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仕事と介護の両立支援、経済的損失から訴えてみたい〜経済産業省のビジネスケアラー対策 0603/1000

仕事と介護の両立支援といえば、厚生労働省の取り組みが代表されますが、2023年、経済産業省も動き出しました。

2023年11月に第1回がひらかれた「企業経営と介護両立支援に関する検討」は、ビジネスホテルケアラー対策をしないことによる経済的損失を、あざやかに見える化しています。

法律だから従う必要がある、社員満足度向上につながる、といった理由よりも、経済的損失がこれだけある、という切り口のほうが、企業の両立支援対策をうごかしそうです。

早速、どんなことが話し合われたのかを見てみましょう。

今回の論点は4つです。

1.議題①「従業員への介護発生による企業経営上の影響」について、どのように考えるか。

2.議題②「特に両立支援を講じるべき企業の特徴・傾向分析」について、どのように考えるか

3.議題③「企業実態(規模・業種業態・地域性等)に応じた両立支援の在り方・先進事例の整理」について、どのように考えるか。

4.上の論点を踏まえて、本事業年度内に策定を行うガイドラインの骨子(案)について、盛り込むべき要素や視点について。

議題①の企業経営上の影響については、経済的損失の試算がなされています。

なんと、従業員がビジネスケアラーになることの経済的損失は、大企業では年間5億を超え、中小企業ても年間700万近く。

それを裏づける、プレゼンティーズム(心身の不調をかかえて業務をする状態)の影響も掲示されています。

また、損失額だけをみると、大企業がたいへんそうですが、離職や休業等の長期化、慢性的な質の低下による、顧客対応や新規採用困難のリスクは、中小企業のほうが大きいという資料もあります。

特に、採用困難は、「そんな好条件、うちは中小だからできない」などと言えない、大企業と張り合うつもりで条件をよくしないと人が集まらない、とも言われています。

介護は、直面しないとその大変さがわからないもの。

直面してから会社も社員も困るのでは、日本の現場が大混乱におちいります。

そうなる前に、これだけの経済的損失の痛みがイメージできて先に手が打てる経営者は優れている証、というような切り口で、企業にアピールしていきたいものです。

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