DAY 4|菫色の実験室vol.7
Text|霧とリボン
《菫色の実験室vol.7〜菫色×都市》DAY 4を迎えたここモーヴ街。繊細な諧調と肌理を持つ菫色が各建物から漂い、道ゆく人々を幻想都市にいざなっています。
本日もオンライン散策をお楽しみ下さいました皆様に御礼申し上げます。
18組のアーティストを迎えて開催した本イベント。毎回、各アーティストの皆様がどんな風にテーマを読み解き、作品化するのか、胸躍らせながら準備を進めます。今回の「菫色×都市」でも、驚きに満ちた実に多彩なエッセイと作品が集まりました。
モーヴ街の各建物に展示されるひとつひとつの記事。その背景には、各アーティストが長い時間をかけて培ってきたそれぞれの驚異の部屋が広がっています。記事は窓。ぜひその窓から、広々とした各部屋を探検してみて下さい。
同じように、モーヴ街の散歩者の皆様の背景にも、大切に育ててきた驚異の部屋があります。お互いの部屋部屋が出会い、新しい発見を得ながら、健やかな風が通り抜ける精神の交流が叶いましたらとても嬉しいです。
DAY 4の記録をお届け致します。
会期中、一日の最後に配信される本まとめ記事をご覧になれば、その日の配信情報を全てチェックできる仕組みになっています。ぜひご活用くださいませ。
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菫色の実験室vol.7〜菫色×都市
★ DAY 4 ★
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6番地
—— ブライオニー荘 ——
ご自身を「重度の活字中毒者」と呼ぶほどの読書量を誇る高柳カヨ子先生が「菫色×都市」をテーマに選んだのは、日本SF界の最尖端を疾走する神林長平先生の一冊。ブックガイドを通して語られる高柳先生独自の都市論も必見です。折しも、神林先生と愛猫ビタニャさん、そして高柳先生もご出演の「ネコメンタリー 猫も、杓子も。」が昨夜放映されたばかり。再放送は5/24(火)14:30〜Eテレにて。どうぞお見逃しなく!
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6番地
—— ブライオニー荘 ——
江口理恵さまによる、音楽にまつわるもうひとつの興味深い連載がスタートしました。「文学者の音楽室」と銘打ち、おすすめの音源も引用しながら、物語と音楽の関係を精緻に紐解いてゆきます。ヴァージニア・ウルフと音楽をテーマにしたmonomerone様の壮麗なるアクセサリーも同時公開。お二人の感性のご競演から鳴り響くのは、どんな音色でしょう?
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5番地
—— サティス荘——
『二都物語』ロンドン編に続き、パリ編が公開されました。運命に翻弄され、激動の時を生きるひとりの女性にレチタティーヴォのごとく伴走する熊谷めぐみ様のペン。そして慈愛の絵筆でアリアを奏で、高潔な肖像を描いた野村直子さま。ディケンズにオマージュを捧げるペンと絵筆による重厚な舞台をご堪能ください。
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6番地
—— ブライオニー荘 ——
初日に公開された長澤 均さまの記事で「誰かが探していないとあっという間に消えてしまう時間」と詩的に綴られた「夕暮れ」。本編は『死都ブリュージュ』の夕暮れを起点に、「髪」「水」「鏡」「ファム・ファタール」という記号を彷徨い、ブリュージュという都市の世紀末性を探ります。毎日訪れる夕暮れのひとときに、長澤さまの詩情を重ねてみてはいかでしょう?
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9番地
—— モダン・モーヴ・フラッパー ——
モーヴグレイの霧が立ち込める『死都ブリュージュ』。書物に眠る沈鬱の廢都をコラージュとポプリで逍遥する豪華なセットが完成しました。霧の風景を独自の手法で表現した合田ノブヨ様の静謐を極めるコラージュ作品。Du Vert au Violetの調香による三幕のポプリと共に、幻想都市の断片をお楽しみ頂けましたら幸いです。
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本日の菫色都市はいかがでしたでしょうか。
早いもので明日最終日。モーヴ街のお散歩を最後までご満喫ください。
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菫色都市の断片《4》
ミストレス・ノールのアルバムより、これまで訪れた菫色都市の思い出をお届け致します。本日は都市から離れた建物の記憶を——
ヴァージニア・ウルフ『オーランドー』のモデル、ヴィタ・サックヴィル=ウェストの終の住処「シシングハースト・カースル・ガーデン」内に立つエリザベス朝期の塔。この塔内にヴィタの書斎があります。
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★作品販売期間★
5月22日(日)23時〜5月24日(火)23時
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