大好きなコミックの結末を見届けるということ
今日発売の週刊少年ジャンプ36・37合併特大号で、『僕のヒーローアカデミア』が完結しました。
僕は単行本派ですがどうしてもと思い、自転車のライトを光らせながらコンビニで本誌を購入。
最終話を読み終わり、「とてもよかった」だけではとても言い表せない感情がこみ上げてきました。
『ヒロアカ』は約10年間連載されました。出ているコミックスは40巻以上。たくさんの人に愛される、まさにジャンプを代表する作品のひとつです。
そして、たくさんの人の支えになり、勇気をくれた作品でもあります。
支えになるということは、救うのと同義だと思います。作品そのものが作中でずっと描いてきた「ヒーロー」を体現しているのが、本当にすごい。
これから『ヒロアカ』が過去の名作として語られるようになるのが信じられません。『ハイキュー!!』が数年前に連載終了した現実すらまだ信じていないのに。
『ヒロアカ』は連載当初から読んでいたわけではありませんでした。本誌でがっつり追っていたわけでもない。途中から入って、アニメと並行して単行本でマイペースに追っていました。
それでも、『ヒロアカ』にすっかり魅了されていました。ジャンプらしい王道のストーリー、魅力的なヒーローやヴィラン、ぐっとくるアツい展開……。
長編にもかかわらず、いつどこから入ってもトリコになるほどの熱量を持っているのが『ヒロアカ』の大きな特徴だと思います。
さて、「夜中に爪を切ると親の死に目に会えない」という言葉をご存じでしょうか。昔から言われている迷信です。
親の死に目に会うのってそんなに重要か? と親不孝な僕は思っていました。そもそもそんなに都合よく親の最期を看取れると思えない、とも。
この迷信、「親より先に死ぬことが最大の親不幸」が本当の意味らしいですが……とにかく僕は「最後を見届けること」にそれほど重要性を感じなかったんです。
でも、大好きな『ヒロアカ』の結末を見届けられて本当によかったと思いました。
読み終わって自然に湧いてきたのは、作者である堀越耕平先生や作品に対する感謝の気持ちです。
作者の突然の不幸などで完結が叶わない作品があるなかで、無事に走り抜けてくれてありがとう。こんなに夢中にさせてくれてありがとう。
結末を見届けてこそ、心の底からあふれ出る感情があります。
連載は終了しましたが、アニメはまだ続きます。来年は原画展も開催するようです。
『ヒロアカ』はこれからも僕たちを支えてくれるし、アツい気持ちにさせてくれるでしょう。
漫画作品の「残り続ける」という性質が、かけがえないなぁと思うのです。
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