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歯の痛みとマリオネットライン

歯磨きが苦痛になり冷たい物が染みると感じるようになった数年前。歯と歯茎の間に歯ブラシが触れると痛い。更にその後に口をゆすごうと冷たい水を含むとまた痛い。特定の歯だけではなく全ての歯が痛い!

これが知覚過敏というやつか… けれど虫歯ではなさそうだし… 

歯医者に行くべきだと頭では分っていました。もう絶対に行くべきだと。ですが私は歯医者がとてつもなく苦手です。子供の頃はただ怖いという思い。たった5歳だった頃の私は恐怖心から隙を見て歯科医の診察台から走って逃げだし「どうしたの?オジサンの自転車に乗る?」と声を掛けてきた男の人を怪しむ事も忘れ自転車の後ろに乗せてもらおうとして慌てて追いついてきた母が肝を冷やす事態に。

今のように子供の気持ちを尊重し寄り添う世の中ではなかった昭和の時代。もちろん大人達に怒られ危ないからとベルトで体を固定され治療を続行。
歯医者さんの心遣いで私が怖がらないようにとライトの近くに飾られたドラえもんのぬいぐるみを今も鮮明に思い出せます。

大人になり怖い気持ちを隠すようにはなれましたが痛みを我慢して限界になるまで行かないためいつも歯科に通う羽目になる時は相当悪くなってから。なぜここまで放っておいたのか、なぜ定期検診に来ないのかと毎度チクリと怒られる始末。
なぜ痛いのに怒られるのか?なぜ歯医者ってやつは高圧的で嫌味っぽいのか?と内心逆ギレしながらも アハハ…すいません… と卑屈に謝る私。そしてまた足が遠のいてしまう。

遂に歯茎が腫れ始めた私は自分で何か出来ないかとネットに頼る事に。そして調べれば調べるほど放置した場合の怖さばかりが増し結局はすがるように歯医者さんの元へ。

結果、歯を食いしばる事によって全体に負荷がかかり歯の根元が相当痛んでいるとの説明。歯にヒビがはいっていたり負荷がかかり過ぎて抜かなくてはいけない箇所も見つかりました。先生によると私の症状を聞いて顔をみた瞬間だいたい予想はしていたそうで、えっ?顔診断ですか?と不思議に思っていたらどうやら食いしばりの激しい人は頬の筋肉が固まりマリオネットライン。つまりはオバさん顔に見えるあの嫌なラインがくっきりと出るそうです。

当時40代に突入したばかりだった私。以前は多少容姿に自信があった私。久しぶりにしっかり鏡をみたらそこにはオバさん顔になって部分入れ歯を装着する悲しい私が映っていました。

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