があれば開けられること
・賃貸物件の場合、個人的な判断でドアチェーンを切るなどは損害賠償になるおそれがありますが、消防隊が対応するのであればやむを得ないとなるケースが多いこと
高齢者のひとり暮らし、心細いのもありドアチェーンは手放せないかもしれません。
ですが、
・ドアの向こうの人を確認するなら、モニター付きインターホンを導入する
・荷物の受け渡しが発生するなら、置き配を利用する
などの対策をすることで、ドアチェーンはなくすほうが安心かもしれません。
賃貸の場合はオーナーさんに確認し、なくせるかどうか、相談してみようと思います。
3.高齢者と同居している場合のドアチェーン
高齢者とドアチェーンについて調べていくと、ひとり暮らしで内側からかけてしまって困るパターンよりも、同居の場合で、自分が外出中に中からドアチェーンをかけられてしまって困る、または、徘徊防止に使いたいがあまり有効ではない、というパターンが多く見受けられました。
その場合も、ドアチェーンがその目的、役割を果たすよりは、障害となってしまっていることになります。
同じく賃貸物件の場合はオーナーさんが承諾してくれるなら、ドアチェーンをなくし、以下のような鍵そのものへのアプローチが有効そうです。
4.終わりに
今日はいろいろなことを考えさせられる日でした。
伯母が最悪の状況でなかったのは本当によかったですが、本人がひとり暮らしを希望する場合の高齢者のひとり暮らしには、いろいろなリスクを考えておく必要があると思いました。
介護が社会問題になっていますが、介護される人にする人、それぞれに個人の希望や状況があります。
万人に通じる「これが良い」と言える解答は絶対にありません。
まさに、『他者と働く』を引用すれば、適応課題です。
病院でセットしてくれている専門家のソーシャルワーカーの方に相談しながら、ベストは難しくてもその時にベターな道を探ろうと思います。