いま話題の『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』を読まずに聴いた。Audible、無料ですぐ聴けます。
いま書店店頭でも大きく取り扱われている話題の書、『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』。
「そうそう、確かに読めなくなっている。なぜ？」と思う人が多いことが、この本のベストセラーにつながっているのではと思います。
「なぜ読めなくなるのか知りたい」と思って買ったのに、その本さえ読めない・・・そんな罠にはまっていませんか？
この『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』、私は読むのではなく聴き、「読了」ではなく「聴了」しました。
『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』、Audibleだとすぐ聴ける
本を購入しようとAmazonを除いたところ、この本は「聴き放題対象タイトル」に入っていたため、Audibleを利用している私はプラスで料金かかることなく、すぐに聴けることがわかりました。
Audible会員ならすぐに聴ける作品は、以下の右側の赤枠内のように、こんなアイコンとなっています。
Audible会員なら、ここをクリックしてライブラリに追加するだけで、Audibleの月額会費以外に費用がかかることなく、すぐに聴き始めることができます。
今回は、課金がないということより、今すぐ聴けるということに惹かれて、Audibleのライブラリに追加し、聴き始めました。
いまの日本の会社員が本が読めないのは、長時間労働のせい、ばかりではない？
この本は、まず前半で、明治時代以降の日本の働き方と読書の歴史を紐解くことにより、いまの日本の会社員が本が読めない理由は、ただ「長時間労働」だからだというわけではないことを、丁寧に解き明かしています。
では、なぜ、いまの日本の会社員は本が読めないのか？
そこに、著者は、本は読めないのになぜパズドラはできるのか、という『花束みたいな恋をした』での描写を踏まえて、こう言います。
ノイズが除去されたコントロール可能な情報、自分が欲しい情報は消費できるが、何に出会うかわからない、別の世界にアクセスする可能性のあるカオスな読書は敬遠してしまうのではないか、と。
だが、自分が何を欲しているかを、人はえてしてわかっていません。
だからこそ、他の文脈をシャットアウトせず、仕事や自分の人生以外の文脈、例えば教養にふれることが大事となります。
ですが、いまは、仕事と情報で忙しすぎて、自分以外のことはノイズになってしまっている・・・
そこで、著者が、未知の文脈にふれる心と時間のゆとりをもつために提案しているのが「半身で働く」ということです。
いまは、何事も「全身全霊」が求められすぎています。
結果、「自分はまだまだだ」と自分で自分を搾取し、疲労に気づかないふりをしてしまうこと、ありませんか？
それをやめて、「半身で」やっていこう、ということです。
この本のタイトルは『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』ですが、著者は、全身全霊でつかれてしまって本を読む気になれないときは、
「休もう、本を読まなくていい」
と記します。
「働いていても、働く以外の文脈という名のノイズが聞こえる社会が、働いていても本が読める社会」
「全身全霊をやめませんか？」
その著者のメッセージが、Audibleで聞くと、耳からまるでしみいるようで、非常にいやされました。
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『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』は、Audibleでは、再生速度1.0倍で聴くと、約7時間半です。
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