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まだあたたかいパンを抱いて


彩瀬まるさんの『まだ温かい鍋を抱いておやすみ』っていう本がだいすきなんですけどね。

短編集で、全部の話が心にぶっ刺さるんだけど、なかでも印象的なのが、子どもを亡くして絶望している友だちとひょんに暮らすことになったちょっと淡白(?)な料理研究家の主人公のお話で。友だちに毎日おいしいごはんをつくってあげるんだけど、それを友人が泣きながら食べるのを見て、「これであなたは明日も死ねない。」っていうところ。

そう、死ねないのだ。おいしいものを前にして、人は!

どんなに悲しい思いをしても、腹が立っていても、おいしそうなパンが目の前にあればわたしは手にとって食べてしまう。食べておいしいと思って、またちょっと泣いて、またちょっと怒って、それでも明日もおいしいパンがあるなら、新しい朝を迎えたいと思ってしまうのだ。

いつのまにかパンの話になってるんですけどね、みなさんお気づきでしょうか。そう、これはおいしいパンのnoteです。


週末のパン

平日いやなことがあった分だけ、週末はおいしいパンを食べていいことにしている。

ここ最近の推しパン屋kurisaloさんのハムチーズレタスサンドがすきすぎて結婚したいと夫に言ったら「ハムチーズレタスサンドに妻を奪われた男、かと遠い目をしていた。ごめんね。

カットしてくれた

しかしとにかくパンがおいしいのだよ。固すぎず柔らかすぎず、適度にもちっとしてて、頬張るとパンのうまみがふわわんと広がってしあわせが生まれるのだもの。結婚願望が生まれても仕方ない。

お店の雰囲気もステキで、ずっとこの空間に揺蕩っていたい…。

なお前も書いたけど、ここの予約制モーニングが最高の最高で最高すぎるので本当に最高です。語彙力がポンコツになるくらい。

パン好きな方、金沢きたらぜひ。

ベーグルは正義🥯

9月に関東に行ったとき、マルイチベーグルさんに寄ってきた。見てくれないかこの断面。萌えというには荒々しすぎるぎっしり感、最高。

確かシナモンレーズンのベーグルだったんだけど、ベーグルむぎゅっと選手権があれば確実に優勝じゃないか?ってくらいむぎゅっ。もはやぎゅむっ。

夫のソルトベーグルの方が気持ち柔らかくて食べやすかった


油断すると顎持ってかれそうになる。ニューヨークスタイルのベーグルらしいのだけど、ニューヨークの人って強靭な顎を持ってるんだろうな。やっぱり分厚い肉を食べてるからかな🥩🍴

こちらは金沢のとべーぐるさんの銀のスイートポテトベーグル。米粉配合のもちっとした歯切れのよいベーグルで、金沢でいちばんすきなベーグル屋さん。

マルイチさんの後に食べるとめちゃくちゃ柔らかくて優しく感じる。実家に帰ってきたかのような安心感よ…。

まんまるおっきなさつまいもとかぼちゃのベーグルは小松までプチ遠征してBIKKEさんで買ってきた。ふかふかのお布団みたいなべーグル。なんだか猫が丸まっているようにも見える。かわいいね🐈。

こめこのてづくりベーグル

自分でもベーグルをつくる。米粉のグルテンフリーベーグルはもっちりとしてて、これはこれでおいしくて最近狂ったように焼いてる。

もっと焼き目をつけたいのにつかぬ。
関係ないけど米粉ってひらがなで「こめこ」って書くと、あどけない感じがしてかわいい。

パンピクニック

パンを持って公園へ行く我が家のパンピクニック。今回はプチ遠出で小松市へ。

サンドイッチきらきら。さっきのふかふかベーグルのBIKKEさんで買ったもの。ツナポテトしか勝たん。

で、もう一つみなさん、落ち着いて見てほしいんだけどね。

ポムポムプリン!!!

小松市にあづま屋さんという昔ながらのパン屋さんがあるんだけど、そこで売ってるポムポムプリンパン、かわいすぎませんか?みんな心臓やられてませんか?

ちょっとしかめ面


もちろんサンリオ公式。ポムポムプリンのデザイナーさんが小松市出身らしく、街中にもポムポムプリンがたくさんいた。

もうねえ、幼少期からサンリオキャラではポムポムプリンがいちばんすきで、はじめて買ってもらった筆箱もポムポムプリンだったし、ポムポムプリンのシールブックも持ってた。ポムポムって言えなくてずっとポンポンプリン言ってた小さきわたしよ、大人になったらだいすきなポムポムプリンを食べる日がやってくるよ。

キューブパンもあるよ。焼印がポムってる。

ちなみにパンの中身は昔懐かしいカスタード。キューブパンの方は上がブリュレされててプリン感マシマシ🍮

あづま屋さん、お店もかわいい。ちなみにホワイトサンドは石川県民のご当地パンです。

あったかいパンを抱きしめて

お店で焼きたてのパンを買ってほかほか持って帰るのも、自分で作った焼きたてのパンをあちあちと食べるのも、焼きたてじゃなくても、お外で食べるサンドイッチは格別だし、リベイクしたパンだってだいすきだ。


ほわほわのパンを口に含むと心の中心があったまる。明日はどのパン食べようか?って自然と考えてるのはパンのことであり生きることでもある。

嫌なことあっても、つらくても、むかついても、おいしいパンはわたしを裏切らない。あたたかいパンを抱いて、これでわたしは明日も死ねないなあって今日も思ってる。