入社4ヶ月の元経営者がLoglassの価値を端的に整理してみる
皆さんこんにちは。ログラスのフィールドセールス、松倉です。
早いものでログラスに入社して4ヶ月が過ぎようとしています。
最近は、採用活動にも加わるようになり、カジュアル面談等で候補者の方々とお話することも増えてきました。その際最もよく聞かれるのは「Loglassというプロダクトの価値」についてであり、その問いに応える記事がすでに存在します。
こちらの記事もぜひ読んでみてください。
このnoteでは、同じ問いについて、元経営者(といっても小規模事業者ですが)の視点から答えてみようと思います。
【結論】ログラスとは経営管理データベースである
簡単にいうと、Loglassは「経営管理データベース」です。予算や実績などの経営管理データが一元化され、簡単に抽出・分析ができます。
さらっと書くとこんな感じです。
「ふーん。で、何がすごいの?」となりますね。かつて私もそうでした。
特に、「データベース」という言葉が安っぽく聞こえてしまいますね、非エンジニアには。データベースは、その道の専門家がいるくらいですから、本当はとても深い領域なはずです。
でもそれが伝わらないのが悲しいところですね。
このデータベースに格納される経営管理データは、収集・統合・分析という3つのプロセスを経ていくのですが、Logalssはこのデータの特徴に応じて3つの機能を備えています。
1. 早く正確なデータを収集できる機能
経営管理データのうち、予算や見通しのデータは事業部から経営企画へと上がってきます。事業部の入力責任者はデータを「エクセルフォーマット」に「手打ち」するのですが、入力間違いや入力漏れ、時には行や列を勝手に追加するなどしてフォーマットを破壊していきます。
ええ、つまり「ヒューマンエラーの巣窟」です。
このヒューマンエラーを極力減らすために、ログラスには変更箇所がひと目で分かるような機能を兼ね備えています。
2. 収集したデータを瞬時に集計できる機能
各事業部から予算や見通しを集めると、経営企画担当者はそのデータを統合して全社予算のエクセルを作成します。そして、予算vs実績、予算vs見通しを作成するするために、エクセル職人がマクロ等を駆使します。
完成するとほーら、エクセル職人しかメンテナンスできない属人化された予実管理票・見通し更新表の出来上がり!となります。
一方、Loglassにデータを入れると瞬時にデータが集計され、予実管理票・見通し管理票など分析対象となるデータセットが作成されます。
3. 数クリックで多角的な分析ができる機能
経営管理の分析テーマは多岐に渡ります。見たいものは推移表・対比表・部署別対比表・セグメント別PL・サービス別PL・顧客別PLなど様々です。これら様々なデータを見たい場合、エクセルでやると多くの場合1つ1つ集計加工が必要になります。
一方、Loglassでは集計作業をはさむことなく数クリックで複数のPLへアクセスが可能になります。
【お客さん】経営企画という名の「ミニ経営陣」
私たちが支援するのは、「経営企画部」または「経営管理部」という部署に所属する「経営企画業務担当」の方々です。
経営企画の業務は多岐に渡りますが、簡単にいうと「ミニボード」、役員の肩書きはついていないものの、会社の重要アジェンダを経営陣に提言する立場にあります。彼らの業務の1つに、予算策定・予実管理・見通し管理・経営分析の4つを含む「経営管理」という領域があります。
彼らは経営の根幹となる重要情報を扱っているため、社外だけでなく社内ともおいそれと情報交換をすることができません。ある種閉ざされた世界の住人です。
また、常に現場と経営の板挟みです。事業部からは「データ早くよこせって毎回うるせーな」と言われ、経営者からは「明日までに別のデータ出しといて」という無茶振りを受けます。彼らは、経営者からのリクエストに応えるために、夜なべしてデータを集計したり、グラフを作ったりすることも少なくありません。
【問題】企業価値を高める経営管理が実現できていない
上述のとおり、経営企画の方々は経営陣へ企業価値を高める提言をするのがお仕事です。しかし、そのために必要な「考える」時間を十分に確保できていないという問題があります。
考える時間が短いと分析に時間が割けないため、経営陣への示唆出しができない→経営会議で重要な議論ができない→意思決定が遅れる→企業価値が高まらないという連鎖が起こります。
【元経営者の一言】経営課題は財務会計PLからは見えない
事業の状況を現す代表的なものとして損益計算書(PL)がありますが、巷でよく見るような会計ソフトで作られるPLを見ても経営課題の抽出や示唆出しはできません。
経営課題を抽出するには、変動損益計算書・商品別PL・顧客別PLなど「管理会計」としてのPLを見なければなりません。管理会計は会計ソフトのベースとなる財務会計とは異なるため、集計などに時間がかかることも多くあります。
ちなみに、管理会計とは、経営課題を抽出したり経営判断を行うことを目的とした会計です。一方で、財務会計は、納税や(上場会社の場合)情報開示を目的としています。
【背景】なぜ考える時間が足りないのか
経営企画担当者は常に時間に追われています。なぜなら、経営管理に必要なデータ(予算・見通し・実績)の収集と集計に多大な工数がかかっているからです。経営企画の担当者の工数が10あるとすると、8はこのデータ収集及び集計に費やされます。その結果、分析と示唆出しに使える工数が2しか残らないのです。
