SIのモデルを考える 〜人月からの脱却〜
読書書評以外の記事も書いてみようかと思って、「SIのモデル」について
少し書いてみようかと思います。
1回だと長文になりそうなので何回かに分けて、今まで勉強会などで話した
内容を、noteにまとめてみたいと思います。
SIとは
SIとは、システムインテグレーション略称で、SI事業者をシステムインテグレーター(SIer)と呼ばれています。
情報システムの構築を請け負う、ITサービスとなります。
SIの契約形態
顧客との開発を行う際の契約モデルとしては、委任契約で最近よく言われるSES(システムエンジニアリングサービス)委託契約や準委任と、請負開発に分かれます。
SESでは、スキルに合わせた人に対する対価(単価)を提示して、タイム&マテリアル契約モデル(時間精算)が一般的です。時間精算のため、設計や開発により多くの人と時間を費やすと金額が上がるモデルとなっています。
請負契約では、一括請負契約などとなり納品物を契約時に決めて、成果に対して費用を払うモデルとなります。そのため何人なのか?何時間なのか?に関わらず、あらかじめ決められた成果物に対する価格となります。
SESのモデルでは、時間精算のためほぼ赤字になることはないモデルとなります。請負開発のモデルでは、効率良く開発できれば利益が大きくなるが、品質や納期遅延などがおきると赤字になるケースもでてきます。
請負契約は、リスクがあるがリターンも望めます。契約時のスコープ(請負範囲)と提示価格がポイントとなってきます。
では、提示価格はどのように決めるのでしょうか?
多くは、行う作業に対しての労働力(人月・単価)で積み上げ計算を行っているか、機能ごとに特定ポイント(価格)を決めて積み上げ計算を行うような、ファンクションポイントなどを行っているのではないのでしょうか?
アジャイル型とウォーターフォール型
最近では、アジャイル型(反復型)の開発手法がでていているので、一括請負契約と契約形態とあわなくなってきており、定額開発などの期間に対して、定価を決めたモデルも出てきています。
ウォーターフォール型は、当初のスコープが決めやすいため一括請負契約にはあっている開発手法となりますが、開発範囲の変更が容易ではないため、細かい改善を繰り返していくような開発では、フェーズ(範囲)を細かく切ってリリースしていくような工夫が必要となります。
最近の開発では、多くのサービスやツール、プラグインが出てきているため、ノーコード・ローコードのプログラミングを多く行わなくても開発ができるようになってきており、今までの、人が時間をかけてシステムを開発していくモデルから変わってきています。
SIの新しいモデル
SIのモデルは、クラウドなどの環境がでてきてこれからモデルも変わっていくと思います。どのモデルが良いか悪いかではなく、どの業務改善にシステム構築があって、どの契約があうのか。自社のSIerとしてどのモデルがあっているのかを考える必要が出てきたのかなと思います。
人月の神話も、変貌の時かも知れません。SIerのビジネスモデルや、見積に関して色々な考えがあると思います。是非、色々な意見が聞けてディスカッションできればと思ってます。
ちなみに、自社では「人月」提示は、2014年から卒業しました。
新しいSIモデルを一緒にチャレンジしてみたい方も、是非声をかけてもらえればと思います。
2月24日(水)の15時から、SIer 2社によるセミナーも行います。
新しいSIモデルのヒントになるかも知れません。
是非、お時間のある方は、こちらから参加してもらえればと^^
今回は、SIモデルの契約形態などについてまとめてみました。
次回も、今回の記事に反響があれば、SIモデルについて深掘りしてみようと思います。
記事が気に入ったら、「フォロー」や「スキ」を、お願いします!
記事に反応あると、本人喜びますw