労働関係のプロから見る働き方の変化①~税制調査会資料より
内閣府に付属する税制調査会は、内閣総理大臣の諮問に応じ、税金関係について調査審議する機関です。
その税制調査会には、現在、岸田総理が以下のような「諮問」を寄せています。
これに応じて各専門家が意見を寄せていますが、労働関係のプロによる働き方の変化についての意見にうなるところがありますので、紹介します。
ここで気になったのは3つ。
1.フリーランスの会計・税務のリテラシーが向上していること、また、そういった申告を標準化するための教育について言及されていること。
フリーランスは自分でそういったことを学ばざるを得ないので、フリーランスが増えるということは、マネーリテラシーを持つ人が増えるということ。そこについてはしっかりフォローしていくべきだし、リテラシーを持つ人からの意見を制度にフィードバックしていければ素敵だと思う。
2.求められるスキルが多様化し、将来リターンを得られるスキルの水準が明確にわからないなかでの職業教育をどうするか。
何を学べば役に立つのかがわからない時代。
こうすれば正解ということがないことをわかりつつも、学んでいくには、さらに学ぶ機会を作るにはどうしたらよいか。
考え続けるべき問題です。
3.雇われている労働者と雇われていない労働者の間の社会保障の格差問題
健康保険や厚生年金が被用者(雇用される労働者)保険としてうまれた延長上にある今、雇われている労働者は、以下のような恩恵を享受しています。
・病気になって働けないときは健康保険から傷病手当金
・失業したときは雇用保険から失業保険
・高齢になったときは老齢年金にも厚生年金がプラスオン
これらは、雇われていない労働者にはないものです。
ですが、大内教授も言われているとおり、デジタル技術により、雇用から自営に、企業から個人に、人間から機械にという傾向がある現代。
雇われていない労働者への社会保障も、フリーランス新法とともに充実していく方向であってほしいです。
アイキャッチはAIイラストくんで作成しました。
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