【元経営者の一言】データのセットの準備に時間をかけている場合じゃない
今や2-5年に1度大事が起きています。下のグラフはVIX指数、通称「
恐怖指数」の推移です。この指数が30以上になると世界を揺るがす事象が起きたことを表します。2000年以降では以下のような事象が発生し世界経済に影響を与えました。
<VIX指数が上昇した主な事象>
2001年9月:アメリカ同時多発テロ
2002年7月:エンロン不正会計事件
2003年3月:アメリカのイラク侵攻
2008年10月:リーマンショック
2011年10月:ギリシャ通貨危機
2015年8月:中国景気減速懸念
2018年2月:アメリカ景気悪化懸念
2020年3月:コロナウイルス感染拡大
2022年2月:ロシアのウクライナ侵攻
ご覧の通り、2000年以降世界的危機と呼べる事象は概ね2-5年に1回起こっています。これは、2-5年に一度事業環境が変わるということを意味しています。
企業はこうした変化に対応すべく「アジャイルな経営」が必要なのです。悠長にデータセットを準備している場合ではありません。正確なデータを早く手に入れて経営課題に立ち向かわなければなりません。
こうした観点からも、正確な経営管理データを素早く手に入れ、分析・示唆出しすべき理由がわかるでしょう。
【原因】諸悪の根源はエクセル×手作業
諸悪の根源は「エクセルを使った手作業」にあります。
誤解のないように触れておくと、エクセルはすばらしいソフトです。おそらく、今後も無くなることはないでしょうし、経営企画のみならず多くのビジネスシーンで活躍することは確実です。
しかし、以下2つの理由で経営管理にはあまり向いていません。
1.ヒューマンエラーが起こりやすい
基本的に人が数字を打ち込むことが前提であるにも関わらず、入力された数字を確認・検証することが困難です。
正しい数字が入っているか知るには、入力者が手で入力したものを確認者が目で確認するしか手段がありません。また、エクセルの関数は便利である反面、参照しているセルがずれると逆に確実に間違った数字を表示してしまいます。
2.多くのデータを扱うには不向き
予算管理のデータは量が多くなりがちです。特に、実績データの明細は大企業にもなると数十万〜数百万行にも及びます。しかし、エクセルは多くのデータを保持するには向いていません。
多くのデータを保持しようとすると、ファイルの数が多くなり、互いを連携させようとすると、頻繁にフリーズを起こし最悪ファイルが壊れます。バックアップ機能も心もとないものです。
このような理由で、エクセルを使うと収集データの確認工数と収集したデータの集計工数が膨らんでいき、経営企画担当者の時間を奪っていくのです。
【元経営者の一言】エクセルの止め時の判断を間違ってはいけない
ある時を境に、エクセルで経営管理することが事業リスクになります。業種業態にもよりますが、50-100億円レベルになると、取引明細(1売買毎に立てる明細)の量がエクセルの限界を超えます。
これを無視すると一気に経営管理の業務効率が落ち、結果「毎月15営業日目に経営会議で前月の経営データを確認」といった誰も得しない営みが延々と続けられることになります。
【解決の方向性】データベース×テクノロジー
上述のとおり、多くのデータを扱うにはエクセルよりデータベースのほうが向いています。さらに、間違い探しや集計作業はテクノロジーを活用すると飛躍的に早く正確にこなすことができるようになります。
そして、諸悪の根源である「エクセル×手作業」を「経営管理領域のデータベース×テクノロジー」で代替してしまおうというのがまさにLoglassのアイデアなのです。
【元経営者の一言】テクノロジーは栄枯盛衰を前提にして取り入れるべき
経済産業省が2018年発行した「DXレポート」によると、過剰にカスタマイズされた既存事業向けのシステムの保守運用費がIT予算の9割にのぼるとの指摘があります。
経営管理に限ったことではありませんが、システムが負債にならないようにするには、以下2点が留意する必要があります。
過剰にカスタマイズ・ブラックボックス化しない
オペレーションをシステムに合わせる
SaaSが広く世の中に浸透してきた背景にも、経済産業省が指摘したレガシーシステムの現状があるのではないでしょうか。
経営企画が経営者になれば企業はもっと強くなる
早く正確な経営管理データが手に入れば、分析や示唆出しに十分な時間が確保できます。経営企画が課題と解決のアクションプランを提案し、経営者が承諾するだけの状態ができます。実質経営企画がほぼ経営の仕事を担えるわけです。
じゃあ経営者は何の仕事をするのか?ビジョン(会社が進むべき未来)の策定です。外へ出て他の経営者や専門家と会って情報を集めていきます。これは経営者の肩書がないとできません。実際、将来的な会社の舵取りに必要な情報は、社内より社外にあることのほうが断然多いのです。
多くの企業で経営企画が活躍すれば企業価値が上がり、経済は活性化していく。ゆえに、我々ログラスの担う役割はとてつもなく大きいのです。まさに社会課題への挑戦です。
こうした考えがログラスが掲げる新しいミッション「良い景気を作ろう」へつながっています。
少し見方を変えてLoglassというプロダクトについて整理してみました。なにか響くものを感じていただけた方、私たちの仲間になりませんか?
特にフィールドセールスの方、お待ちしております!
Loglassについて聞きたいことがありましたらお気軽にツイッターでご連絡ください。
最後までお読みいただきありがとうございました。