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『光へ』 #みんなでポエム書いてみた
かすかにカーブを描いているこの一本道を、今日も黙々と漕いでいる
言葉にするべきものなどまるで見当たらない 薄暗い一本の道
殺風景で 曲がり角もなければ分かれ道もない
同じところをぐるぐる延々回っているような
ひたすらに必要なのは
忍耐とか我慢とか
背筋が伸びそうで 伸びきる前に折れてしまいそうな
そんな緩やかなカーブを描いたこの一本道を
いったいいつから走っていたのだろう
漕ぐのをやめたらたちまち後退してしまいそうな
そんな緩やかなカーブを描いたこの一本道を
いったいいつから走っていたのだろうか
ただ漕ぐだけなのに
道がでこぼこしているわけでもないのに
なぜこんなにつらいのだろうと あるときふと下を見た
そこには
道があった
かすかにカーブを描いた
言葉にするべきものなどまるで見当たらない 薄暗い一本の道があった
殺風景で 曲がり角もなければ分かれ道もない
同じところをぐるぐる延々回っているようで のぼっていた、
延々と
のぼっていた
円だとおもっていたけれど
どおりでつらかったはずだ
同じところを回っていた気がしたけれど
それは、緩やかならせんの坂道だった
この坂道は、あとどれだけつづくのだろう
あとどれだけ、のぼりつづければいいのだろうか
道の終わりは見えなくて
延々とつづくらせんの先
そこに扉があるだろうか
そこに光はあるだろうか
ここで漕ぐのをやめたら
たちまち後退してしまう
のぼりきった先の景色を
確かめなければならない
かすかにカーブを描いた
この道の先にあるものを
道がすこし明るさを増す
扉の先、光
漕ぐのをやめたらたちまち後退してしまう、
らせんの坂道を 今日も黙々と漕ぐ
どうやらこの道の、行きつく先は明るいらしい
それなら見にいこう
かすかにカーブを描いたこの道の
先にあるものを見にいこう
ペダルにのせた両脚にこめた力の、その確かな手ごたえを知る
『光へ』
*
「みんなでポエム書いてみた」企画、参加作品です。
手書き部分、読みづらいかもしれませんが...ぐるぐるっとらせん状にのぼっていく道を表現したかったんです。なかなかうまくいかなくて、5回書きなおしました。ラスト2行で誤字ったときはさすがにこころ折れかけましたが...。笑
ポエムの内容をビジュアルが補完するような、もちろんその逆もアリかと思うのですが、見て読んで楽しめる、そんな可能性にも注目していきたいと思っています。inkscapeとかgravit designerとか、使いこなせたら楽しみが拡がりそう。勉強することたくさんだなぁ。がんばらなきゃ。
「みんなでポエム書いてみた」企画、すでに参加作品は30を超えました。告知noteもたくさんの人に読んでもらえてうれしい限りです。書く人それぞれのいろんなスタイルがあって、そこにそれを読む人それぞれの解釈が加わる。掛けあわせたら、もう世界はどこまでも。6月14日まで募集しています。まだまだ時間はあるし、ひとり3作品までご応募いただけますので、ふだんポエムなんか縁がないよ、という人もぜひ。ぼくももちろんまだまだ初心者です。一緒にチャレンジしましょう。よろしくお願いします。
先週宣言の解除が現実味を帯びたあたりから、仕事がバタつきはじめました。みんなのnoteに全然お邪魔できていないし、参加したい企画用にも考えなくちゃいけない。今週も忙しくしていますが、できるだけ時間をとってお邪魔します。
それでは。
今夜はこの辺で失礼します。
もうすこし起きていますが...。
おやすみなさい。
明日も素敵な一日になりますように。
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