旅するように、チーズケーキツネ
『ときどき旅に出るカフェ』という本がある。
ほんとに静かで居心地がよいカフェのような小説で、淡々と、甘すぎず、ときにはギリギリのスパイスを効かせたようなお話がそろってる。とてもすきな本のひとつ。
この本のなかでは、いろんな外国のおやつが出てくるのだけど、ぜんぶおいしそうで「タベタイナァ(´-`)」っていつも読む度に食欲が刺激される。
なかでも、いちばん興味があったのは、ツップフクーヘン。
ロシア風チーズケーキ、なのだけど実際はドイツのお菓子。チーズケーキのタルト部分がココア生地で、チーズケーキの表面にも余ったココア生地をちぎったものを散らしてある。
チーズケーキすきとしては見逃せないぜ!と思いつつ売ってるお店も見たことないし、ツップフクーヘン風のチーズケーキを自作しました。
チーズケーキ…ツネやないか🦊
いや、ほんとはググってもらえばわかると思うけど、表面のココア生地は無造作にちぎって載せるんですよ。
それはそれでおしゃれなのだけど、ココア生地が足りなさそうだったのと、単純にまるいチーズケーキにきつね載ってたらかわいいやん…絶対かわいいやん…っていう葛藤の故このような形になりました。
きつねのところが焦げそうだったのでアルミホイル置いてたら焼き目が偏ったけど、まあなんか大地を駆けてる感あるのでいいか。
ドイツのチーズケーキ、本場だともっといろいろ材料いるんだよね…。プリンとか駆使して代用してるレシピもあったけれど、今回はあくまでツップフクーヘン「風」なので細かいことは気にせずに、おうちにあるもので。
半日寝かしたきつね。いざ食べようとナイフをもったところでストップがかかる。
可愛すぎて切れん
言うて首のところひび割れてるんやけどね、だからといってナイフぶっ刺すのもなんか抵抗があってね。
躊躇うわたしに夫がひとこと、「これはきつねの影だと思えばいいんじゃない?」と。なるほど、ハートレスみたいなもんか。キングダムハーツは神ゲームだよね、と言いながらぐさっと。こういうとこの切り替えははやい。
ココアのほろ苦い感じとちょっとコクのあるチーズケーキが存外おいしい組み合わせ!
チーズケーキ部分はもう少し甘くてもよかったかな?コーヒー飲めないけどコーヒーと合いそう。なんか新鮮。
海外旅行に行くにはまだもう少し先になるだろうけど、こうやって日々のおやつに外国文化を取り入れると旅した気分になるのでよきです。
よくつくってるスコーンも、今度はちゃんと紅茶とクロテッドクリームとジャムを揃えて、イギリスなクリームティーとしてたのしんでみたりしてみようかなあ。
旅するような気分でおやつを作れたらいいな。