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言葉が好きな姉妹の母。家族のために焼くようになったお菓子がご縁をむすび、「萌粉」として…

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言葉が好きな姉妹の母。家族のために焼くようになったお菓子がご縁をむすび、「萌粉」として不定期の菓子卸売を始めました。いつか友人とアトリエを開くことが夢です。

マガジン

  • 日々の歌

    短くも深い31文字の世界へ勇気を出して飛び込んでみたところです。 少しずつやってみようと思います。

  • 引き出しのお菓子箱

    つい、してしまうことって何ですか? ----------------------------------------------------- わたしのそれは、ふと思い出した昔のこと、に、浸るように潜ること。昔のことばっかり懐かしんでいるのは『目の前の今』を生きることからは少しズレていて、褒められたものでもないようにも思うけど、とても心地よくて、つい、つい。 かつて、わたしの学習机の上から三番目の引き出しには、紙製のお菓子箱が入っていて、そこに入れてある綺麗な貝殻を取り出して眺めるのが、ささやかな楽しみでした。誰に見せるでもなかった宝物。 記憶がたゆたう水中に、たまに煌めいたものをたしかめにふと浸り潜る時間は、お菓子箱の中の貝殻を見つめる幼い頃の時間と繋がっているなぁ、と、思います。 大人のわたしのための、お菓子箱、ここに作ってみることにします。

  • わたしの友だち

    大好きな友だちの、大切な想いに、言葉をあてた。 心の通いあった、嬉しく、楽しい、お仕事の記録。

  • nola

    心のふるさと、ニューオリンズ滞在記(2002年、2005年、2008年)をまとめていきたいと思っています。

記事一覧

奥棚 no.6

おくたま文庫さんのフリーペーパー「奥棚」に、文章を載せていただきました。 創刊以来、季節ごとの所感を寄せており、今号no.6は、3度目の春の文章。 子ども達の、眩し…

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5か月前
9

若葉萌ゆ吹く風みどりに染め上げて故人を迎え送る火のよう

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5か月前
6

芳しいジャスミンの花玄関の隅照らし在る心のよすが

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5か月前
4

雨上がり花の香りが幾重にも窓辺に届きまぶた緩まる

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6か月前
6

気がかりがとけてなくなり香の煙ただまっすぐに立ち上る宵

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6か月前
6

花落ちてひとひらひらり音を飲む後先むすび今ここ光る

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6か月前
6

羊水を懐かしむ雨包む春
吸って吐いてなみだも流れて

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6か月前
5

歪さがいとおしいとほお濡れて凍てつく涅槃微笑みて待つ

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10か月前
10

紅葉を映しゆらめく水の奥鯉の尾ひれに拐かされて

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10か月前
11

天高く窓辺に秋風すべり込み遠く囀る日向の小鳥

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1年前
7

風邪をひき背中と布団が睦み合う 窓の外には日曜の声

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1年前
4

秋の陽が草を黄金に染め照らし
そこだけまるで天国のよう

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1年前
5

泣く君に心ちぎれて愛を知る
熱く濃いのにうっすら冷たい

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1年前
5

秋のいろこぼるるように吾亦紅
朝夕に吹く風の中にも

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1年前
7

朝夕に小さな生死を繰り返し
奇跡の日々の只中に今

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1年前
6

前後ろ荷物抱え長女行く
ひとりぶん虚ろになった家

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1年前
7

奥棚 no.6

おくたま文庫さんのフリーペーパー「奥棚」に、文章を載せていただきました。 創刊以来、季節ごとの所感を寄せており、今号no.6は、3度目の春の文章。 子ども達の、眩しいほどの成長の傍ら、ほんのり老いる、くらいしか、変化の見えない自身なのですが、同じ季節にあっても、3度とも、心のフォーカスは少しずつうつろっているのだな、と、自然なことといえば自然なことを、面白がりながら、書きました。 「奥棚」コンテンツ ・わたしの本棚(川越の名プレーヤー編) ・活動報告 ・正子への道 ・哲

若葉萌ゆ吹く風みどりに染め上げて故人を迎え送る火のよう

芳しいジャスミンの花玄関の隅照らし在る心のよすが

雨上がり花の香りが幾重にも窓辺に届きまぶた緩まる

気がかりがとけてなくなり香の煙ただまっすぐに立ち上る宵

花落ちてひとひらひらり音を飲む後先むすび今ここ光る

羊水を懐かしむ雨包む春 吸って吐いてなみだも流れて

歪さがいとおしいとほお濡れて凍てつく涅槃微笑みて待つ

紅葉を映しゆらめく水の奥鯉の尾ひれに拐かされて

天高く窓辺に秋風すべり込み遠く囀る日向の小鳥

風邪をひき背中と布団が睦み合う 窓の外には日曜の声

秋の陽が草を黄金に染め照らし そこだけまるで天国のよう

泣く君に心ちぎれて愛を知る 熱く濃いのにうっすら冷たい

秋のいろこぼるるように吾亦紅 朝夕に吹く風の中にも

朝夕に小さな生死を繰り返し 奇跡の日々の只中に今

前後ろ荷物抱え長女行く ひとりぶん虚ろになった家