365日のパン。
365日。
といえば何を思い浮かべますか。
いろんな答えがあるかもしれない。だがわたしにとっての365日とは、もはや揺るぎようもない。すなわち、
パン屋さんでしかない。
代々木八幡駅からすぐそこ、言わずもがなの有名店。いつ行ってもお店の前に行列できてたなあ。
関東に住んでるとき、VIRONに続いて通ったパン屋さんがこの365日だった。慣れない乗り換えをしながら1時間以上かけて、えっちらおっちら足を運んだ。運ぶだけの価値があるんです…!
365日のパンは全体的に小ぶりである。手のひらの上で愛でたいタイプのパンが多い。
いろんな種類食べたんだけど、特にお気に入りだった子たちがこのみっつです。
・クロッカンショコラ
365日といえばこれじゃないかな〜!
つぶつぶのチョコの下には滑らかなガナッシュクリーム。ふわふわだけど柔らかすぎない歯切れの良いパン。口の中がしあわせに満ち満ちる。もう口開きたくない。ずっとこのままでいい。
甘々そうに見えて意外と大人な後を引かない甘さだから、何個でも食べれそう…。
代々木公園で食べるの最高です。飛びたくなる、し、たぶん飛べる。
・ソンプルサン
フランス語で「100%」って意味らしい。
これとにかく小麦の香りがぶわぁってなって本当にずっと嗅いでられる。なんならずっと鼻にぶらさげておきたいくらいいい香り。ちょうど牛の鼻輪に見えなくもない。見えんか。
もちもちしてて、なんていうかパンなのに瑞々しいというか…。何にもつけなくてもほんとにおいしい。
トーストすると表面がカリッとなってすき。写真はちょっと焦がしてるけど、愛が強すぎたかな。
・いちごとホワイトチョコのマフィン
今までモソモソしてるって思ってたマフィンが本当はサクサクホロホロの超絶おいしい食べ物だと気づかせてくれた子。もう365日さんに足向けて寝れない。
いちごの甘酸っぱさとホワイトチョコの相性のよさ。なかにはクリームチーズ入ってたかな。上にはパラパラとピスタチオ。ああもう全部すき。わたしに寄せてきたんかなって思うくらい全部すき!!
365日のパンは、本当にどれも健やかで、のびのびしている。まるまるした子犬が野原を走り回る心象風景さえ浮かんできちゃう。うふふと笑って追いかけたい。ああ、わたしがおかしいのではない、365日のパンがそうさせるのです…。
そうずっと思っていたところ、お店のひとつのコンセプトが「毎日食べるものが、人と心と体をつくる」らしいと聞いて納得した。のびやかさはここからきてたんですね。ステキすぎて一生付いていきたい。なんなら家訓にして勝手に受け継いでいきたい。
ちなみに365日の姉妹店で、徒歩30秒くらいのところにあった15℃というお店ではパンのお寿司が食べられた。
パンの寿司って?
大将もびっくりだよ。
要するに通常のシャリの部分がパンなんだけど、はじめて食べたときあまりのおいしさに衝撃を受けて一瞬世界がセピア色に染まった。くらくらする。わたしの視覚どうしたの、戻ってきて。
パンが舌の上でとろけるという稀有な体験をした。本当に、なんかもう一緒に行った友人たち共々「oh…マリアージュ…」としか言葉が出てこなかった。次に夫も連れてったら空を仰いでただただ噛み締めてた。食べ終わったあとの喪失感がすごい。
もちろん、他のメニューも全部おいしいんだけれど、やっぱりパンの寿司のインパクトときたら他の追随を許さんよね。
ほんとにほんとに残念ながら15℃さんは閉店したらしく、その跡地に365日さんが移転したと聞いた。願わくば、死ぬまでにもう一度食べたいぜパンの寿司…。
恋焦がれるこの想い。はやく恋するパンたちに会いに行きたいなあ!いつかまた東京パン旅🥐をする日を夢みてる。